TechEdの準備に追われています

いよいよ来週は、TechEd Japan 2010の開催です。私が担当するのは「T6-501 多言語パラダイムによる実装手法-動的言語、関数型言語を含めたプログラミング言語の有効活用へ-」というセッションになります。参加者向けにPPTが公開されていますので、おおまかなアウトラインを確認することができると思います。実は、まだ設計論に関しては色々と検討をしている最中です。この資料の作成に関しては、何度も萩原さんとディスカッションしたり、色々な資料(論文や書籍だったり)を読み漁ったりしています。中でも参考にしているのは、以下の3つになります。

  • Domain Driven Design : Eick Evans
  • Lean Software Archtechture:James.O.Copplien
  • 萩原さんの過去の講演資料(クラスにまたがる散乱ともつれ合い)

複数のプログラミング パラダイムを組合わせる上で重要だと考えるのは、如何以下に設計上でパラダイムを発見するかということです。この目的のために大切なことが、ドメイン、ユースケース(振る舞い)、コンテキストではないかというのが私の考えです。実世界のオブジェクトの振る舞いは、コンテキスト(その時の目標と言い換えても良いです)に左右されると考えているからです。この当たりの考え方は、当たり前と云えば当たり前なんですが、どうも実現が難しいように感じています。これを実現する1つの手法が、Agile Dvelopmentの本質だとも考えています。

話は変わって、TechEdでは「BOF-06 Let's Dynamic」というBOFがありまして、イスラエル在住のMVPであるShay Friedmanが参加してくれます。彼は、IronRuby Unleashedという書籍の著者でもあります。IronRuby関係で知り合って、今回のBOFへの参加に当たって彼と何度も連絡を取り合っています。TechEdに参加される方で、Rubyにご興味のある方は是非ともご参加ください。

それから、F# 2.0 CTPですが2010 Augustが公開されました。このビルドには、以下の内容が含まれていました。

  • .NET Framework 2.0対応のバイナリ
  • ソースコード
  • .NET Framework 4対応のバイナリ
  • Windows Phone 7向けのバイナリ

中でも.NET Framework 4向けのF#対話型シェル(fsi.exe)は、日本語の入力もできるようになっています。多分、対話型シェルの標準入力用のパーサーがユニコード対応になったと思います。これでVisual Studio 2010 Professional以上を持っていなくても日本語を使ってF#を試せるようになります。

追記:書き忘れましたが、TechEdのセッションの難易度は高く設定させていただいています。このため、オブジェクト指向分析&設計はもちろんのこと、デザインパターン、アジャイル開発などの知識は必須となります。用語を知っているという前提となりますので、ご容赦ください。

追記:F# 2.0 CTPの.NET Framework 4向けの対話型シェルですが完全な日本語入力に対応しているというものではなく、ユニコード対応のお蔭で日本語の入力もできるという程度のものです(いげ太さんのご指摘により、追記しました)。