アプリケーションを作る本の作り方

#wp7dev_jp

昔、Windows Mobile のアプリケーションを作るための本を書いたことがある。その時の担当の方との話で「機能を並べた本ではなく、それなりのアプリケーションを作れる本」というのがお題だった。当然、開発のための本だからある程度、機能に対する網羅性はないといけない、という条件も付く。

で、そういうアプリを作る手順を開設する本の作り方。

  1. まずはアプリを作る
    ~ 自由に、とはいっても使えない機能や使わないといけない機能などいろいろ制約もあったり...

  2. 作ったアプリを内容に合わせて修正する(機能追加、実装方法変更)
    ~ 今回は意図的にクラスを作ろう、とかバインドで行こうとか...いろいろです

  3. 実装手順の整理
    ~ これが大変。行ったり来たりして作ったアプリを 1から流れで作る方法を考えないといけない

  4. 一端初めから(手順を考えながら)作ってみる
    ~ もう一度作ってみると色々おかしいところがたくさん出てきたりする

  5. 再度1から作りながら、あわせて原稿を書いていく(キャプチャを撮りながら)
    ~ 書きながらさらに?とおもったらアプリを治していくこともしばしば

こんなわけで1つのアプリを2,3回作ることになる。また、開発はひたすらコードを描いているだけではない(そういうのもありますが)Windows Phone 7ならVisual Studioで画面を作り、コードを実装し、それに合わせてExpression Blendで追加の機能を実装、さらにVisual Studio に戻って...という流れを繰り返してかなり複雑。コードにしてもうまく動かなくて実装方法を変えたり、合わせて他の箇所も修正なんてのはよくある話。

そういった開発の後戻りもふくめて、それを全部整理して1本のきれいな開発の流れを作って原稿に落としていく必要があります。Hellow World くらいならまだしも、複数の画面や機能をきれいに一つの流れで開発する(ように見せるのは)結構しんどい。まぁ頭のいい人ならそうでもないと思いますけどね。私にはしんどかった。

だから、ああいった開発本てあまり出ないんだろうなぁ、と思ったこともあります。

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そういう意味で 101 Windows Phone 7 Apps は本当にすごい本だと思います。まず、100本のアプリを作っているのがすごいです。それもシンプルながらも結構よくできているものばかりで。まぁそんなわけで、そこまでいい本ではないにしてもそのうちアプリを作るための本でも書ければいいかなと思っている次第です。