書籍紹介: C# .NET アプリケーション開発 徹底攻略

毎日コミュニケーション 山口様より、献本していただきました。

タイトル:C# .NET アプリケーション 徹底攻略
作者:伊藤 真二
発売日:2009/4/23
メディア:単行本(ソフトカバー)

経験値をあげて高品質な業務アプリを作ろう

内容は、以下のような構成になっています。

  1. 導入
  2. .NET Frameworkアプリケーション設計
  3. チューニング
  4. リリース管理/セキュリティ
  5. COMアプリケーション連携
  6. 新しい.NET Framework/Silverlight

いわゆるTips系やリファレンス系とは異なる書籍で、.NET Frameworkを使ったプログラミングの定石というか王道を語っています。たとえば、Windows Formsではメインスレッドでしかコントロールを操作することができないため、デリゲートを使ってマルチスレッド プログラミングをするとか、FormのLoadイベントは、初期化処理には向かない。なぜなら、何度も呼び出される場合があるからなどです。
 この意味で実際に開発して経験したノウハウを形式知化することで、ハマらないアプリケーション開発=高品質な業務アプリを作れるようにすることを目指した書籍です。中でもChapter4「チューニング」は約40ページあり、著者の論理的思考を裏付けるためのノウハウで満載です。チューニングは、先入観よりプロファイリングした結果に基づいてボトルネックに対処すべしというものです。試行錯誤するよりも、プロファイラで事実を把握することが、チューニングの王道であり、早道だということを丁寧に書かれています。

 この意味で業務アプリケーションの実装方法を検討される方には、メリットがあるかと思います。もっとも、経験を積まれた方には、周知のことが多すぎるかも知れません。が、この経験した知識を形式知化したところにこそ本書の意義があると言えるでしょう。

PS.かなり前に読み終わったのですが、書評をまとめる時間がとれませんでした。お陰で、もう一度、査読することができました。