Visual Studio 2010 の 優れた機能 (4) SQLデータベースの新規作成・編集機能

  この記事は次回、 Visual Studio 2010 + .NET Framework 4 の新機能である チャートコントロールを紹介するための前準備として、SQL データベースを作成するために書いたものです。
  SQLデータベースを作成したり、VS上で編集したりする機能は以前から搭載されており、Visual Studio 2010 の新機能というわけではありませんので、この機能をご存知の方は読み飛ばしてください。
  なお、次回の記事では今回作成するデータベースを元に、以下のようなグラフを Web Page 上に表示させる機能を紹介します。
  
  

  
  
  さて、現在のビジネスプログラミングでは、データベースもしくはXMLファイルを操作しないものの方が珍しいと言っても過言ではない状況です。
  その流れを受けて、Visual Studio も随分前のバージョンからデフォルトで SQL Express (さらに昔はMSDE)がインストールされるようになり、また、データベースを作成したり操作したりする機能を VS IDE に持たせるようになりました。したがって Visual Studio 2010 がインストールされていれば、特にSQL Server Management Studio 等のツールを使用しなくともデータベースを使用したプログラミング&デバッグをすることができます。
 
  それでは、Visual Studio 2010 を使用して SQL データベースを作成し、簡単なテーブルを一つ作成してみましょう。
 
  まずメニューの View | Server Explorer を選択してサーバーエクスプローラーを表示させます。
  そして、サーバーエクスプローラー中の Data Connectons を右クリックし、Create New SQL Server Database... を選択します。
  
  
  
  
  
  すると以下のような、新しいデータベースを作成するためのダイアログが表示されるので、Server name には localhost\sqlexpress を入力します。なお、Visual Studio 2010 をインストールする前に既に SQL Express を自分でインストールしていたり、インスタンス名をsqlexpress以外に設定していたりする場合は、そのように変更します。
  New database name には、作成したいデータベースの名前を入力します。
  ここでは testdb1 という名前にしました。もちろんデータベース名は任意です。
  
    
  

  OKをクリックしてデータベースを作成すると、サーバーエクスプローラーの Data Connectionsノードの下に、新しいデータベースが表示されます。
  これを展開して(三角のアイコンをクリックして)、Tables を表示させ、それを右クリックして Add New Table を選択します。
  
  
  
  
  するとテーブルをデザインする画面になるので、テーブル中に作成したい列名とそのデータ型を設定します。
  ここでは、 monthという名前の文字型の列と、sale という名前の int型の列を作ってみました。(各月の売上一覧テーブルのような感じにしようと思います。)
  
  
 
  列の設定が終わったら Ctrl + S キーを押してセーブします。
  すると以下のようにテーブル名を聞いてくるので、適当な名前もしくはデフォルトのままセーブします。
  
  
  
  
  
  これでテーブルまで作成できました。
  続いてこのテーブルに実験用にデータを手動で入力しておきましょう。
  サーバーエクスプローラー の Table1 (先に作成した) を右クリックして、Show Table Data を選択します。
  
  
  
  
  
  するとテーブルの編集画面になるので、Excelなどと同様の方法でデータを追加します。
  ここではとりあえず5行分のデータを適当に入力してみました。
 

 
  なお、これらのデータは入力して別のセルに移動した段階でデータベース上には保存されているので、特に入力終了時に保存する必要はありません
 
  このように、Visual Studio には データベースを作成したりテーブルを操作したりするための機能があらかじめ用意されています。
  この機能は以前のバージョンのVisual Studio でも使用することができます。
  また、Visual Studio 2010 の Ultimate版 もしくは Premium版 であれば、2つのデータベースを比較したり、スキーマを比較したりといったさらに便利な機能も使えるようになります。(Visual Studio 2008 では、Database Edition もしくは Team Suite であればそれらの機能が使用できました)

  それでは、次回はこのデータベース/テーブルの情報を、チャートコントロールを使って簡単に Web Page上に表示する方法を紹介します。