MDT の便利な変数 ~ゼロタッチを目指そう!~

みなさん、こんにちは!

本日の記事には、MDT の便利な変数をご紹介します。

MDT の変数を使う理由は1つ: OS 展開を手作業なしで行うことです。それをゼロタッチインストールと呼びます。

MDT の1つの重要なメリットは、変数を利用することで、応答ファイル(unattend.xml)を動的に展開時に編集ができることです。こうして、通常 Windows ADK に含まれている Windows SIM(System Imaging Manager)ツールを利用することもなく、OS 展開を自動化できるようになります。(個人的には SIM ツールを使う必要がないことが1番うれしいですw)

MDT の全変数リファレンスガイドがこちらからアクセスできますが、公開されている変数の数が非常に多いため、一番便利なものをこちらに紹介しようと思いました。

OS 展開をゼロタッチにするには、基本的 展開時の MDT ウィザードをスキップして、そのウィザード画面が求めていた情報を変数で定義する必要があります。MDT ウィザード画面系の変数は Skip から始まるものです。以下の変数を利用すれば、基本的すべてのウィザードをスキップできます。

以下にご紹介する変数は「Customsettings.ini」で利用可能な変数です。

  1. _SMSTSOrgName: OS を展開する時に表示される、会社名(値例:Contoso)
  2. OSInstall: OS展開を許可する(値例:YES)
  3. SkipCapture: OSキャプチャーのウィザードをスキップ(値例:NO)
  4. SkipProductKey: プロダクトキーを指定するウィザードをスキップ(値例:YES)
  5. SkipComputerBackup: コンピューターのバックアップを設定するウィザードをスキップ(値例:YES)
  6. SkipBitLocker: BitLockerを設定するウィザードをスキップ(値例:YES)
  7. SkipBDDWelcome: ようこそ画面をスキップ(値例:YES)
  8. SkipUserData: ユーザーデータ移行に関するウィザードをスキップ(値例:YES)
  9. UserDataLocation: USMTが移行の際、ユーザーデータを格納するパス(USMTを利用しない場合:NONE)
  10. AdminPassword: ローカル管理者アカウントのパスワードを定義("Administrator" アカウントのパスワード)
  11. SkipAdminPassword: ローカル管理者アカウントのパスワードを定義するウィザードをスキップ(値例:YES)
  12. KeyboardLocale: キーボードの言語(値例:ja-JP)
  13. UserLocale: OS のリージョン設定 (値例:ja-JP)
  14. UILanguage: OS の表示言語 (値例:ja-JP)
  15. SkipLocaleSelection: 言語選択ウィザードをスキップ (値例:Yes)
  16. TimeZoneName: タイムゾーン (値例:Tokyo Standard Time)
  17. SkipTimeZone: タイムゾーンを指定するウィザードをスキップ(値例:YES)
  18. JoinDomain: 参加するドメイン名 (値例:contoso)
  19. DomainAdmin: ドメイン参加アカウント (値例:admin)
  20. DomainAdminDomain: ドメイン参加アカウントのドメイン名 (値例:contoso)
  21. DomainAdminPassword: ドメイン参加アカウントのパスワード (値例:Password)
  22. MachineObjectOU: ドメイン参加する OU を定義 (値例:OU=Computers,OU=Laptops,DC=contoso,DC=local)
  23. SkipDomainMembership: ドメイン参加構成ウィザードをスキップ (値例:Yes)
  24. OSDComputerName: コンピューター名を指定(値例:PC01)
  25. UserDomain: MDT の展開共有にアクセスするアカウントのドメイン(値例:contoso)
  26. UserID: MDT 展開共有にアクセスするユーザーアカウント (値例:admin)
  27. UserPassword: MDT 展開共有にアクセスするアカウントのパスワード (値例:Password)
  28. FinishAction: タスクシーケンスの最終アクション (値例:REBOOT)
  29. SkipSummary: タスクシーケンス実行前のサマリー画面をスキップ (値例:NO)
  30. SkipFinalSummary: タスクシーケンス実行後のサマリー画面をスキップ (値例:YES)

上記の変数以外に変数は山ほどありますので、必要に応じてMDTの変数ガイドをご参照ください。