Windows 上で OSS と付き合っていくために


今回は、過去に私が経験したオープンソース ソフトウェアとの出会いに遡って、どのように使ってきたかという話を記載します。

最初にOSSと出会ったのは、まだOSSという用語のない時代で1990年代の前半でした。当時は仕事で商用のUNIXワークステーションを使っていたこともあって、 anonymouse FTPを使ってPDS(Public Domain Software)のアーカイブを落として、自分でmakeしていました。PC界隈では、MS-DOSや Windows 3.1が使われ出した頃の話です。当時のUNIX WSは、BSD系のSunOSやNEWS、System V系、そして様々なRISC CPUを搭載していました。この関係もあって、configを修正してmakeするのが当たり前だったのです。この頃に使っていたコンパイラは当然の事としてCなわけですが、C言語は独自で覚えました。

ある時、tarボールの中身を展開した内容をlsしていて、おや「MS-DOS」用があることに気が付きました。試しにmakeしてみようと思って、MS-Cコンパイラを引っ張り出してきてmakeして、gzip.exeを作って遊んでいました。その後に、Windows 95などを使ったアプリケーション開発に仕事が変わったのですが、時折、ユーティリティのような仕事も入りました。その中に Lotus Notes対応のユーティリティを作ったことがあるのですが、この時は Notes SDKを入手してNotes APIをラップしたDLLを作成して、Delphiでユーティリティを書いていました。ご存じのようにCコンパイラは、ヘッダーファイルのパスなどを設定すればコンパイルすることができますが、リンカはオブジェクトファイルへのパスを設定しないと編集することができません。何せ、Notes SDKなどを触ったのは初めてなもので、結構、四苦八苦した記憶があります。

結局、何が言いたいかと云えば、OSSと付き合っていくにはコンパイル方法を知っていた方が良いということです。不足するモジュールがあった場合に、親切な方がコンパイルしたモジュールを公開されていますから、検索すれば見つけることができますが、自分が使っている環境で問題なく使えるという保証はありません。こんな時に、野良ビルドの方法を知っていると、とっても便利だと思うのです。当時は、インターネットの商用利用の先駆けの頃でしたし、今ほど情報はありませんから、NetNewsで調べたり、何よりも自分で試すことが最初でした。最近は、便利な書籍が電子出版という形で出ていますので、この本なども野良ビルドをするための勉強になると思います。

タイトル:Ruby環境構築講座 Windows編
著者:arton
出版社:達人出版会

この書籍は電子出版の利点を生かして、ベータ公開して、フィードバックによって内容の更新を行うものです。紙の書籍と違って、更新版も手に入るという新しい試みを行っています。アメリカのManningのEAPと同じ試みとも言えます。この野良ビルダー養成読本とも言える試みは、今年のRuby会議から始まったものです。Rubyに限りませんが、OSSの中でも使用者の多いLinux系の方達は、自分でビルドするという傾向があり、Windowsでの利用者はバイナリ利用という傾向があります。このために、Windows系のメンテナが慢性的に不足しており、新しいメンテナ養成講座という試みで、素晴らしいと私は考えています。

私が始めた頃にもあれば、試行錯誤して苦労することはなかったんですが、無ければ作るの心意気がハッカーの心情だと信じていますので、是非、無い物は作っていきましょう。

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