OSS アプリで作る IIS 簡単 Web ホスティング


このブログでは以前から、IIS の管理サービスを利用して Web ホスティングサービスを行うためのリンクの紹介プロビジョニング用のサンプルコードなどを提供させていただいていましたが、今回はそれらの機能を実現してくれる OSS (Open Source Software) アプリケーション、WebSitePabel をご紹介させていただきましょう。

WebSitePanel については以前から評判を聞いており、提供元のサイトのデモアプリを試して、なかなか良さげであるとは思っていました。

しかし、当時は WebSitePanel がシェアウェアであったこともあり、とくにインストールして実際に試してみるということまでは行っていませんでした。

ところが先日、ホスティング事業者様向けのセッション資料を作成することになり、実際にインストールして使用してみたところ、その高機能性 & 高性能にすっかりド肝を抜かれ、これはぜひ紹介しなければ、と思い立ったしだいです、はい。

 Customer01

WebSitePanel とは?

IIS の Web 共有ホスティング機能を提供してくれる Web アプリケーションです。

Web ホスティングの機能ということで、アプリケーション ランタイム ( ASP.NET、PHP ) や、データベース ( SQL Server、MySQL) の設定はもちろんのこと、拡張モジュールを追加することで、仮想環境の設定なども行えるようになっています。

また、Web 配置ツールの機能と、マイクロソフトが提供している Web App Gallery のフィードを利用して、OSS Web アプリケーションを簡単にインストールする機能を提供しています。

こういった豊富な機能と拡張性の高さはもちろんなのですが、特筆すべきはインストールしたままの素の状態で、基本的な共有 Web ホスティングの機能が使用できるということでしょう。

WebSitePanel ではカスタマイズなどを行わなくても、Web サイトを使用するためのユーザーと、サイトを作成し、Web ホスティングのサービスをユーザーに提供することができるのです。

このように良いことずくめの WebSitePanel なのですが、惜しむらくは、日本語で書かれた情報がほとんどないということと、OSS になってからだと思うのですが、英文にしても詳細なマニュアルがなかなかないということです。

ドキュメントについては、2010 年 12 月現在、sorceforge では、インストールドキュメントのみが提供されているようですが、www.websitepanel.net では、インストールドキュメントのほかに、Excahange Server 用モジュールについてのドキュメントが二つ公開されています。

websitepanel.net – WebsitePanel Documentation
http://www.websitepanel.net/Documentation.aspx

sourceforge – WebsitePanel Documentation
http://sourceforge.net/projects/websitepanel/files/Documentation/

以降、私がインストールして躓いた点を含め、WebSitePanel のセットアップ方法について紹介します。

 

WebSitePanel インストール

インストール前の準備

WebSitePael は、それ単体では動作することはできません。

WebSitePanel をインストールする前に以下のアプリケーションとモジュールをインストールをおく必要があります。

必須のもの

  • IIS
  • ASP.NET
  • SQL Server ( Express でも可 ) (※註)
  • Web 配置ツール

あったほうがいいもの

  • MySQL
  • PHP ランタイム

SQL Server の設定の設定について

  1. SQL Server の認証モードは “混合モード” に設定しておく必要があります。この設定を行わないと、WebSitePanel 内で提供される Web Application Gallery にアプリケーションの一覧が表示されません。
     
  2. ネットワーク構成は、”名前付きパイプ” と “TCP/IP” を有効にします。この設定を行わないと、Web App Gallery から SQL Server を使用するアプリケーションをインストールするがことできません。
    SQLExtarnal

なお、上記のデータベースアプリケーション、モジュール、ランタイムは、個別にインストールしても良いのですが、Web Platform Installer ( Web PI ) を使用してまとめて入れるのが簡単です。ただし、Web PI から MySQL を単体でインストールすることはできませんので、WordPress かなんかを一度セットアップしておくのが手っ取り早くて良いでしょう。

Web Platform Installer
http://www.microsoft.com/web/downloads/platform.aspx

 

インストーラーのインストール

websitepanel.net か sorceforge から WebSitePanel のインストーラーのインストールイメージをダウンロードします。

websitepanel のインストーラーは、現在 websitepanel.net のダウンロードページか、sorceforge.net の WebSitePanel のプロジェクトページからダウンロードできます。

websitepanel.net – WebsitePanel Downloads
http://www.websitepanel.net/Downloads.aspx

sourceforge – WebsitePanel
http://sourceforge.net/projects/websitepanel/

現在 (2010.dec) ダウンロードされるファイルは WebsitePanelInstaller10.msi です。

ダウンロードされた WebsitePanelInstaller10.msi をマウスでダブルクリックし、インストーラーをインストールします。

ここでインストールされるのは、 “インストーラー” のインストール パッケージであり、WebSitePanel のパッケージではありません。

WebSitePanel の実際のイメージは、インストーラー起動時に、インストーラーがインターネットからダウンロードします。

 

WebSitePanel のインストール

  1. デスクトップに作成されているであろう [WebSitePanel Installer] アイコンをダブルクリックするか、[ スタート ] ボタン – [ すべてのプログラム ] – [ SMB SAAS Systems ] 内の [WebSitePanel Installer] を選択します。
     
  2. インストーラーが起動してくるので [ Vew Available ] ボタンをクリックします。 
    webSitePanel00

    通信が正しく行われれば、以下のように [ Components ] リストにコンポーネントの一覧が表示されます。 

    webSitePanel01

    このインストーラーは、ブラウザーの HttpRequest モジュールは使用せず、独自の仕組み ( 生 Socket ?? )  でリクエストを送っているらしく、私の環境ではプロキシを越えられず、パッケージが取得できないという状況が発生しました。とりあえず一台目のセットアップの際は イーモバで接続して、二台目 ( Hyper-V 仮想マシン ) では FireWall Client をインストールして回避しました。

  3. [ Components ] リスト内の “WebsitePanel Standalone Server Setup” のところの “Install” リンクをクリックします。
     
  4. 英文で “WebSitePanel のセットアップパネルのウィザードによく来たな” という意味のメッセージが表示された画面に遷移するので [ Next ] ボタンをクリックします。
    webSitePanel02 
  5. ライセンス条項の画面に遷移するので内容を熟読し、充分に納得したのちに [ I Agree ] ボタンをクリックします。
    webSitePanel03 
  6. 環境チェックの画面に遷移し、インストールしようとしている環境が WebSitePanel にふさわしいかチェックされるので、チェックが完了するまで待ちましょう。

    問題が検出された場合は速やかに環境を正して再試行するか、どうしてもうまくいかない場合はおとなしくあきらめましょう。あきらめることは別の可能性を選択することでもあるので、必ずしも悪いこととは限りません。
    webSitePanel04
     

  7. WebSitePanel をホストする Web サイトのバインド情報の設定を行う画面が表示されるので、適宜設定を行います。よくわからない人はそのまま [ Next ] ボタンをクリックして構いません。
    webSitePanel05 
  8. データベースの設定画面に遷移するので、[ SQL Server : ] のカラムに SQL Server のインスタンス名を入力し、[Authentication : ] は、ドロップダウンリストから “SQL Server Authentication” を選択します。”Windows Authentication” が選択されている場合は、”Microsoft Web App Gallery” の機能を使用することができません。

    “SQL Server Authentication”  が選択されると [ Login Name ] と [ Password ] カラムが有効化されますので、データベースを作成する権限を持った SQL Server アカウントを指定します。設定が完了したら [Next] ボタンをクリックします。
    webSitePanel06 

  9. インストールの進行状況を示すプログレスバーが表示されるので、心配な人は完了するまで見守りましょう。ただし、ここの処理中に我々がしてあげられることは、もはやなにもありません。
    webSitePanel07 
  10. 問題がなければ完了を示す画面に遷移しますので [ Finish ] ボタンをクリックしてインストールを完了します。
    webSitePanel08 

以上で、WebSitePanel のインストールは完了です。

 

以下の URL にアクセスしてログインページを表示してみましょう。

http://コンピューターの外部 IP アドレス : 9001

既定のアドレス指定の場合、Windows ファイヤー ウォールを使用してコンピューターの 9001 番のポートをオープンする必要があります。また、localhost、ローカルアドレス (127.0.0.1 ) でのアクセスもできませんし、IP アドレスが変更されるとアクセスできなくなります。
この動作を回避するには、IIS 管理ツールを使用し、Web サイト “WebSitePanel Portal” のバインド情報内の IP アドレスを外部 IP から “未使用の IP アドレスすべて” に変更します。

image これにより以下のような URL でのアクセスが可能になります。

http://localhost:9001
http://127.0.0.1:9001

 

WebSitePanel へのログイン

WebSitePanel へサーバー管理者権限でログインします。サーバー管理者のログインアカウントは ServerAdmin です。

webSitePanelLogon

ログインが成功すると、サーバー管理者用の管理画面が表示されます。

webSitePanelAdminDef

 

ユーザーとホスティングスペースの作成

ServerAdmin (サーバー管理者) の管理画面からユーザーアカウントと、ユーザーに提供するホスティングスペースを作成できます。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. [ Customers ] パネル内の [ Create Customer ] ボタンをクリックします。

    image

  2. ユーザーアカウントの設定画面が表示されるので適宜情報を設定し、[ Create ] ボタンをクリックします。
    image
     
  3. ユーザーアカウントの作成が完了すると、ユーザーアカウントの属性画面が表示されるので、画面内の [ Create Hosting Space ] ボタンをクリックします。
    image
     
  4. ホスティングスペースの作成に必要な項目を設定する画面が表示されるので、[ Create Web Site ] チェックボックスにチェックをつけ [ Create Space ] ボタンをクリックします。
    progress

処理中を示す表示の後、ホスティングスペースが作成されます。

ユーザーとホスティングスペースが作成されたか確認するため、作成したユーザーアカウントでログオンしなおしてみましょう。

image

ユーザー用のコントロールパネルが表示されます。

Customer01

[ Hosting Space ] パネル内のアイコンで、ホスティングスペースを管理します。

image

各アイコンの機能の内訳は以下の通りです。

アイコン

機能

Domains ドメイン名の追加/削除
Web 仮想ディレクトリの設定
File Manager アップロード、ファイル管理
Database データベースの管理
Microsoft Web App Gallery アプリケーションのインストール
Scheduled Tasks バックアップ等のスケジューリング

 

Microsoft Web App Gallery

WebSitePanel は Web 配置ツールの API と、Web App Gallery が提供する RSS フィードを使用して、メジャーな OSS Web アプリケーションをインストール機能を提供しています。

この機能を使用するには、[ Hosting Spaces ] パネル内の [ Microsoft Web App Gallery ] アイコンをクリックします。

image

アプリケーションの一覧が表示され、[ Install ] ボタンをクリックすることで、目的のアプリケーションをインストールすることができます。

WebAppGallery

ただし、いくつかのアプリケーションをインストールするにはサーバー側の設定が必要となり、既定の状態でインストールが可能なのは、DotNetNuke や Umbraco のような SQL Server を使用するもの、あるいはデータベースサーバーを使用しないものです。

つづいて MySQL を WebSitePanel に追加する手順と、メニューの日本語化の方法を….、と思ったのですが、記事がながーく、なってしまうので、続きはまた次回ということで。。

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