Windows Azure メディア サービスにより、ロンドン オリンピックの配信をクラウドで実施


このポストは、8 月 21 日に投稿された Windows Azure Media Services Enables Cloud Delivery of London Olympics  の翻訳です。

ロンドン オリンピックが 19 日間にわたって華々しく盛大に開催され、金メダルをめぐって 302 もの種目が行われました。今大会では 26 の競技があり、複数の競技が同時開催されることも多かったため、コンテンツ プロバイダーはある課題に挑戦していました。世界中の視聴者が時差に関係なく、好きな試合を好きなときにあらゆる形態で視聴できるように配信するという課題です。ライブでも途中からでも、最初まで巻き戻してからでも、終了後にオンデマンドででも視聴したいというニーズがありました。この ”いつでも、どこでも、どんなデバイスでも (Anytime, Anywhere, Any device)” コンテンツを視聴したいというニーズに応えるのが、増加の一途をたどっているスマートフォンやタブレット端末です。Gartner 社の調べによると、2011 年におけるタブレット端末の世界販売台数は 6,000 万台に上りました。2012 年には 1 億 1,890 万台、2016 年には 3 億 6,920 万台になると予想されています*。米国では現在、1 億 3,000 万人以上がスマートフォンを所有していると見られており、昨年に比べ 38% 増加しています。また、ロンドン オリンピックをモバイル デバイスで視聴した人数は、わずか 4 年前の北京オリンピックと比較すると 55% も急上昇したと NBC は報じています。”いつでも、どこでも、どんなデバイスでも (Anytime, Anywhere, Any device)” という形が、オリンピックに限らず、一般的な動画コンテンツの作成、視聴の将来像となっています。

メディア プロバイダーや放送局がこのような自由な形でコンテンツを配信するうえで、鍵となる技術が 2 つあります。1 つは一般的なクラウド コンピューティング、もう 1 つは今回特に活躍したメディア ワークフロー ツールです。オリンピックほどの大規模なイベントを放送するにあたり、従来では次のことが必要とされていました。

  1. 必要なネットワーク機器、コンピューター、ストレージ ハードウェアを購入またはリースする
  2. それらを配置する
  3. 連日の 24 時間体制を維持するために必要な電気料金、エアコン使用料、業務監視やサポートのスタッフの賃金などを支払う
  4. ”いつでも、どこでも、どんなデバイスでも (Anytime, Anywhere, Any device)” というワークフローのニーズに対応するために、以下の作業を実行して連携を図る
    1. 取り込み、配信、キャッシュなど複数の各種サーバー リソースを手動でインストールする
    2. 手動でサーバーを構成および接続し、"チャネル" を作成する。大規模なイベントの場合は、この際に複数のサーバーを構成し、互いに接続して 1 つの論理チャネルを作成する
  5. 冗長性および耐久性を確保しつつ、すべてを構築する

マイクロソフトは、4 月に全米放送事業者連盟 (NAB: National Association of Broadcasters) で Windows Azure メディア サービスのプレビューを発表しました。これは、”いつでも、どこでも、どんなデバイスでも (Anytime, Anywhere, Any device)” という新しいニーズ モデルへの対応を進めるパートナーや放送局を支援するものです。ロンドン オリンピックでは、Akamai、deltaTre、Southworks の各社をパートナーとして、完全なエンドツーエンドのデジタル メディア ワークフローと共に、初めての完全なクラウドベース配信モデルを作成しました。これにより、Flash、Silverlight、Xbox、iOS、Android、および Windows Phone など、幅広いデバイスをサポートできるようになりました。また、ライブ映像からのオンデマンド用ビデオ作成、およびハイライト映像の編集をリアルタイムに行えるツールや、コンテンツを並行して同時配信するチャネルを手軽にセットアップおよび管理する機能を提供し、全世界の視聴者のニーズに簡単に対応できるようにしました。Windows Azure メディア サービスとパートナーが協力して、France Télévisions、RTVE (スペイン)、CTV (カナダ)、Terra (中南米) など、3 大陸 30 か国のメディアをサポートし、5 億人の方々にご視聴いただける体制を構築しました。同時に 35 のフル ハイビジョン チャンネル、および 140 の大容量チャンネルのライブ放送を世界に向けて配信できるようになったのです。

また、Windows Azure メディア サービスを活用することで、パートナーおよび放送局はマイクロソフトのグローバルなデータ センターへのアクセスが可能になりました。これは、使用した量と時間に応じた分のみが課金されます。トラフィックやニーズが急増すると、オンデマンドで拡張可能で、冗長性やフェールオーバー機能も提供されています。さらに、柔軟性、敏捷性の高い手軽な環境を利用することができ、取り込み、配信、キャッシュ、コード変換、リアルタイムのライブ映像からのオンデマンド用ビデオ作成およびハイライト編集、チャンネル管理など、メディア ワークフローのニーズに対応できます。これにより、”いつでも、どこでも、どんなデバイスでも (Anytime, Anywhere, Any device)” コンテンツへのアクセスできるようになります。

「オリンピックのような大規模イベントの映像や音声のコンテンツを、さまざまな OS およびデバイスに対して配信し、膨大な数に上るユーザー要求を管理するにあたっては、効率とリアルタイム性の高さが求められます。Windows Azure を活用すれば、それを実現できると確信していましたし、現在の視聴ニーズに対応するために、コンテンツ配信の課題に取り組んだのは正しい決断だったと証明することができました」 – Francisco Jose Asensi Viana 氏 (スペイン国営放送 (RTVE) 事業部門責任者)

Windows Azure メディア サービスは、マイクロソフトのメディア パートナーおよび放送局に対して、非常に満足度の高い効果を提供することができました。今年後半には、待望の一般公開が予定されています。

Windows Azure メディア サービスの詳細については、こちらのページをご覧ください。オリンピックで活躍した技術に関する詳細は、Scott Guthrie 氏のブログ (英語) をご覧ください。

* Gartner 社によるレポート「Forecast: Media Tablets by Operating System, Worldwide, 2010-2016, 1Q12 Update (2010 – 2016 年の世界における OS 別メディア タブレットに関する予測、2012 年第 1 四半期更新版)」は、こちらのページ (英語) で入手可能です。

- Eric Schmidt (メディア プラットフォーム エバンジェリズム担当シニア ディレクター)

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