Windows Phone 7.8 向け Windows Phone SDK 更新プログラム

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image昨日、Windows Phone SDK の更新プログラムがリリースされました。今回の更新は Windows Phone 7.8 への対応です。

https://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=36474

Windows Phone 7.8 SDK更新プログラム

今回は、SDK ではなく、 SDK の更新プログラムです。そのため、7.1ないし8.0のSDKがインストールされている必要があります。ただし、7.1.1 の更新プログラムの内容も含まれているため、7.1 から直接更新することもできます。

対象となる SDK

  • Windows Phone SDK 7.1
  • Windows Phone SDK 8.0

更新内容

さて、今回の更新内容ですが以下の通りで基本的にはエミュレーターが追加されるのみとなります。特にAPI等の拡張等については含まれていません。ちなみに今回の更新によって Windows Phone SDK 8.0 には WP8系4つ、WP7.5系2つ、WP7.8系2つ の計 8つのエミュレーターが用意されることになります。

ちなみに、MSDN ライブラリに記述されている 7.8 Update に関する内容はこれだけ。

You can now provide the Windows Phone 8 Start screen experience in apps that target Windows Phone OS 7.1 with small, medium, and wide tiles. For more info, see Adding Windows Phone 8 and 7.8 Tile functionality to Windows Phone OS 7.1 apps.You can also test how your apps and games will run on Windows Phone 7.8 devices with new Emulator 7.8 and Emulator 7.8 256MB deployment options.

新しいタイルに更新するには

エミュレーターで確認できる更新はタイルですが、SDKのプロジェクトが変わるわけではありません。既存の 7.1 のAPIの範囲で新しいタイルに対応する必要があります。具体的には新しいタイル用のライブラリがあるかどうか(7.8や8.0上で動作しているのか)チェックして、動作している場合は Refrection を使って動的にライブラリを参照して利用します。

Adding Windows Phone 8 and 7.8 Tile functionality to Windows Phone OS 7.1 apps

こういったライブラリもCodeplex に上がっているので是非チェックしてみてください。

mangopollo@codeplex

Windows Phone 8 の機能と 7.x との互換性

Windows Phone 8 の中には 実は3つの アプリケーションライブラリが存在しています。1つは Windows Phone 7 と互換性を持つ Silverlight ベースのもの。これを .NET ライブラリと呼びましょう。そして 新しくコアが Windows 8と共通化されたことにより、 Windows 8 の Windows RT と互換性を持つ WinRT系のライブラリ。そして最後に Windows Phone 8 SDK で利用できるようになった C++ 系のライブラリです。

Windows Phone SDK 8.0 では、たとえば C#で実装している場合は、この .NET 系のライブラリと WinRT系のライブラリを利用することができます。では、Windows Phone 8 で追加された新機能はどのライブラリで提供されているかというと、ほぼ WinRT のライブラリから提供しています。そのため、そういった機能は Windows Phone 7 では利用することができないことになります。こうしてみると、Windows Phone 8 SDK のAPI を見れば、Windows Phone 7.X と互換性があるのかないのかは意外とすぐにわかりやすいんですね。