Sleep Away.mp3 に無効なビットストリームが含まれる件

こちらは最近MP3デコーダ開発者のお客様からご指摘をいただいた件です。Windows7 に同梱されている Sleep Away.mp3 にはヘッダに無意味なビットストリーム(いわゆるゴミ)が入っています。 そのようなファイルであっても、MP3 の規格 ISO/IEC 11172-3 には準拠しています。しかしMP3 デコーダの実装によってはこのことが問題となる場合があります。具体的には、ファイルが壊れていると表示されたり、ノイズが発生するなど、が考えられます。 影響を受けるデコーダの実装の例は以下のとおりです: ヘッダの Size フィールドに書かれている値を見てタグサイズを調べ、そのタグサイズ分だけ読み飛ばしたところから開始して最初の同期ワードを以ってフレームとする。 そのような実装になっているデコーダでは、Sleep Away.mp3 のオフセット 0x6ec1 からの同期ワード(と解釈できるワード:赤い枠の部分)から始まる部分をフレームであると認識します。そしてその部分をフレームとして読み出すと複数のフィールドに無効な値が入っているため、エラー状態になります。 問題の部分は、ISO/IEC 11172-3 にてらして考えますと、フレームとは解釈できませんので、単純に読み飛ばすことが期待されます。ここを読み飛ばして同期ワードを探していくと、0x6f54 (青い枠の部分)から始まる部分が候補として見つかります。こちらは仕様に準拠したフレームとなっていますので、この場所からデコードを開始すれば問題は起こりません。 デコーダ開発者の皆様にはご迷惑をおかけしますが、MP3エンコーダの実装によってはこのようなビットストリームが生成されることも一般にありますので、フレームと解釈できないビットストリームは単純に読み飛ばすように実装いただけますよう、よろしくお願い申し上げます。

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KB解説: 2010年4月版

今月もマルチメディア関連の修正モジュール(Hot Fix) およびサポート技術情報(KB)が公開されました。6件のうち5件が日本(当チーム)にて解析を実施した案件でした。   概要は以下の通りです。 ■971235 WMS がクラッシュする件 (Server 2003, Server 2008) Windows Media Services (WMS) 9.1/9.5 を長期運用した場合にクラッシュする問題を修正します。先日リリースされた WMS 2008 R2 では修正済みです。 ■979280 WMS で Kerberos 認証に失敗する件 (Server 2003) WMS 9.1 で多数のグループに所属するユーザーの Kerberos 認証に失敗する問題を修正します。環境により若干異なりますが、例としては 200以上のグループに所属する場合に該当します。先日リリースされた WMS 2008 R2 では修正済みです。WMS 2008 (Server 2008) の修正は現在作業中です。 ■980169 MF で再生できない ASF がある件 (Vista) 特定の ASF (WMV/WMA) ファイルを Vista の…

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KB 紹介 : KB975806 Windows Media Player 12 を使用し、字幕を表示する設定でDVD再生すると字幕の切り替えのタイミングでビデオイメージにちらつきが発生する

本日は Windows 7 および Windows Server 2008 R2 の各エディションに同梱の Windows Media Player に関する修正モジュールが公開されましたのでお知らせいたします。   このサポート技術情報で修正されるのは以下の現象となります。   1. Windows 7 または Windows Server 2008 R2 のいずれかの OS 2. Windows Media Player 12 を以下の条件で使用する    a. DVD を再生する    b. 字幕を表示する     この時大変残念なことに、再生環境によっては字幕が切り替わる際にビデオイメージにちらつきが発生する場合があります。     Windows Media Player の Windows 7 または Windows Server 2008 R2…

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KB 紹介 : KB976483 Windows Media Player 12 を使用し、DVD を全画面表示モードで再生し、字幕を表示すると字幕の切り替えのタイミングでショートカットメニューが消える

本日は Windows 7 および Windows Server 2008 R2 の各エディションに同梱のWindows Media Player に関する修正モジュールが公開されましたのでお知らせいたします。   このサポート技術情報で修正されるのは以下の現象となります。   1. Windows 7 または Windows Server 2008 R2 のいずれかの OS2. Windows Media Player 12 を以下の条件で使用する   a. 全画面モードで再生する   b. DVD を再生する   c. 字幕を表示する   d. ショートカット メニューを表示する   この時大変残念なことに、再生環境によっては字幕が切り替わる際にショートカットメニューが消えるという現象が発生する場合があります。その結果、字幕が頻繁に切り替わる場合にはショートカットメニューがすぐに消えてしまい、選択できない状況となります。   Windows Media Player 12 を使用して DVD を全画面表示モードで再生し、字幕を表示すると、Windows 7 または Windows Server 2008 R2…

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KB紹介:WMP DVD再生中にディスプレイケーブルが抜けると落ちる件

こんにちははらだんです。花金(死語?)ということでハミレスやらコンビニ前でだべるなどという学生のようなことを久しぶりにしてしまいました。さて本日もサポート技術情報の紹介です。   DVD を再生中にディスプレイケーブルが抜けてしまうと  Windows Media Player(以下 WMP)が不正終了する問題です。(状況によりハングまたは壊れた画像が表示されます)普段ディスプレイケーブルを抜き差しすることは少ないと思いますので、そのようなシナリオはほとんどないかもしれません。   例えばノート PC で DVD を再生し、それを据え置きの液晶モニタや液晶プロジェクターに一時的に接続して視聴している場合にはありそうです。   以下のサポート技術情報にて現象と対処について公開しています。この現象は WMP が正しくディスプレイケーブルの接続状態を監視できていないことが原因となります。現在のところこの問題は修正されていません。大変お手数おかけして申し訳ございませんが、以下の回避策を取って頂くことをおねがいします。ケーブルを再度接続した後に WMP を再起動します。   DVD 再生中にディスプレイケーブルが抜けると Windows Media Player が予期しない動作を起こす。 http://support.microsoft.com/kb/970378/ja     最近家の XBOX360 がただの DVD プレーヤーになっていることに気付いた。はらだんでした。

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Windows Server 2008 に Windows Media Player 11 をインストールする方法

こんにちは、はらだんです。今日は Windows Server 2008 での Windows Media Player 11 関連のお話です。   ご使用になられた方はすでにお気づきのことと思いますが、Windows Server 2008 には Windows Media Player (以降 WMP )が既定ではインストールされません。   WMP がインストールされていないので、コーデックも入っていません。ですので、DirectShow を使用したアプリケーションもこのままでは動作しません。    インストール使用として、Windows Media ホームの Web サイトに行っても WMP11 for Vista の説明と、for Windows XP しかなく、Windows Server 2008 用の WMP はぐぐってもbingっても見つからない状況です。    と言うことで WMP をインストールする方法が分からないという話を時々聞きます。 回答は以下になります。 「機能の追加」でデスクトップエクスペリエンスをインストールする。     これで終わりただとさみしいので、もう少し追加情報を書きます!   Windows Server 2008 では…

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KB 紹介:KB961373 ~ Quartz.dll の脆弱性によりリモートでコードが実行される。

こんにちは、はらだんです。本日は DirectShow の脆弱性のセキュリティ更新プログラムが公開されたことをお知らせします。   緊急度が高い内容となります。ご迷惑おかけいたして申し訳ございません。この更新プログラムをインストールしてください。   対象となる OS は、Windows XP , Windows 2000 , Windows Server 2003 の各エディションです。詳細なパッケージのリストについては以下のサポート技術情報に記載があります。   サポート技術情報(KB961373) [MS09-011] Microsoft DirectShow の脆弱性により、リモートでコードが実行される   細工された Motion JPEG のファイルを再生しようとした場合にリモートでコードを実行される可能性がある脆弱性で、対象のコンポーネントは quartz.dll です。   何らかの理由で新しいモジュールがインストールできない縛りのある環境では quartz.dll を使用できなくする方法で当面はしのげます。 しかしこれは DirectShow にとって滅びの言葉です。「バルス」なみに非・推奨いたします。 副作用としてほぼすべての DirectShow アプリケーションが動かなくなります。Windows Media Player も例外ではありません。サポート技術情報にも記載がありますが、コマンド プロンプトにて regsvr32 /u quartz.dll を実行します。     脆弱性の技術的な詳細はご紹介できないのですが、深刻な脆弱性ですので、しつこいようですが修正モジュールのインストールをよろしくお願いいたします。   はらだんでした。  

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Audio DSP Plug-in 実装例サンプル ~オーディオ コンプレッサー DSP で音に迫力を付けてみよう!~

 こんにちははらだんです。今回は以前紹介した Windows Media Player (WMP) の DSP プラグイン (DMO) の続きで、ウィザードで作成した Audio DSP Plug-in の雛形にプログラムを追加実装して”オーディオ コンプレッサー DSP ”を作成してみます。最後に DSP プラグインの処理の効果を 波形を見ながら比較してみたいと思います。今回の内容もVisual Studio と Windows SDK でどなたでも検証可能ですのでぜひ試してみてください。   目次 1. コンプレッサーとは 2. 3 分クッキング的実装 3. 出力テスト     1. コンプレッサーとは ———- 振幅(音量)を圧縮する処理です。ある閾値を超えた振幅について、一定の緩やかな比率で縮小させたあと、最大値が分解能の最大となるようノーマライズを行う演算です。この処理を行うと音に迫力が出るためよくこの処理が使われます。ただし振幅を歪める処理であることに変わりはないので、やりすぎると音色が変わってしまいます。       この図は点線が DSP なしの場合の入出力、実線が DSP ありの入出力です。一番小さい音と一番大きい音とその付近はコンプレッサーではほぼ変化がないのがわかると思います。また、任意の2つの入力について、入力時の振幅の大小関係と出力時の大小関係は変わらないこともわかると思います。その上で全体的に音が大きくなる方向に増幅されているという面白い増幅アルゴリズムです。   さらに詳しくは前回も紹介した書籍ですが、こちらが参考になります。   ・C言語ではじめる音のプログラミング サウンドエフェクトの信号処理 青木直史  ISBN 978-4-274-20650-4  …

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Windows Media Player : DSP Plug-in の作成方法

こんにちははらだんです。今回は Windows Media Player で使用できる DSP Plug-in の作成方法をご紹介します。   DSP Plug-in は Windows Media Player (以下 WMP )のメニューの [表示] – [プラグイン] で追加や設定ができる WMP 用のフィルタの一種です。このプラグインの使用により、音や映像に任意のエフェクト(デジタル シグナル プロセッシング:Digital Signal Processing )処理を行うことが可能です。今回は Audio DSP Plug-in について実際に作成しながら説明します。     目次 1. Plug-in Wizard のインストール 2. サンプル Plug-in の作成 3. Plug-in のインストール 4. WMP で動作確認     1. Plug-in Wizard…

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