Excel ユーザー定義関数に機能説明や独自ヘルプをリンクする方法

こんにちは、Office 開発サポート チームの中村です。   Excel には、セルに設定する式として、SUM() のように計算に関するものや、IF() のように論理条件を制御するものなど、様々なワークシート関数が用意されています。既存のワークシート関数で要望を満たすものがない場合、マクロで実装した独自処理を、ユーザー定義関数として登録することができます。 このブログを訪れる方の多くは、ユーザー定義関数を登録すること自体はご存知の方が多いかと思いますが、このようなユーザー定義関数を作成するときにその関数に機能説明やヘルプを追加する方法について、公開情報からは分かりづらい点もありますので、本記事で紹介したいと思います。   1. ユーザー定義関数の作成 関数説明の登録やヘルプのリンクの前に、まずはユーザー定義関数を登録する方法を確認します。 ユーザー定義関数の作成は、VBA の標準モジュールに Function 関数を記述するだけですぐに利用できます。以下の例は、TestUDF という名前の関数を作成し、引数 1 に数値、引数 2 に文字列を渡すと、これらを組み合わせて文章を作成して返却する関数です。(Public でなくともユーザー定義関数として利用できます。アドインなどで複数ブックからの利用を想定している場合は Public を付与します。) Public Function TestUDF(num As Integer, str As String) As String TestUDF = “No.” & num & “は” & str & “です” End Function   このような VBA コードを追加した状態でシート上でセルに直接関数を入力すると、すぐに利用できます。   ただこのままの状態では、Excel に標準で用意されているワークシート関数で表示される利用方法の説明やヘルプ…


Office リボンをカスタマイズ – パート6 – (TIPS 2 : 動的なカスタマイズ)

こんにちは、Office 開発サポート チームの中村です。 今回の記事では、前回の投稿に引き続き、リボン カスタマイズ方法の例をご紹介します。   以前の投稿で紹介した方法で、リボンのカスタマイズがファイル単位でできることはお伝えしましたが、以下のような状況の開発者の方もいるのではないでしょうか。 ・アドインとして提供する 1 つのプログラムから、ファイルによってリボンの内容を変えたい (ファイルにカスタマイズを組み込みたくない) ・Office 97-2003 形式 (.xls 等) のファイルにリボン カスタマイズを行いたい ・ブック内での操作に応じて動的にリボンの状態を変えたい   これらの要望は、Office 2007 形式のアドイン (.xlam 等)、または VSTO カスタマイズで実現できますので、以下に具体例を用いて紹介します。Excel のカスタマイズを行われることが多いので、(これまでの記事を含め) 以下はすべて Excel を例に説明していますが、他の Office アプリケーションでも利用できます。   目次 1. .xls 形式のファイルのリボン カスタマイズを行う (アドインからファイルごとにリボンをカスタマイズする) 2. 任意のタイミングでリボンの状態を変更する   1. .xls 形式のファイルのリボン カスタマイズを行う (アドインからファイルごとにリボンをカスタマイズする) .xlsx / .xlsm 形式のファイルであれば、リボン カスタマイズの XML をファイル内に組み込むことができました。一方、.xls…


Office リボンをカスタマイズ – パート5 – (TIPS 1 : 既存メニューのカスタマイズ)

こんにちは、Office 開発サポート チームの中村です。   本テーマについて、前回の投稿から時間が空いてしまい申し訳ありません。 ここまでの記事では、カスタムのリボン タブを作成するというカスタマイズ内容を例に、カスタマイズ手法についてご紹介してきました。今回の記事からは、この他によく行われるカスタマイズの実装方法をいくつか紹介しつつ、XML などの書き方のイメージを掴んでいただればと思います。   今回の投稿で紹介する方法は、1. を除いて VSTO のビジュアルなデザイナーではカスタマイズできない内容となりますので、XML を利用して実装します。VSTO のビジュアルなデザイナーでカスタマイズしている方で以下の方法を利用したい場合は、以前の投稿の例でも行っていたように、ビジュアルなデザイナーで作成したリボンを XML へエクスポートできます。   目次 はじめに : 開発時に便利な機能 1. 既存のタブをすべて表示しない方法 2. 既存のリボン メニューを無効化する方法   はじめに : 開発時に便利な機能 Office で以下のオプションを有効にすると、リボン カスタマイズ用の XML の記述エラーをハンドリングすることができます。 無視して問題ないエラーも通知されるため、運用上はお勧めしませんが、開発時にはこのオプションを有効にしておくと実装上の問題点を確認しやすくなります。 <該当の設定項目> [ファイル] タブ – [オプション] – [詳細設定] – [全般] セクション – [アドイン ユーザー インターフェイスに関するエラーを表示する]   1. 既存のタブをすべて表示しない方法 アプリケーション経由で…