SkyDrive で Office 文書の共有やファイル管理がより簡単に

みなさん、こんにちは。Windows 開発統括部の古内です。早いもので、2011 年ももう師走… カレンダーも残り 1 枚となりました。

さて、今日は Windows Live の SkyDrive に関する記事をご紹介します。2011 年 11 月 29 日に Inside Windows Live Blog に投稿された 「Hotmail declares war on graymail」 の翻訳です。記事の一番下に書かれていますが、日本時間の今日 12 月 1 日 の午後 3 時から 5 時まで、SkyDrive チームが Twitter 上で Q&A 大会を実施するようです。興味のある方は是非覗いてみてください。


SkyDrive で Office 文書の共有やファイル管理がより簡単に

先週、「SkyDrive - designing personal cloud storage for billions of people (英語)」 という記事で、たくさんの方々に幅広くご利用いただけるパーソナル クラウド ストレージを設計するにあたっての我々の取り組みをご紹介しました。今日は、寄せられた重要なフィードバックをもとに改良した SkyDrive.com をご紹介します。数時間のうちに新しい SkyDrive がご利用いただけるようになります。ぜひ Twitter の SkyDrive アカウント (英語) をフォローして、最新情報をチェックしてください。

以下は、今回のサービス変更 (共有とファイル管理の更新) に関する説明ビデオです。

現在、数多くの SkyDrive に対する改善策を検討しています。寄せられたすべてのフィードバックをカバーできる訳ではありませんが、特に SkyDrive で Office 文書を共有してアクセスするお客様が増えている中、そういった作業をサポートする大きな一歩になったと考えています。

Office 文書に対する、「アプリ中心」 のシンプルな共有

未来に目を向けたとき、みなさんは 「アプリ中心」 に考えて作業していると思います。「アプリ中心」 とはつまり、いつも使っているアプリが普通に使えるということです。たとえば、Word 文書で共同作業をしたいとき、なるべく少ない手順で共有できることを望んでいるわけです。Word アプリから離れることなく、アクセス権を設定できたり、他のフォルダーに移動できるのが理想的です。もちろん、フォルダーの構造や相手がどのメール サービスを使っているかなんて気にしたくありません。

これまでの SkyDrive では、それが簡単ではありませんでした。ファイルはフォルダー単位で 「プライベート」 か 「公開」 かを設定する設計になっていたため、どのように共有したいかによって、データの管理方法も変わっていました。また、SkyDrive で何かを共有したい場合、Windows Live にサインインしている人であれば問題なかったのですが、最も一般的なシナリオ、つまり異なるメールサービスやソーシャル ネットワークを利用して人が相手だった場合、非常に複雑で信頼性の低い手順が必要でした。

そこで、よりシンプルに、特に Office においてより 「アプリ中心」 にファイルが共有できるよう、SkyDrive を抜本的に見直しました。たとえば、プライベートなフォルダーに保存している文書を Word Web App で編集していたとします。フォルダーやサブフォルダーの構造を考慮することなく、Word Web App から直接共有ができるようになりました。これが実現したのは、SkyDrive が、フォルダー単位ではなくファイル単位でアクセス権の設定ができるようになったからです。Office 文書だけでなく、写真や他の種類のファイルでも同様です。

それだけではありません。共有の手順を見直し、相手が異なるメール サービスやソーシャル ネットワークを利用している場合でも、簡単に共有できるようにしました。

Sharing is easier on SkyDrive

SkyDrive の情報ペイン、あるいは [ファイル] メニューの [共有] をクリックすると、以下のようなことができます。

  • 電子メールで共有する: 共有したい相手のメール アドレスをアドレス帳から選択します。LinkedIn や Facebook、Gmail などの連絡先でも大丈夫です。(Facebook から連絡先をインポートしたい場合は、まず Facebook を Windows Live に接続してから、https://profile.live.com/connect に移動して Facebook のロゴをクリックしてください。) 新しい SkyDrive は、あなたのメール アドレスを差出人として共有のお知らせを送るので、通知メールが相手の迷惑メール フォルダーに入ってしまう恐れもありません。[受信者は編集できます] のチェックをオンにしておくと、相手の Windows Live ID をあらかじめ知ってなくても、すぐに共同作業が行えるようになります。
  • ソーシャル ネットワークへ投稿する: SkyDrive は Facebook や LinkedIn など様々なサービスとつなげることができるので、写真や文書を他のソーシャル ネットワークで共有するのも簡単です。 
  • リンクを用意する: 多くの人にとって、URL を用意して、ブラウザーのアドレス バーに貼り付けるのが、共有の最も簡単な方法です。リンクは、個人的なものを共有する際に表示のみを許可する設定、ファイルを表示だけでなく編集もできる設定、あるいは広く共有したい場合に誰でもアクセスできる設定も可能です。

共有のエクスペリエンスは、共有することを選択しない限り、発生しません。SkyDrive にあるファイルは、お客様が設定を変更しない限り、プライベートなままです。

強力なファイル管理

今年の 6 月に SkyDrive のアップデートをリリースした直後から、パフォーマンスの速さに対する好意的なフィードバックを数多くいただきました。その一方で、1 つ 1つのアクションが遅く、手間がかかるというフィードバックもいただきました。

今回のリリースでは、ファイル管理に関するタスクが 「瞬間に」 に行えるようになりました。たとえば、

  • インラインでフォルダーが作成できるようになりました。

Create folders inline

 

  • インラインで (または [F2] キーを押して) フォルダー名を変更できるようになりました。

Rename a folder inline

 

  • 複数のファイルをまとめて移動、削除、ダウンロードできるようになりました。

Move, delete, and download multiple files in bulk

 

  • 移動やコピーが、インラインで表示されるダイアログによって、とても簡単になりました。

Move and copy

  • 右クリックによって、ドキュメントや写真の操作がすぐにできるようになりました。

Right-click functionality lets you take action

  • Office ドキュメントを簡単に作成できるようになりました。Office ドキュメントのアイコンをクリックし、ファイル名を入力すると、すぐに Office Web App が起動します。

Create an Office document

Internet Explorer 10 の HTML5 アップロードと CSS3 トランジション

ファイル管理や共有方法の改善のほかに、最新ブラウザーの技術を活用する方法を模索中です。現在、リッチなファイル アップロードのサポートに Silverlight の技術を利用していますが、今回のリリースでは、HTML5 File API をサポートするブラウザー (Internet Explorer 10, Google Chrome, Firefox, Safari など) において、ファイルや写真をドラッグ アンド ドロップでアップロードできるようになりました。また、ファイルのアップロード中に SkyDrive のほかのページに移動できるようになりました。つまり、アップロードが完了するまで待つ必要が亡くなりました。

Use SkyDrive while your files are uploading

 

さらに、SkyDrive が Internet Explorer 10 でもきちんと使えるように開発しています。 Windows 8 Developer Preview をお使いであれば (訳者註: Windows 8 Developer Preview には Internet Explorer 10 が搭載されています)、フォト アルバムの大きさを変える時に CSS3 アニメーションのサポートが動作していることがお分かりでしょう。

写真に対する改善

今回のリリースでは、写真のスライドショーも、以前より速く、そして美しく改善しました。

Slideshows are better and faster

「写真のキャプションがどこにあるか分かりづらい」、「ナビゲーションが分かりづらい」、といったフィードバックが寄せられていました。それらをもとに、[フォルダーの表示] でアルバムの元のフォルダーに戻れるようになりました。また、写真の下にキャプションが表示されるようにしました。

It's easier to find photo captions

また、Internet Explorer 10 とモバイル Safari のタッチ API に対応したことにより、指で写真のナビゲーションが行えるようになりました。

PDF や RAW 形式などもサポート

SkyDrive にはたくさんの PDF ファイルがアップロードされているのですが、これまでは PDF ファイルに対してリッチな閲覧エクスペリエンスを提供していませんでした。今回のリリースでは、PDF ファイルをクリックすると、ブラウザーがサポートする PDF ビューワーを利用してファイルを読み込みます。つまり IE、Firefox、Safari をご利用の場合、Adobe Acrobat がインストールされていれば、ブラウザーの中でファイルが表示されます。Chrome では、ネイティブの PDF ビューワーを使って表示します。

Enjoy a rich viewing experience for PDFs

カメラの RAW 形式を使用して写真を保存している方もいらっしゃると思いますが、Microsoft カメラ コーデック パックでサポートされている RAW ファイルのアップロードや表示もできるようになりました。

パフォーマンス

以下に、代表的なものをご紹介します。

  • 多くの操作はインラインで行えるようになりました (ファイルのアップロード、削除、コピー、移動、名前の変更、共有、作成など)。
  • ログイン時、ユーザーがユーザー名とパスワードを入力している間に多くのリソースを前もって読み込むようにしたので、Office 文書の閲覧や編集がより高速にできるようになりました。
  • SkyDrive へのサインインが 50% 速くなりました。
Twitter のライブ Q&A セッションにご参加ください

今後、各機能についてさらに詳しく解説していきたいと思っていますので、ぜひ定期的にブログにアクセスしてください。また、SkyDrive チームのメンバーが、米国太平洋時間の 11 月 30 日 午後 10 時から 12 時まで (日本時間の 12 月 1 日 午後 3 時から 5 時まで)、ライブで Twitter 上のみなさんからのご質問にお答えします。ぜひ Twitter で @SkyDrive をフォローして、会話にご参加ください。

これからも SkyDrive に対してさらにエキサイティングな変更が予定されています。どうぞご期待ください。