SharePoint (MOSS) エンジニアへの道標

SharePoint Server はマイクロソフト製品の中でそれなりに好調です。

理由としては、比較的安価でドキュメント管理、ワークフロー、コラボレーション、ポータル、BIといった様々な機能を利用できるところにあると思います。

また、いくつかの機能については、Windows Server に付属する Windows SharePoint Service を利用できるのも好調の理由でしょうか。特にドキュメント管理、コラボレーション、ポータルについては WSS でもいけると思われています。

 

今、このようなご時世なので、これまでフルスクラッチのシステム開発をおこなってきた企業が既製品に走ろうとしています。

理由としては、やはり、開発コスト、メンテナンスコストなど、非常に高額なものであることが挙げられるのではないでしょうか。

既存製品を少しカスタマイズしてその企業に合わせた利用方法で使い投資対効果を上げるということで、SharePoint に目を向けられている企業様も多いようです。

なので、SharePoint を提案する側、利用を考えている側は(テクニカル、ノンテクニカルに関わらず)SharePoint の価値やテクノロジーを理解する必要性が高まってきています。

それを裏付けるように最近では多くのパートナー様が SharePoint のUI や機能の拡張といったところで業務ニーズに合わせたカスタマイズをおこなわれています。

具体的には Silverlight や AJAX を利用して SharePoint 上であらゆる業務に応用できるソリューションや使い勝手の向上といったものです。

それだけ、市場ニーズが既製品の利用による投資対効果の可視化に走っているのではというところでしょうか。

 

ということで、前置きが長くなりましたが、これから SharePoint を学ぶ方々のためのお役立ち情報をご紹介します。(ご存じのものもあるとは思いますが。。。)

自習書:

Microsoft Office SharePoint Server 2007 自習書シリーズ

https://technet.microsoft.com/ja-jp/office/sharepointserver/cc952469.aspx

操作から運用管理、開発といった部分を体系だてて理解できます。

書籍:

『Microsoft Office SharePoint Server 2007 オフィシャルマニュアル 上』

https://www.microsoft.com/japan/learning/books/JPN_ViewMsPress.aspx?Book_id=1106&list_id=1

 

『Microsoft Office SharePoint Server 2007 オフィシャルマニュアル 下』

https://www.microsoft.com/japan/learning/books/JPN_ViewMsPress.aspx?Book_id=1107&list_id=1

 

ひと目でわかるMicrosoft Office SharePoint Server 2007

https://www.microsoft.com/japan/learning/books/JPN_ViewMsPress.aspx?Book_id=1062&list_id=1

ご存じ山崎愛様の書かれた書籍ですね。

開発系でいうと、OBA 開発入門でしょうか。

 

『OBA 開発入門 - Office と SharePoint Server 2007 の連携によるビジネスアプリケーション開発』

https://www.microsoft.com/japan/learning/books/JPN_ViewMsPress.aspx?Book_id=1135&list_id=1

これは Office クライアントや SharePoint Server を業務のフロントとして連携し利用するためのシナリオを開発手法を交えて紹介しているものです。

この書籍は Tech-ED2008 で3番目の売上でした!

OBAセッションとのタイアップもあったとは思うのですが、Office をフロントエンドとしたソリューションやシステム開発への関心の高さがうかがえます。

トレーニング系:

まずはバーチャルラボでしょうか。

ここでは実際に SharePoint に触りながら運用管理や開発系などを実習することができます。

TechNet Microsoft Office SharePoint Server 2007 バーチャル ラボ

https://technet.microsoft.com/ja-jp/virtuallabs/cc879127.aspx

 

MSDN バーチャル ラボ: Microsoft Office SharePoint Server 2007

https://msdn.microsoft.com/ja-jp/virtuallabs/cc974690.aspx

 

他の無償のものをあえて取り上げるとすると、マイクロソフトが定期的に開催しているイベントの聴講がよろしいかと思います。

ところどころで、名だたる SharePoint のトレーナーの皆様が講師となられています。

特に MSTEP (パートナー様限定)などでは SharePoint 訴求の先駆けである ㈱クリエ・イルミネート の講師の皆様が SharePoint の概念、ビジネスにおける利用価値、構築、運用・管理、開発について紹介されています。

MSTEP ではストリーミングの利用が可能なのですが、(パートナー登録が必要です。)非常にわかりやすく SharePoint Server の全体像から詳細までご紹介されています。

特に Feature や VseWSS の部分については、溝端さんや奥田さんが話されていますが、SharePoint の開発になくてはならない部分(SharePoint 構造の理解)を誰にでも分かりやすくというスタンスで紹介されています。

私も先日聞いてみたのですが、特に溝端さんの説明は非常に分かりやすくてよかったです。

SharePoint はインストールだけであれば、非常に簡単で設定すれば容易にコラボレーションやコミュニケーション環境を構築できますが、ユーザーに利便性を感じていただくためには企業のカラーに合ったカスタマイズも必要になるかと思います。

そういう意味ではこの MSTEP のストリーミングは必須かもしれません。また、企業ユーザー様においてはクリエさんが定期開催されているトレーニングを受講いただければと思います。

資格系:

やはり、マイクロソフトテクノロジーの第一歩は MCP じゃないでしょうか。

最初は何も知らなくても試験問題を通して機能や利用ニーズを理解していくということは、マイクロソフト関係の技術者にとって道標になってきたのではないでしょうか。

こんな私も最初の一歩は MCP でした。以下は SharePoint 関連の資格です。

70-630 MCTS: SharePoint Server 2007 – コンフィギュレーション

https://www.microsoft.com/japan/learning/mcp/mcts/spserver/config/default.mspx

70-631 MCTS: Windows SharePoint Services 3.0 - コンフィギュレーション

https://www.microsoft.com/japan/learning/mcp/mcts/spservices/config/default.mspx

これらの問題は以下の模擬試験からの出題も多くでます。

https://www.microsoft.com/japan/learning/mcp/itpro/skillcheck/default.mspx

 

運がいいと6割、普通でも5割だそうです。私は5割くらいだったような気がします。

それ以外はこれまでどれだけ触ったか、教わったかだと思いますので、MSTEP などのストリーミングを聞いた上でこれらの試験を受験するとまず受かると思います。

私はそれなりに経験がありましたので、模擬試験だけで残りの問題を埋めることはできました。

何はともあれ、まずは試験に受かりタイトルホルダーを取得することで自覚や責任とちょっぴりの自信が出てくると思います。

プロのエンジニアとしての仕事はそれからでもよいと思います。

エンジニアとしてやっていくためのきっかけ(MCP 取得)は大事だと思いますので。

いろいろと挙げましたが、SharePoint のエンジニアとしてやっていくための最低限の情報リソースをご紹介させていただきました。

あとは皆様が(自分も含めてですね。)製品に触って機能やメリットを理解すること、そして、お客様のニーズをヒアリングしてそのニーズを実現するための手段を考えるかだと思います。

カスタマイズが必要であれば開発手法や実装方法を理解する必要もあるかと思います。

これが今のような淘汰の時代に合ったビジネスチャンスの作り方、そして自身の様々なスキルを向上するための方法じゃないかなと思っています。