SharePoint Server 2010 のメタデータの既定値

原文の記事の投稿日: 2011 年 10 月 13 日 (木曜日)

SharePoint Server 2010 では、管理メタデータ、メタデータ ナビゲーションなど、これまで以上にメタデータが重要となる新しい機能が導入されています。しかし、多くの SharePoint プロジェクトにとって、ドキュメントにメタデータを含めることは大きな問題です。メタデータとユーザーの負担のバランスを考慮することが大切です。入力しなければならないメタデータ列の数が増えると、ユーザーはメターデータを入力しなくなる傾向があります。それは、操作を行って、実際に適用する列を確認するのが非常に面倒だからです。必要な列が大量に使用されている場合、コンテンツのアップロードが負担となり、ユーザーの選択が遅れる場合があります。非常にオープンな共同作業のシナリオでは、これは弊害をもたらす可能性があります。しかし、コンテンツと、そのコンテンツを作成する作業の価値が高まれば、ユーザーは時間をかけて適切なフィールドを入力するようになります。このような操作が頻繁に行われるのでなければ、なおさらです。

どの SharePoint プロジェクトでも、必要な操作を実行したり、ユーザーがコンテンツを検索したりするのに必要なメタデータを、慎重に検討する必要があります。ユーザーがそのメタデータを入力するのにかかった時間を評価し、ユーザーへの影響を評価します。多くのメタデータが必要であったにもかかわらず、コンテンツ作成のオーバーヘッドが大きいためにエンド ユーザーがシステムを選択しない場合、実装が成功したとは言い難いでしょう。

メタデータの既定値は、ユーザーに代わってメタデータを自動的に入力できるため、この問題に役立ちます。特定のフィールドで 50% 以上の割合で同じ値が使用される場合、ユーザーのフォーム入力を促進するために、メタデータの既定値を指定します。メタデータの既定値は、サイト レベル、リスト レベル、およびフォルダー レベルで、各列に対して指定できます。メタデータの既定値はそれぞれから継承され、子の既定値は常に上書きされます。たとえば、フォルダーに既定値を設定すると、リストおよびサイト列に既定値があっても、フォルダーの既定値が適用されます。列とリストに既定値があり、フォルダーに既定値がない場合、そのフォルダーにアイテムが追加されると、リストの既定値が適用されます。ユーザーが新しいアイテムを作成またはアップロードすると、メタデータの既定値が適用され、プロパティの編集フォームに表示されます。必要に応じて、そのプロパティを変更できます。メタデータの既定値を早い段階で計画し、設定することで、メタデータの既定値の内容と、メタデータをアイテムに簡単に適用するための方法を、より簡単に評価できます。

メタデータの既定値は、次の種類の列でサポートされます。

· 1 行テキスト

· 選択肢

· 数値

· 通貨

· 日時

· Yes/No

· 管理メタデータ

列の編集時にメタデータの既定値を設定する

サイト レベルまたはリスト レベルで列を作成または編集する場合、既定値を指定するフィールドがあります。サイト レベルで既定値を指定し、それをリスト レベルで上書きできます。

ツリー コントロールでメタデータの既定値を設定する 

ライブラリでは、ツリー コントロールを使用して、ライブラリおよびフォルダーごとのメタデータの既定値を設定できます。このためには、ライブラリ設定に移動し、[列の既定値の設定] リンクをクリックします。ツリー コントロールが表示され、これを使用して、ライブラリ内のフォルダーに移動できます。ライブラリのルートに加えて、個別の各フォルダーで既定値を設定できます。子フォルダーに対して特定の既定値を指定しないかぎり、フォルダーは既定値を継承します。

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メタデータの既定値は、列にメタデータを配置するのに非常に役立ちます。これを使用して、非表示の列に既定値を適用することもできます。このようなフィールドをユーザーは編集することはできませんが、そのメタデータを使用して移動したり、コンテンツを取得したりできます。

 

Quentin Christensen

ドキュメント/レコード管理、プログラム マネージャー

これはローカライズされたブログ投稿です。原文の記事は、「Metadata Defaults in SharePoint Server 2010」をご覧ください。