Microsoft Azure Files サービスの概要


このポストは、5 月 12 日に Azure Storage チームが投稿した Introducing Microsoft Azure File Service の翻訳です。

マイクロソフトは、Microsoft Azure Files サービスのプレビューのリリースを発表しました。この Azure Files サービスは、標準的な SMB 2.1 プロトコルを使用してファイル共有機能を提供するものです。これにより、Azure で実行されているアプリケーションは、VM 間で ReadFile や WriteFileusing などの標準的な使い慣れたファイル システム API を使用して、簡単にファイルを共有できるようになります。さらに、共有されるファイルには REST インターフェイスからも同時にアクセスできるため、さまざまなハイブリッド シナリオで利用可能です。Azure Files サービスは BLOB、Table、および Queue の各サービスと同じテクノロジを利用して構築されているため、プラットフォームに組み込まれている可用性、耐久性、スケーラビリティ、地理冗長性など、従来から使用可能だった機能が Azure Files サービスでもご利用いただけます。

シナリオ

  • アプリケーションの「移行と切り替え」

一部のアプリケーションでは、アプリケーションの各部分間でデータを共有する際にオンプレミスのファイル共有を使用しますが、Azure Files サービスを使用すると、このようなアプリケーションのクラウドへの「移行と切り替え」が簡単にできます。これを行うには、それぞれの VM がファイル共有に接続し (後述の「利用開始までの手順」を参照)、オンプレミスのファイル共有と同様にファイルの読み書きをできるようにする必要があります。

  • 共有アプリケーションの設定

分散アプリケーションでは、構成ファイルの格納場所を一元化し、多数存在する各仮想マシンからアクセスできるようにすることが一般的です。Azure Files サービスでは、このような構成ファイルを Azure Files 共有に保存し、すべてのアプリケーション インスタンスから読み込めるようになりました。これらの設定は REST インターフェイスからも管理できるため、構成ファイルに全世界からアクセスできます。

  • 診断の共有

Azure Files の共有機能は、ログ、メトリックス、クラッシュ ダンプなどの診断ファイルでも使用できます。SMB および REST インターフェイスの両方を使用してこれらのファイルにアクセスできるようにすると、診断データの処理や分析を行うさまざまな分析ツールをアプリケーションで構築したり活用したりすることができます。

  • 開発、テスト、デバッグ

開発者や管理者は、クラウド上の仮想マシンで作業する際にさまざまなツールやユーティリティが必要になることがよくありますが、これらのユーティリティを各仮想マシンにインストールしたり配布したりする作業には、長い時間がかかるものです。しかし、Azure Files サービスを使用すると、開発者や管理者は好みのツールを Azure Files 共有に格納することが可能となり、このため、あらゆる仮想マシンから簡単に接続できるようになります。

利用開始までの手順

  • 手順 1: サービスにサイン アップする

サイン アップは Microsoft Azure プレビュー ポータルから行います。所有している 1 つまたは複数のサブスクリプションを使用して、Microsoft Azure Files サービスにサイン アップします。Azure Files サービスのプレビューに対してサブスクリプションが承認されると、承認を通知する電子メールが届きます。マイクロソフトでは、ユーザーの皆様に対するサービスの提供を徐々に進めていますので、サイン アップ後は承認されるまでしばらくお待ちください。

  • 手順 2: ストレージ アカウントを新規作成する

承認の通知が届いた後、Microsoft Azure 管理ポータルに移動して、承認されたサブスクリプションのいずれかを使用してストレージ アカウントを新規作成します。承認されたサブスクリプションでストレージ アカウントを新規作成すると、自動的にファイルのエンドポイントがプロビジョニングされます。各アカウントのファイルのエンドポイントは、<アカウント名>.file.core.windows.net となります。

Azure Files のプレビュー期間中は、既存のストレージ アカウントから Azure Files にアクセスすることはできませんのでご注意ください。Azure Files にアクセスするには、ストレージ アカウントを新規作成する必要があります。

  • 手順 3: ファイル共有を作成する

ファイル共有を作成する方法には、次の 2 つがあります。

       ▪ PowerShell コマンドレット

PowerShell コマンドレットはこちらから入手できます。ダウンロードおよび構成の詳細については、「よく寄せられる質問」の 7 番の項目を参照してください。構成が完了したら、PowerShell のプロンプトを起動して次のコマンドを実行します。

# モジュールをインポートしてアカウントとキーのコンテキストを作成する

import-module .\AzureStorageFile.psd1

$ctx=New-AzureStorageContext <account name> <account key>

 

# 共有を新規作成する

$s = New-AzureStorageShare <share name> -Context $ctx

 

# 作成した共有でテスト用ディレクトリを作成する

New-AzureStorageDirectory -Share $s -Path testdir

 

# 作成した testdir ディレクトリにローカル ファイルをアップロードする

Set-AzureStorageFileContent -Share $s -Source D:\upload\testfile.txt -Path testdir

 

# ディレクトリ内のファイルとサブディレクトリの一覧を取得する

Get-AzureStorageFile -Share $s -Path testdir

 

# Azure Files サービスからファイルをダウンロードする

Get-AzureStorageFileContent -Share $s -Path testdir/testfile.txt -Destination D:\download

 

# Azure Files サービスからファイルを削除する

Remove-AzureStorageFile -Share $s -Path testdir/testfile.txt

       ▪ REST API

REST API バージョン 2014-02-14 の “Create Share” (英語) という REST API を使用すると、http(s)://<アカウント名>.file.core.windows.net という URI でのファイル共有をプログラム的に作成できます。また、バージョン 4.0 以降の .NET Storage Client Library (英語) では REST バージョン 2014-02-14 を使用しているため、Azure Files がサポートされます。NuGet へのリファレンスをプロジェクトに追加することを推奨します。以下は、共有を作成するコードの一部です。

static void Main(string[] args)

{

     CloudStorageAccount account = CloudStorageAccount.Parse(cxnString);

     CloudFileClient client = account.CreateCloudFileClient();

     CloudFileShare share = client.GetShareReference("bar");

     share.CreateIfNotExistsAsync().Wait();

}

  • 手順 4: ファイル共有を使用する

共有の作成が完了したら、共有がホストされているストレージ アカウントと同じリージョンでホストされている任意の Azure ノード (VM ロール、Worker ロール、Web ロール) から、SMB プロトコルまたは REST プロトコルを使用してアクセスできます。

SMB 2.1 プロトコル経由で共有を使用する場合、共有にアクセスする VM にログインし、次に示す “net use” コマンドを実行します。

    net use z: \\<アカウント名>.file.core.windows.net\<共有名> /u:<アカウント名> <アカウント キー>

C:\>net use z: \\myaccount.file.core.windows.net\myshare /u:myaccount StgAccKey==
The command completed successfully.
 
C:\>dir z:\
  Volume in drive Z has no label.
  Volume Serial Number is 4038-F841
 
  Directory of z:\
 
  08/06/2013 10:51 AM 15 HelloFromWindosAzureFileService.txt
  1 File(s) 15 bytes
  0 Dir(s) 109,951,162,777,600 bytes free
 
C:\>type z:\HelloFromWindowsAzureFileService.txt
Hello World

VM から共有のマッピングを削除する場合は、net use z: /delete というコマンドを実行します。

データを Azure Files に移動する方法

Azure Files は、Azure Blobs とは別のサービスです。プレビューでは、Azure Blobs から Azure Files へのコピーはサポートされません。また、Microsoft Azure Import/Export サービスも Azure Files のプレビューではサポートされません。これらは両方とも、将来的にはサポートされる予定です。詳細については今後お知らせいたします。

オンプレミスから Azure Files サービスにファイルを転送する際は、プレビューでは以下に挙げるオプションを使用できます。

AzCopy

AzCopy バージョン 2.4 では、ローカルから Azure Files への、またはその逆のファイルの移動をサポートしています。Azure Files にデータを移動すると、SMB プロトコルを使用して、同一リージョン内のクラウド VM からこのファイル共有に簡単にアクセスできるようになります。

ここで、“myfileshare” という名前の共有を Azure Files サービス内に作成したと仮定したサンプル コードを紹介します。

  • フォルダー構造全体をコピーしてファイルを再帰的にローカル ディスクから Azure Files にアップロードする場合。

             AzCopy d:\test\ https://myaccount.file.core.windows.net/myfileshare/ /DestKey:key /s

注: 空のフォルダーはアップロードされません。

  • 特定のファイル パターンを持つファイルをローカル ディスクから Azure Files にアップロードする場合。

             AzCopy d:\test\ https://myaccount.file.core.windows.net/myfileshare/ /DestKey:key ab* /s

  • フォルダー構造全体をコピーして、ファイル共有内のすべてのファイルを再帰的にローカル ディスクにダウンロードする場合。

              AzCopy https://myaccount.file.core.windows.net/myfileshare/ d:\test\ /SourceKey:key /s

注: 空のフォルダーはダウンロードされません。

  • 特定の 1 ファイルをファイル共有からローカル ディスクにダウンロードする場合。

             AzCopy https://myaccount.file.core.windows.net/myfileshare/myfolder1/ d:\test\ /SourceKey:key abc.txt

: “abc.txt” というファイル パターンを指定した場合、AzCopy コマンドでは “myfileshare/myfolder1” フォルダーにある、まったく同名のファイルのみを検索します。サブフォルダーは検索されません。

プレビューでは、次のようなシナリオは AzCopy でサポートされません。

  • Azure Blobs と Azure Files 間、または Azure Files 共有間でのファイルのコピー。
  • 地理冗長アカウントのセカンダリ拠点から Azure Files のデータを読み込むこと。
  • Shared Access Signature (SAS) による Azure Files への接続。

Storage Client Library 4.0 (または REST API バージョン 2014-02-14)

Storage Client Library 4.0 (英語) では Azure Files サービスがサポートされているため、このサービスにファイルをアップロードするアプリケーションを簡単に作成できます。

共有にマッピングされている VM へのリモート デスクトップ接続

エクスプローラーを使用する場合、次の 2 つの方法でファイルをコピーできます。

        a. リモート セッションでエクスプローラーを使用してローカル コンピューターからファイル共有にファイルをコピー アンド ペーストする。

        b. リモート セッションで共有されているローカル ドライブで xcopy コマンドを使用する。

                 i. Azure VM にリモート デスクトップで接続して、リモート セッションでローカル ドライブにアクセスできるように選択します (下図参照)。

                 ii. 前述の説明に従って、net use コマンドで Azure Files 共有へのマッピングを作成します。

                 iii. 次の xcopy コマンドを実行します。

                       xcopy \\tsclient\c\software\demo\data\* \\<accountname>.file.core.windows.net\myshare\data\.

SMB と REST インターフェイスの間の通信

前述のとおり、Azure Files 共有には SMB 2.1 と REST の 2 種類のインターフェイスから同時にアクセスできます。

SMB クライアントで開かれているファイルに対して同時に REST 操作を実行する場合、その REST 操作では SMB クライアントで指定された共有モードを優先する必要があります。

このセクションでは、2 つのインターフェイスの通信について簡単に説明しています。詳細については、MSDN のドキュメント (英語) をお読みください。

REST 操作を正常に完了できるかどうかは、次のように SMB のファイル アクセス モードによって決まります。

REST 操作

REST 操作に対応するファイル アクセス

説明

ファイルの一覧を作成

該当なし

 

ファイルを作成

書き込み/削除

SMB で開かれているファイルが書き込みまたは書き込み/削除の共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルを作成できます。

ファイルを取得

読み取り

SMB で開かれているファイルが読み取りの共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルを読み込むことができます。

ファイルのプロパティを設定

書き込み

SMB で開かれているファイルが書き込みの共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルのプロパティを設定することができます。

ファイルのプロパティを取得

該当なし

 

ファイルのメタデータを設定

書き込み

SMB で開かれているファイルが書き込みの共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してファイルのメタデータを設定することができます。

ファイルのメタデータを取得

該当なし

 

ファイルを削除

削除

SMB で開かれているファイルが削除の共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルを削除することができます。

範囲を挿入

書き込み

SMB で開かれているファイルが書き込みの共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルにデータを書き込むことができます。

範囲の一覧を作成

読み取り

SMB で開かれているファイルが読み込みの共有モードで開かれている場合のみ、REST を使用してそのファイルの範囲の一覧を作成できます。

: ファイルの一覧の作成 (REST API)、ファイルのプロパティの取得 (REST API)、およびファイルのメタデータの取得 (REST API) では SMB のファイルの内容を操作しないため、ファイルの読み取りアクセスのみが必要です (つまり、これらの操作は SMB クライアントが排他的読み取りアクセスでファイルを開いている場合でも正常に実行されます)。

次に示すのは、REST でファイルを取得する場合の共有違反の例です。

  • SMB クライアントが FileShare.Write を指定してファイルを開く (FileShare.Read ではなく。このとき、他のクライアントが同時にファイルを読み取ることはできません)。
  • そのとき、REST クライアントがファイルに対してファイル取得 (REST API) 操作を実行する (この場合、上の表のとおり FileAccess.Read が指定されます)。
  • 上記の結果: SMB クライアントが開いているファイルに対して読み取り/削除アクセスが許可されないため、REST クライアントの要求は、ステータス コード 409 (Conflict) およびエラー コード SharingViolation が返されて失敗します。

Azure FilesAzure BlobsAzure Disks の使い分け

Azure クラウドでは、主に Azure Files、Azure Blobs、Azure Disks の 3 つのサービスを使用してデータを格納できます。これら 3 種類の抽象化は、すべて Azure Storage スタックおよび Azure プラットフォームを活用するものです。ここからのセクションでは、各抽象化の長所を比較します。

Azure Files: REST インターフェイスの他に SMB 2.1 インターフェイスも提供されていて、どちらからでもファイルにアクセスできます。この SMB インターフェイスを使用すると、クラウドで実行されているアプリケーションで、ネイティブなファイル システム API を使用してファイルを読み書きできます。ファイル共有は、次のような場合に最適です。

  • 既にネイティブなファイル システム API を使用して各部分間でデータを共有しているアプリケーションの、クラウドへの移行や切り替え
  • さまざまなクラウド インスタンスからアクセスする必要がある開発ツールやデバッグ ツールの格納。
  • あらゆる場所からの REST によるデータ アクセスが必要であり、ストレージ アカウントが存在する場所と同じリージョン内からの SMB によるデータ アクセスが必要なアプリケーション。

Azure Blobs: 大規模なスケール アウト オブジェクトを格納するために、REST インターフェイスが提供されています。

  • REST API を使用すると、大規模な非構造化データ (単一コンテナーのサイズは最大で 500 TB) を Azure Blobs に格納するアプリケーションを作成できます。
  • ストリーミングおよびランダム アクセスのシナリオをサポートしています。
  • REST を使用してあらゆる場所からデータにアクセスできます。

Azure Disks: Azure Virtual Machines に接続可能な永続ディスクを提供します。これにより Azure Storage のページ BLOB に固定形式の VHD としてディスクを格納し、データの耐久性を確保できます。VHD として使用する場合、このディスクは単一の VM に接続できますが、複数の VM インスタンスで共有することはできません。

  • ネイティブなファイル システム API を使用して永続ディスクにデータを読み書きするが、このデータにクラウド上の他の VM からアクセスする必要がないアプリケーションのクラウドへの移行と切り替えが行えます。1 台のディスクが同時に接続できる VM は 1 台だけです。
  • ディスクに格納されている個別のデータが、NTFS 形式でフォーマットされた VHD に格納されていて VM の外側からアクセスする必要がない場合に適しています。ただし、この VHD は、REST API を使用して任意の場所からダウンロードし、ローカルの仮想マシンに読み込むことができます。
  • ディスクは、読み取り専用バックアップ用の復元ポイントを作成するため、スナップショットが作成されます。復旧を実行する必要がある場合は、このスナップショットが他の BLOB にコピーされ、データの復旧が行われます。

SMB 2.1 で Azure Files にアクセスする場合、この共有は、ストレージ アカウントと同じリージョン内の VM で使用できます。一方、REST インターフェイスは任意の場所で使用できます。この新しいサービスでは、ファイル システム API に依存する従来のアプリケーションのクラウドへの「移行と切り替え」を、コードを変更することなく実施できます。

次の表は、Azure Files と Azure Blobs の比較です。Azure Files と Azure Blobs のいずれでも、REST API を使用して格納されているデータに世界中どこからでもアクセスできますが、この 2 つの最大の違いは、Azure Files では標準のファイル システム API を使用して VM からアクセスできる点です (つまり、Azure Files では実際のディレクトリを使用し、ファイルとディレクトリの名前変更が可能です)。また、他に大きく違う点として、Azure Blobs では大規模なスケールに対応しており、コンテナーあたり最大 500 TB まで使用可能ですが、Azure Files では共有あたり 5 TB に制限されています。さらに、Azure BLOB では “copy blob” および “snapshots” の各 API がサポートされていますが、Azure Files のプレビューではこれらの API はサポートされていません。

説明

Azure Blobs

Azure Files

耐久性オプション

LRS、ZRS、GRS (高可用性オプションとして RA-GRS)

LRS、GRS

アクセシビリティ

REST API

SMB 2.1 (標準のファイル システム API)
REST API

接続性

REST – 世界中

SMB 2.1 – リージョン内のみ
REST – 世界中

エンドポイント

http://myaccount.blob.core.windows.net
/mycontainer/myblob

\\myaccount.file.core.windows.net
\myshare\myfile.txt
http://myaccount.file.core.windows.net
/myshare/myfile.txt

ディレクトリ

名前空間は 1 層構造 (プレフィックスを利用した名前順リストで模擬的に仮想ディレクトリとして使用可能)

実際のディレクトリ オブジェクト

名前の大文字と小文字の区別

大文字と小文字は区別される

大文字と小文字は区別されない維持される

容量

最大 500 TB/コンテナー

5 TB/ファイル共有

スループット

BLOB あたり最大 60 MB/秒

共有あたり最大 60 MB/秒

オブジェクトのサイズ

最大 1 TB/BLOB

最大 1 TB/ファイル

料金

書き込みバイト数により決定

ファイル サイズにより決定

Azure Files は、Azure VM に接続される Azure Disks を補完するサービスです。1 台のディスクが同時に接続できる VM は、1 台だけです。Azure Disks はページ BLOB として Azure Storage に格納される固定形式の VHD であり、VM がデータをディスクに永続的に保持する際に使用します。ただし、ディスクが NTFS フォーマットの VHD である場合 (または他のファイル システムでフォーマットされている場合)、アクセス可能な VM は 1 台のみです。また、Azure Disks には、VHD やファイル システムの形式が認識可能な REST インターフェイスが用意されていないため、REST を使用して VM 外部から VHD 内のデータ (またはファイル) にアクセスすることができません。Azure Files によるファイル共有の場合は、ローカル ディスクからアクセスする場合と同様に Azure VM からアクセスできます。それに加え、多数の VM で共有することも、REST API でアクセスすることも可能です。次の表は、Azure Disks と Azure Files の主な相違点です。

説明

Azure Disks

Azure Files

Azure VM との関係

起動に必要 (OS ディスク)

 

範囲

排他的、単一の VM に限られる

複数の VM で共有アクセスが可能

スナップショットおよびコピーの可否

×

構成

ポータルまたは管理 API から起動時に構成可能

起動後に接続 (Windows で net use を使用)

組み込み済みの認証機能

使用可能

net use で認証を設定

クリーンアップ

必要に応じて VM でリソースをクリーンアップ可能

標準のファイル API または REST API から手動で実行

REST によるアクセス

固定形式の VHD (単一 BLOB) のみ REST からアクセス可能。VHD に格納されているファイルには REST からはアクセスできない。

共有に格納されている個々のファイルに REST からアクセス可能

最大サイズ

1 TB/ディスク

5 TB/ファイル共有、共有内のファイルは 1 TB

8 KB の最大 IOPS

500 IOPS

1,000 IOPS

スループット

ディスクあたり最大 60 MB/秒

ファイル共有あたり最大 60 MB/秒

Azure Files サービスの特徴と互換性

Azure Files サービスのプレビューのスケーラビリティの上限は、次のとおりです。

  • 最大 5 TB/共有
  • 最大 1 TB/ファイル
  • 最大 1,000 IOPS (8 KB)/共有
  • サイズの大きな IO 処理でのデータ伝送速度は、共有あたり最大 60 MB/秒

SMB プロトコルは、SMB 2.1 がサポートされています。このバージョンは Windows 7 以降の Windows クライアント、または Windows Server 2008 R2 以降のサーバーで使用できます。Linux では、Azure IaaS イメージ ギャラリーから入手可能なもののうち SMB 2.1 をサポートしているディストリビューションとしては、Ubuntu があります。他のディストリビューションでも、SMB 2.1 をサポートしているものであれば動作します。

料金

新しい SMB サービスの料金は、こちらのページに記載されています。プレビュー期間中は、一般提供時の 50% の料金でこの機能を提供します。

SMB の互換性

SMB 2.1 プロトコルにはさまざまな機能があります。その一部 (名前付きパイプ、代替データ ストリームなど) はクラウドでは使用できませんが、その他はほとんどがサポートされており、使用可能です。こちらのページ (英語) では、Azure Files サービスでサポートされていない機能のリストをご覧いただけます

よく寄せられる質問

1. SMB 3.0 はサポートされていますか。

現時点では SMB 2.1 をサポートしていますが、将来的には SMB 3.0 をサポートする予定です。今はこのスケジュールについてお伝えできる情報はありません。SMB 2.1 は、広く普及しているシステムやツールのほとんどでよく動作します。

2. Active Directory による認証はサポートされていますか。

AD による認証、または ACL は、現時点ではサポートされていませんが、今後サポートされる予定です。今のところ、認証、およびファイル共有への認証済みアクセスには Azure Storage アカウント キーが使用されます。

3. ストレージ アカウントをホストしているリージョンの外から Azure Files 共有にアクセスできますか。

SMB 2.1 プロトコルは、ストレージ アカウントと同じリージョン内からアクセスする場合にのみ使用できます。REST API を使用すると、任意の場所から同時にこれらのファイルにアクセスできます。

4. 自分の VM で共有を表示する方法を教えてください。

他の SMB 共有と同様に、OS で共有をマッピング (またはマウント) することができます。Windows の場合は、コマンドラインで “net use” コマンドを実行するか、エクスプローラーを使用して共有をマウントします。この場合、ストレージ アカウント名はユーザー名、パスワードはストレージ アカウント キーとなります。

net use * \\myaccountname.file.core.windows.net\<sharename> /u:myaccountname StorageAccountKeyEndingIn==

5. Linux から共有をマウントすることはできますか。

はい。現時点では、ポータルから入手可能なイメージのうち Azure Files をサポートしているのは、最新の Ubuntu の 2 種類のイメージのみのようです。Linux から共有をマウントする場合は、まず何らかのクライアント ツールをインストールする必要があります。その 1 つが cifs-utils で、Ubuntu からこの cifs-utils をインストールするコマンドは、次のとおりです。

     sudo apt-get install cifs-utils

次に、マウント ポイントを作成 (mkdir mymountpoint) し、mount コマンドを発行します。たとえば次のようになります。

     sudo mount -t cifs //myaccountname.file.core.windows.net/mysharename ./mymountpoint -o vers=2.1,username=myaccountname,password=StorageAccountKeyEndingIn==,dir_mode=0777,file_mode=0777

また、/etc/fstab に設定を追加して共有をマウントすることもできます。

6. 共有のデータにアクセスする方法を教えてください。

共有がマウントされた後は、ローカルのハード ディスクのファイルと同様にアクセスできます。ファイルやディレクトリの作成、オープン、読み取り、変更、削除を行うには、標準のファイル システム API を使用します。

7. PowerShell コマンドレットを Azure Files にインストールする方法を教えてください。

Azure Files サービスと PowerShell を連携させる場合は、まず、次の手順でプレビューのモジュールをダウンロードしてインストールする必要があります。

  1. zip 形式のパッケージをダウンロードして、ローカル コンピューターに保存します。このファイルはまだ展開しないでください。
  2. zip パッケージをエクスプローラーで右クリックして、[プロパティ] を選択します。次に、[全般] タブのセキュリティ設定で [ブロックの解除] を選択します。
  3. お好みの場所に zip パッケージを展開します。展開した場所に "AzureStorageFile" ディレクトリが作成されます。
  4. PowerShell コンソールを起動し、現在のディレクトリを “AzureStoreFile” ディレクトリに変更します。

メモ:

  • プレビュー期間中は、Azure Files の新しいコマンドレットは既存の Azure のコマンドレットと別の PowerShell セッションで使用してください。これは、プレビューのモジュールが Storage Client Library 4.0 を使用して開発されており、従来の Microsoft Azure のモジュールが依存しているバージョンとは異なっているためです。
  • PowerShell の ExecutionPolicy によっては、Azure Files のコマンドレットを最初に実行するときに「この信頼されていない発行元からのソフトウェアを実行しますか?」という警告が表示される場合があります。発行元が CN=Microsoft Corporation、OU=MOPR、O=Microsoft Corporation、L=Redmond、S=Washington、C=US であることを確認し、「[A] 常に実行する」を選択します。これで、AzureStorageFile モジュールが PowerShell の信頼された発行元に追加されます。

8. 新しいエミュレーターは Azure Files をサポートしていますか。

新しいエミュレーターでは、Azure Files 用の SMB または REST API はサポートされていません。

まとめと関連資料

マイクロソフトは、今回の新しいファイル共有 PaaS サービスにより標準のファイル システム API でアプリケーション インスタンス間のデータ共有が簡単にできるようになったことを非常に喜ばしく思っています。また、いつものように、皆様からのフィードバックをお待ちしております。このブログ記事のコメント欄、Azure Storage の MSDN フォーラム、または mastoragequestions@microsoft.com 宛ての電子メールにてご意見をお聞かせください。

詳細情報が記載されているページへのリンクをご紹介しますので、こちらもご覧ください。

Azure Files サービス バージョン 2014-04-14 (英語)

AzCopy

Azure Files 用 PowerShell コマンドレット (CTP)

Storage 用 .NET Storage Client Library 4.0 (バージョン 2014-04-14 用、英語)

Brad Calder、Andrew Edwards、Jai Haridas、Atul Sikaria、Jean Ghanem

Comments (0)

Skip to main content