Visual Studio 2017 Release Candidate を発表


 

本記事は、マイクロソフト本社の The Visual Studio Blog の記事を抄訳したものです。
【元記事】 Visual Studio 2017 Release Candidate 2016/11/16

 

本日 Connect(); 2016 (英語) で、次期 Visual Studio リリース候補版となる Visual Studio 2017 Release Candidate (英語) が発表されました。Visual Studio の開発は、常に皆様にいただく声を重視しながら進めています。プレビルド版やプレビュー版を実際にご使用いただき、フィードバックをくださった皆様に改めて感謝を申し上げます。

 

今回のリリースでは、生産性機能やパフォーマンス強化が多数実施され、モバイル開発エクスペリエンスやクラウド開発エクスペリエンスも改良されています。ここではその一部をご紹介します。さらに詳しい情報については、Visual Studio 2017 のリリース ノートと既知の問題Visual Studio 2017 RC に関するよく寄せられる質問 (英語)visualstudio.com の Visual Studio 2017 RC ページ (英語) をご覧ください。

 

今回は、Visual Studio 2017 RC の他にも Visual Studio for Mac と Visual Studio Mobile Center が発表されました。Visual Studio 2017 RC の説明に入る前に、この 2 つの製品についてもお伝えします。Visual Studio for Mac は Mac 向けにゼロから開発したもので、Xamarin for Visual Studio、ASP.NET Core、Azure を使用したクライアントからクラウドへのネイティブなモバイル開発を対象としたフルスタック製品となっています。この詳細については、Visual Studio for Mac の概要を説明した Miguel de Icaza のブログ記事 (英語) をお読みください。Visual Studio Mobile Center は「モバイル アプリの管制塔」の役割を担うもので、モバイル開発者に広く使用されている複数のサービスが 1 つにまとめられており、クラウド用アプリの構築、テスト、デプロイ、監視を 1 か所から行うことができます。この詳細については、Visual Studio Mobile Center の詳細に関する Nat Friedman のブログ記事 (英語) をお読みください。

生産性が大幅にアップ

Visual Studio 2017 には、日常的な生産性を向上させるための新機能や機能強化が多数実装されています。

IntelliSense: IntelliSense にフィルタリング機能が追加され、使い勝手が大幅に向上しました。このフィルタリング機能を使用すると、リストが長い場合にずっと操作しやすくなります。たとえば、CamelCase 検索などの機能で大文字の 2 文字を入力するだけで IntelliSense が結果を適切にフィルタリングし、入力した文字が大文字になっている 2 語の語句を表示します。また、IntelliSense が高度化され、ただ上位の結果を提示するだけではなく、最も可能性が高い結果が提示されるようになりました。

ナビゲーション: フィルタリング機能とプレビュー機能が改良され、[Navigate To] が大幅に強化されました。また、[Find All References] ウィンドウで新たに色付けやグループ化、拡大プレビューに対応しました。

ライブ編集: ライブ コード分析機能は非常に便利な機能で、その名のとおりエディターでコードやフラグに関する問題を分析します。ライブ ユニット テストでは、パスの不正に関する情報をエディターに直接表示します。この機能では、テストでエラーが発生した場合にユーザーに知らせるだけではなく、ユニット テストの簡単な基礎をワンクリックで作成できます。Visual Studio はこれに従ってテストを作成してユーザーに提示し、即座にバックグラウンドで実行を開始します。これらのテストの合否はコード上に直接表示されます。

プロジェクトに関連付けられていないファイルを開く: Visual Studio 2017 RC では、プロジェクトやソリューションに関連付けられていないコード ベースやファイルを直接開いて作業を行えます。ファイルを開くには、メニューから [File]、[Open]、[Folder] の順に選択して該当するフォルダーに移動し、ファイルを選択します。

デバッグ: クイック実行を使用すると、一時的なブレークポイントを設定する必要がありません。デバッグを開始すると左側に緑色のグリフが表示され、これをクリックするとその場所までコードが実行されます。また、右側にはパフォーマンスに関するヒントを示すグリフが表示されます。これによりパフォーマンスに関する問題を即座に特定できます。正常なパフォーマンスが発揮されていない場合は、このグリフをクリックすると診断ツールのウィンドウが開き、パフォーマンスに関する問題をすぐに発見して解決することができます。

この他にも、サポート対象の言語全体で多数の機能強化が実装されています。この詳細については、VS 2017 の生産性機能の強化に関する MSDN マガジンの記事 (英語)Visual Studio 2017 RC のリリース ノートを参照してください。

モバイル開発機能を強化

Visual Studio では、Android、iOS、Windows の各デバイス向けのモバイル アプリを開発する際に、既に皆様がお持ちの C#、JavaScript、C++ のスキルを活用できます。C++ や JavaScript を使用している開発者は、Cordova や Ionic を使用して共有可能なコードを開発できます。C# アプリでネイティブ アプリを開発する場合は、Xamarin を使用すると最大 80% のコードを共有できます。

テストはモバイル開発の中でも最も手間のかかる作業で、すべてのユーザーに対応するのは不可能であるとしても、大半のユーザーに対応するために、幅広い範囲の実在するデバイスでテストを作成し実行する必要があります。Visual Studio 2017 のモバイル テスト レコーダーでは、テストで実行した操作を簡単に記録できます。ワンクリックで Xamarin Test Cloud にテストをアップロードし、実在する数千種類のデバイスのテストをクラウド上で実行することができます。

クラウドでの開発を合理化

クラウドを利用すると、アプリをテストする方法だけでなく、アプリの作成方法も変化します。Visual Studio 2017 RC では、アプリケーションのデプロイ方法や更新方法のアーキテクチャ パターンからマイクロソフトの開発プロセスに至るまでのさまざまなプラクティスを皆様の開発作業に簡単に応用できます。

今回のリリースには、アプリケーションを Docker コンテナーにパッケージ化しクラウドにデプロイする統合ツールが含まれています。Visual Studio 2017 RC では DevOps ワークフローが改良されていて、Git を基盤としてバージョン管理を行い、継続的インテグレーションや継続的デプロイメントのパイプラインの作成を大幅に簡素化できます。こうした改良の中で特にご注目いただきたい 1 つが .NET Core で、Linux をワンクリックで .NET Core アプリケーションのターゲットに指定し、Docker コンテナーにパッケージ化し、Docker レジストリで公開して、クラウドで実行することができます。デプロイが完了すると、.NET Core は高速でアプリを実行します。

基礎を見直し

VS 2017 ではあらゆる面のパフォーマンスが強化されています起動の高速化読み込み時間の短縮C++ ソリューションの読み込みの高速化メモリ使用量の削減など、大幅に進化しています。Visual Studio のコールド スタート時の起動速度は 3 倍、ソリューションの読み込み速度は 2 ~ 4 倍に高速化されています。詳細については上記リンク先の連載記事で説明されているため、この記事では詳しくは説明しません。下の方にあるビデオの終盤では、Visual Studio 2017 と Visual Studio 2015 でのソリューションの読み込みを比較していますのでぜひご覧ください。

また、プレビュー版をインストールした方はお気づきかと思いますが、Visual Studio 2017 ではインストール時間が短縮されています。新しいインストーラーはコンポーネント化された軽量なもので、Visual Studio が独立したワークロードに分割されていて必要なものだけをインストールできるため、所要時間が大幅に短縮されます。

この記事で紹介したものをはじめ、強化された機能を実際に使用している様子をお見せするビデオを作成しました。そのうちの 1 本をここでご紹介します。

Visual Studio 2017 の拡張性

先日、拡張機能を作成される方に向けて、Tim Sneath が Visual Studio 2017 の拡張性に関するブログ記事 (英語) を公開しました。この記事では、Visual Studio の拡張機能に関するすべての変更、および開発者が作成した拡張機能を Visual Studio の次期メジャー バージョンで動作させるために必要なことについて説明しています。

詳しくは該当記事をお読みいただくことにして、この記事では概要を簡単にお伝えしたいと思います。

拡張機能のパフォーマンス監視システム: 拡張機能のユーザー向けに、拡張機能の読み込み速度や入力速度が低下した場合に金色の通知バーが表示されるようになりました。[Help]、[Manage Visual Studio Performance] の順に選択すると、実行中のすべての拡張機能のパフォーマンスをいつでも表示できます。

拡張機能の更新やインストールをバッチ実行: 複数の拡張機能を同時にインストール、更新、削除する操作が大幅に容易になりました。

拡張機能が依存するコンポーネントを自動的に検出しインストール: Visual Studio 2017 RC では既定のインストール ファイルのサイズが大幅に削減されたため、VS にインストールされていないコンポーネントについては、拡張機能が依存しているものが自動的に検出され、インストールされるようになりました。

拡張機能の開発者向けのパフォーマンスを強化: Visual Studio 2017 では、拡張機能の開発者に向けて、ソリューション読み込みの軽量化や拡張機能での NGEN のサポートなどのパフォーマンス強化が実施されています。

VS 製品ファミリの拡張機能はすべて Visual Studio Marketplace と呼ばれる場所で公開されています。Visual Studio Marketplace およびここで公開されている新機能の詳細については、Marketplace のブログ (英語) をご覧ください。

製品化に向けたパートナー様のご協力

Visual Studio の高い生産性と強力な機能は、パートナー様のコミュニティで作成された多数の拡張機能によって実現されています。現時点では、Visual Studio 2017 の他に Visual Studio 2017 RC 互換のプレビュー版拡張機能をインストールできます。現在 VS 2017 RC で使用可能な拡張機能は、すべてこちらのページ (英語) に記載されています。

ぜひお試しください

Visual Studio 2017 RC (英語) には皆様にお試しいただきたい新機能や機能強化が多数実装されています。この記事で紹介したものは、そのうちのほんの一部です。今回のリリースのすべての機能と既知の問題は、Visual Studio 2017 RC のリリース ノートに記載されています。

Visual Studio 2017 は、最新バージョンの Visual Studio の正式名称です。旧バージョンの Visual Studio 2015 に替わるものであり、これまで Visual Studio “15” と呼ばれていました。今回はこの名称と共に、Visual Studio “15” Preview または Visual Studio 2015 がインストールされているマシンに Visual Studio 2017 RC をインストールする方法も公開されました。Visual Studio 2015 などの旧バージョンの VS と Visual Studio 2017 RC は共存インストールが可能ですが、Visual Studio “15” Preview と Visual Studio 2017 RC の共存インストールはできません。このため、Visual Studio 2017 RC のインストーラーを実行するとクリーニング ツールが自動的に Visual Studio “15” Preview の生成物を検出し、削除します。また、Visual Studio 2017 RC はほぼ全体がサポート対象となりますが、一部のワークロードやコンポーネントはプレビュー期間中でサポート対象外となります。これらの機能は、インストーラーの UI で [Preview] というマークが表示されます。Visual Studio 2017 と以前のリリースとの互換性の詳細についてはこちらのページを参照してください。また、オフラインでのインストールの詳細についてはこちらのページ (英語) を参照してください。その他の一般的な問題については、Visual Studio 2017 RC についてよく寄せられる質問 (英語) を参照してください。

マイクロソフトでは皆様のフィードバックをお待ちしています。問題点がありましたら、インストーラーまたは Visual Studio IDE 本体の [Report a Problem (英語)] オプションからご報告をお願いいたします。また、開発者コミュニティ ポータル (英語) に寄せられたフィードバックもご覧ください。ご提案は UserVoice (英語) までお寄せください。

最後になりますが、Connect(); 2016 ページ (英語) では基調講演やその他のビデオを公開していますので、ぜひこちらもご覧ください。

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