MSC セッションができるまで

ようやく The Microsoft Conference 2013 (通称 MSC2013)が終了しました。

関係者の皆様お疲れ様でした。そしてご参加いただいた皆様、楽しんでいただけましたでしょうか? 今年は登録者数過去最高で実際に会場に収容しきれるのか?なんて個人的に思いましたが、やっぱり人は多かったですね。

さて、私も今回1つセッションを担当しました。担当する際は、既存のコンテンツを流用するケースもあるのですが、今回は結局新規で作ることになったので、ちょっとそのプロセスなんかを。

何を話すか→誰が話すか

変な話ですが、タイトルと概要が先に決まってしまうのがイベントにありがち。Web公開の都合上こちらが先に決まるんですね。もちろんその前にイベント全体としてどんな情報を出すべきかの話から始まってどういうセッションが必要か?というところにドリルダウンされます。

この辺もかなり大変で、イベント全体、各トラック(我々であれば開発者向けトラック)の中でバランスを取っていきます。

  1. イベント全体で開発者向けトラックをどのくらいの割合で行くのか?
  2. 開発者トラックの中ではどういう分類をするか(対象技術者とか、既存・新規技術とか、クライアント・クラウドとか)
  3. 分類ごとにどのくらいの割合で配分するか
  4. 各分類ごとにどのようなテーマを軸に作るか
  5. 各セッションのメインテーマとレベル、概要決め
  6. セッション担当者検討

実は誰が話すかは最後のほうに決まったりします。でその時は話す内容や方向性がある程度決まっているケースも。

 

セッションづくり

自分の担当が決まると、そこから作っていきます。前述のとおり既存のものを流用してカスタマイズするか、もしくは新規で作るかはこの段階で決めます。

今回は新規で作るために、かなりメッセージの柱を決めるのと、そのストーリー作りに時間がかかってしまいました。

大概マインドマップ的なものを書いてみたり、いろいろな視点でキーワードやストーリーを書き連ねてみたり、その中で最も「来た人がセッションタイトルを見て聞きたい」と思われることをテーマにします。話したいこともきちんと入れていきますが、それよりも聞きに来る人が聞きたいと思われる話をしないと意味がないのでその辺が軸。

毎晩こんなのを描いてはあーでもない、こーでもないと唸ってたり。枕元にペンタブレットを置いて横になった時に思い付いたことを描いておく、なんてこともしたり。

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話の骨子が決まったらスライドを作っていきます。

だいたいは、章立てから入っていきます。1時間前後だと3章くらいが多いですね。起承転結で行くと、「起承」「転」「結」だったり、「起」「承転」「結」だったり。章立て自体も1つのストーリにすることが私は多いかな。

 

話作り

スライドが大方できると、このA3用紙に32ページ分を割り付け印刷してみるのが最近のブーム。

各章の分量のバランスや全体の流れの様子、またスライドのデザインの統一や挿絵などの統一感ができているかなどがわかります。場合によってはこれで話の練習をすることも多いですね。

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余白には、「ここまで15分」とか「ここで テキストサンプルデモ」とか入れてたり、スライド間に「しかし、実際には」みたいなスライド間のつなぎのキーワードを入れてシナリオのつながりを記載したりします。

もう一つは PowerPoint の印刷パターンである3ページノート付をいくつか印刷します。ここで各スライドで話すことやデモの内容などを目盛っていきます。スライド間につなぎの言葉を入れるのもこれでやりますね。毎回これを2,3回作ってます。

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 練習

プレゼンがうまい人の共通点が1つあります。「たくさん練習(話)してる事」です。うまい人はものすごくたくさんプレゼン(話)しています。一番うまくなるのは同じスライドも何回も何十回も人前で話すことです。これをやれば絶対にうまくなります。

やっぱりこの手の大きなイベントで話す時や、初めての新しいスライドの時は「通し稽古(ランスルー)」を何度もやります。私は Windows Phone にスライドを入れてお風呂に入りながらも話したりしますね。声に出して話してみると、話しづらい流れや、順番などが見つかるので、その都度スライドを修正します。ごっそり削除なんてこともよくあります。

練習で完璧でも本番には何が起きる変わりません。ですから、練習の段階でうまくいってないのは論外。常に前に聞いている人がいるつもりで話します。結局これで喉痛めちゃいましたがw

そんなわけで、2014年の春に開発者向けの有償イベントを行います。その時までにまた準備を始めないといけませんね。今度は Windows Phone について話したい。もちろん新しい話を。