2008 年 3 月版 Team Foundation Server Power Tools がリリースされました

つい先ほど、新しいバージョンの TFS Power Tools がリリースされました。この Power Tools の新リリースは、VS/チーム エクスプローラ 2008 クライアント (および TFS 2005 または TFS 2008 サーバー) との組み合わせでのみ動作します。まだアップグレードしていない方は、アップグレードすることを強くお勧めします。多くの新機能を体験する機会をお見逃しなく。

このリリースは、過去最大の 2007 年 12 月の Power Tools リリースほど大きなものではありませんが、すばらしい機能が満載されています。このリリースはほとんどすべてのユーザーに利益をもたらしますが、その中でも特に利益を得るのは TFS 管理者でしょう。私たちは TFS 管理者の苦労を理解していますので、彼らの仕事を楽にできるように努力しているのです。

今回の Power Tools リリースでは、実際には 2 つのダウンロードが用意されています。詳しい理由については、後の説明をお読みください。

TFS 2008 用 2008 年 3 月版 Power Tools

64 ビット TFS 2008 Sharepoint 拡張機能インストーラ

以下に示す新機能以外にも、多数の Power Tools のバグが修正されています。皆さんにお見せできる、すべての修正を記載した一覧はありませんが、Power Tools を使用する場合に必要となる、きわめて重要な修正が含まれています。以下にその新機能をご紹介します。

 

  • カスタム作業項目コントロール対応の Process Template Editor のサポート - これは、おそらく以前から最も要望の多かった機能強化です。カスタム作業項目コントロールを使用しているすべてのユーザーには、任意の作業項目を変更するために XML の編集に戻るための機能であることがおわかりでしょう。この新機能により、カスタム コントロールの使用中でも引き続き GUI エディタを使用できます。 
  • TFSServerManager クライアント - かなり前になりますが、私は、TFS サーバーで何が行われているかを監視するために作成した TFSServerManager ツールのスクリーン ショット (英語) を投稿しました。ついに、このツールが Power Tools に組み込まれました。これに付随した、可用性とパフォーマンス カウンタのデータを提供する TFSServerMonitor は今回含まれませんでしたが、今後のリリースで組み込みたいと思っています。しかしながら、TFSServerManager だけでも、私が毎月投稿している開発部門のサーバーのドッグフード統計のようなレポートを作成できるなど、優れた機能が含まれています。 
  • Windows Server 2008 のための TFS BPA のサポート - さまざまなルール強化とバグ修正に加え、Windows Server 2008 で動作する TFS Best Practices Analyzer が更新されました。これにより、この有益なツールを使用して、"ノイズ" や不適切な警告を最小限に抑えながら、サポートされているすべてのオペレーティング システムで問題のトラブルシューティングを支援できます。 
  • 作業項目テンプレートの強化 - Power Tools の既存の作業項目テンプレート機能に対して、膨大なユーザビリティの強化が行われています。この機能をまだ試していないユーザーは、ぜひお試しください。テンプレートのバグ レポート (および他の種類の作業項目) に必要なデータの大部分をあらかじめ設定しておくことで、同種の大量のバグ レポートにデータを入力することによるオーバーヘッドを低減します。これはたいへん優れた方法です。最大の強化ポイントは次のとおりです。 
    •  作業項目テンプレートが、個別のツール ウィンドウからチーム エクスプローラ ウィンドウ内の新しいノードに移動されました (フォルダでのテンプレートの整理、切り取り/コピー/貼り付け、ドラッグ アンド ドロップなどのサポートを含む)。

 

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    • 作業項目テンプレートの編集は、これまで使用されていた見栄えのあまりよくないスクロール可能なモーダル ダイアログではなく、ドキュメント内のツール ウィンドウで行います。これには、ツール バー サポート、ダーティ状態など、完全なドキュメント統合が含まれます。 
    • ツール ウィンドウに統合することで、メニュー構造を大幅に簡略化し、できる限り雑然としないようにしました。 
  • スクリプト可能なチームプロジェクトの作成 - 信じられないことですが、この機能は、バック ログに長時間記載されたままになっていたものです。TFS 2005 のリリース直後は、これは非常に一般的な要望でしたが、やっと対処できました。今回の Power Tools リリースには、新しい tfpt コマンドが含まれています。これは、GUI を使用せず、新しいチーム プロジェクトをスクリプトで作成するために使用できる "tfpt createteamproject" です。ただし、重要な注意事項がいくつかあります。まず、このスクリプトは同じコンピュータに Team Explorer 2008 SP1 をインストールしている場合にしか機能しません。Team Explorer 2008 SP1 には、この新しい Power Tool コマンド ラインを使用できるようにする新しい API が提供されています。では、Team Explorer 2008 SP1 はどこで入手できるのでしょう。そう、SP1 はまだリリースされていませんし、新しい機能セットについてブログに書いたこともありません。間もなく、関連部門でなんらかの進展があるでしょう。近いうちに、TFS 2008 SP1 の機能セットについてブログに書こうと思っています。これは、TFS 2008 SP1 のベータ版のリリースの直前になります。TFS 2008 SP1 を入手した時点で、この Power Tool 機能が使用可能になり、すぐにチーム プロジェクト作成スクリプトを実際に実用できるので、注目していてください。また、Team Explorer 2008 SP1 およびこの Power Tools リリースを使用すると、TFS 2005 サーバーと TFS 2008 サーバーの両方に対してチーム プロジェクトの作成を自動化できます。 
  • 64 ビット Sharepoint ファームのサポート - TFS 2008 での見落としにより、残念なことに WSS インストール ツールは 64 ビット Sharepoint をサポートしていません。この TFS Power Tools の新しいリリースでは、この見落としを修正しています。現在では、TFS WSS 拡張機能インストーラは、64 ビット Sharepoint インストールで動作します。ただし、この機能を必要とするのは少数の管理者/運用スタッフだけですので、メインの Power Tools ダウンロードには含めず、ここにある個別のダウンロードとして提供することにしました。 
  • 異なるブランチへのアンシェルブ - tfpt unshelve で、新しいオプション "tfpt unshelve /migrate" がサポートされました。このオプションにより、作成元のブランチとは異なるブランチにシェルブセットをアンシェルブできます。これは、チェックインおよびマージを行わずに、保留中の変更をブランチ間で移動するための便利な方法です。また、ブランチ間の共通の基本バージョンを見つけ、マージ関係を解明するために大量の手動作業を行う必要もありません。社内でもかなり多く使用されている非常に便利な機能追加です。 
  • tfpt review の改善 - 社内では、tfpt review をコード レビュー用に使用していますが、改善方法、特にファイル変更箇所間の移動のパフォーマンスについて多数のフィードバックが寄せられました。これを改善するためにいくつかの強化が行われました。 
  • 作業項目トラッキングシステム内のグローバルリストの削除 - tfpt destroygl を使用して、グローバル リストを作業項目トラッキング システムから削除できるようになりました。これまでは、作成されたグローバル リストを削除する方法はありませんでした。将来的には、この機能を Process Template Editor に組み込みたいと思っていますが、少なくとも使用できるようにはなりました。 
  • TFS サーバー名が変更されたときのバインドされた Microsoft Office ドキュメントの更新 - バインドされた Office ドキュメント (Excel のスプレッドシートと Project の計画) には、TFS への接続をユーザーに求めずに作業項目の一覧を更新できるように、TFS サーバー名が含まれています。残念ながら、TFS サーバーの名前を変更した場合にサーバー名を更新する方法はありませんでした。tfpt changedocurl の導入により、バインドされた Office のサーバー名、ポート番号などを更新できます。 
  • tfpt online でのパフォーマンスの向上 - これを重大事であると考える人がどれだけいるかはわかりませんが、平均的なワークスペースに数万個または数十万個のファイルがある状況に対して、社内で大きな不満が出ていました。大規模なワークスペースがあり、tfpt online を使用する場合は、サーバーへの負荷が減り、処理時間が短縮されます。

これで全部です。長くなってしまいましたが、これらの新機能は、ほぼすべてのユーザーを対象としたものです。ぜひお試しになり、いつものようにフィードバックをお送りください。私たちは、要望の多い機能強化をあらゆる機会に継続してお届けできるように努力しています。この投稿の中で、TFS 2008 SP1 について触れました。これについては、できるだけ早くブログに投稿したいと思っています。強化機能のリストは膨大なものです。おそらく、今回のリストのサイズの 2 倍はあるでしょう。これらの機能は、現在プレビューしている新しいバージョンの Team System Web Access (以前の記事をお読みください) に追加されます。VSTS 2008 ユーザーの方はお楽しみに。

ありがとうございました。

Brian

投稿 : 2008 年 4 月 21 日 (月) 午後 2 時 11 分  bharry

Brian Harry さんのブログ - https://blogs.msdn.com/bharry/archive/2008/04/21/march-08-team-foundation-server-power-tools-released.aspx   より。