Windows 10 への対応準備 – SDK、互換性、ブリッジについて

本記事は、マイクロソフト本社の Blogging Windows の記事を抄訳したものです。 【元記事】 Getting ready for Windows 10 – SDKs, compatibility, bridges  2015/06/22

今回は、2015 年 7 月 29 日にリリースを控える Windows 10 について、最新の情報と現時点から実施できる対応準備についてご案内します。

Windows 10 SDK

現在、Windows 10 のリリースと同時に、Visual Studio 2015 の Windows 10 開発者ツールを提供するべく取り組んでいます。このツールを利用すると、ユニバーサル Windows プラットフォーム アプリを構築して、Windows ストアに公開できます。

加えて、今月から Windows Insider Program への Windows 10 SDK プレビュー版のリリース頻度を上げる予定です。Windows 10 Insider Program の Fast リングで提供される OS のビルドに合わせて Windows 10 SDK のプレビュー版をリリースすることを目指しています。これらのプレビュー リリースの一環として、対応するバージョンの Windows 10 のモバイル エミュレーターもリリースする予定です。なお、OS のリリース スケジュールに合わせられるように最善を尽くしますが、OS のリリース時に SDK の更新版を提供できない場合もございますので、ご了承ください。

最新の SDK とエミュレーターをローカルの開発環境で実行すると、プレビュービルドで提供される Windows の最新の機能や API をアプリで利用することができます。SDK の各プレビュー版は、Visual Studio 2015 の正式な Windows 10 ツールとサイドバイサイドでインストールされます。これにより、SDK およびエミュレーターの各プレビュー版と、以前にインストールされた SDK およびエミュレーターを Windows 10 SDK 上で共存させ、どのバージョン (リリース版またはプレビュー版) の OS でアプリの開発およびテストを実施するのかを管理することができます。Windows Insider Program を通じて、最新の機能が追加されバグ修正が実施されたプレビュー ビルドをお試しになりたいお客様は、ぜひご活用ください。ただし、各ビルドは進行中の開発のスナップショットであるため、機能や API に影響が及ぶこと、最終的な機能が完成するまでに変更が加えられる可能性があることを想定してください。新しいプレビュー版をリリースする際には、そのバージョンに対応するビルド、新しい API の変更ログ、修正された主要なバグ、発生するおそれのある問題について、必ずこのブログにてお知らせします。

最新の Windows SDK およびモバイル エミュレーターは、これまでと同様に Windows 10 開発者ツールのページからダウンロードしていただけます。

既存アプリの互換性をテストし、アプリを Windows 10 向けに更新して新規ユーザーの期待に応える

マイクロソフトは、Windows の互換性を確保するために鋭意取り組んでいます。Windows の互換性チームでは、ユーザーの利用統計情報を参照したり、Windows Insider Program にご参加の皆様からのフィードバックに対応したりすることで、既存のアプリが Windows 10 で適切に動作することを確認しています。Windows 10 は、Windows 8.1 および Windows Phone 8.1 のソフトウェア プログラムを実行できるように設計されています。また、皆様にご愛用いただいている VB6 ランタイムも引き続き機能します。このトピックの詳細については、互換性チームが近日中に Blogging Windows (英語) でご説明する予定です。

既存のアプリは引き続き、Windows 上で動作し、Windows ストアから入手することができます。作成したアプリが Windows 10 でも意図したとおりに動作するかどうかを検証してください。リリース前に問題を把握できるように、現時点で既存のビルドを使用してテストすることをお勧めします。

現在は、Windows 10 を最大限に活用できるようにアプリをアップグレードする絶好の機会でもあります。何をすべきか思いつかない場合は、ユーザーから要望が寄せられている機能をいくつか追加しましょう。Windows デベロッパー センターでは、設計の基本設計のガイドラインプラットフォームの基本などのガイダンスが提供されており、格好の足掛かりとして利用することができます。Channel 9 にも、Build 2015 のセッション (英語) や Microsoft Virtual Academy の Windows 10 開発者向けガイド (英語) などの各種リソースが用意されています。お探しのコンテンツが見つからない場合は、MSDN フォーラム (英語) または Twitter アカウントの @wpdev までお問い合わせください。

ユニバーサル Windows プラットフォーム ブリッジの最新情報

Build 2015 では、4 つのユニバーサル Windows プラットフォーム ブリッジが発表されました。

  • 「Project Astoria」では、Android コードを Windows で利用できます。
  • 「Project Centennial」は、従来の Windows プラットフォーム用コード (.NET、Win32 など) に対応します。
  • 「Project Islandwood」では、iOS コードをユニバーサル Windows プラットフォームで利用できます。
  • 「Project Westminster」では、Web サイトを Windows ストアに公開できます。

今夏中には、各ブリッジの詳しい使用方法についてご説明すると共に、各ブリッジを使用してアプリをユニバーサル Windows プラットフォームに移行する方法や提供開始の時期についてご案内できる予定です。なお、「Project Westminster」は既に提供が開始されています。