BUILD で Windows 8 Developer Preview が公開されました


みなさん、こんにちは。Windows 開発統括部の古内です。

本日は、2011 年 9 月 13 日に Blogging Windows Blog に投稿された 「Windows 8 Previewed Today at BUILD」 の翻訳をお届けします。カリフォルニア州アナハイムで開催された BUILD イベントにおける Steven Sinofsky の keynote については先日の 「BUILD イベントが始まりました」 の記事で簡単にご紹介しましたが、この投稿では Windows 8 Developer Preview について具体的に紹介しています。

なお、”Windows 8” はまだ開発途中の製品です。また、用語 (ユーザー インターフェイスの名称など) についても、今回便宜上日本語に翻訳しましたが、実際の日本語版製品での用語とは異なるかもしれません。もちろん、英語版の用語も今後変更される可能性があります。これらのことについてご了承のうえ、お読みください。


BUILD で Windows 8 Developer Preview をお披露目

アナハイムで開催されている BUILD の keynote (基調講演) が終わりました。この keynote では、Steven Sinofsky とエンジニアリング リーダーシップ チームのメンバーらによって、数千人の開発者の目の前で Windows の次期メジャー リリース (コードネーム "Windows 8") の詳細なプレビューが行われました。

Steven とスタート画面

私が見た限り、会場の全員 (そしてツイート参加者) が、そのプレビューの様子に興奮していました。この keynote で Steven も話したように、Windows 8 はコンピューティングを刷新するものです。これは同時に、Windows の刷新でもあります。今回の BUILD では、開発者に初期段階の Windows 8 をお披露目すると同時に、Developer Preview の配布も行われました。Steven Sinofsky が Building Windows 8 ブログに投稿した新しい記事 (日本語翻訳はこちら) で、Developer Preview について (いつ、どこで入手できるかの情報も記載) と Windows 8 アプリの作成方法について説明されているので、ぜひご一読ください。

私は、BUILD で配布された Windows Developer Preview 搭載のサムスン製プロトタイプ PC を手に入れることができました。Windows 8 のプレビュー版を操作するのはこれが初めてだったので、PC を手にするやいなやホテルの部屋に飛んで帰り、起動してみました (PC オタクの私にとっては、クリスマス プレゼントをもらったような気分です!)。

Windows 8 Developer Preview のエクスペリエンスは、新しい Windows Metro のデザイン スタイルを取り入れたセットアップ処理から始まりました。ここでは、自分の PC に名前を付けたり、ワイヤレス ネットワークに接続したりするために、さまざまな画面が表示されていきます。その後、Microsoft アカウント (Hotmail や SkyDrive などにサインインするためのマイ アカウント) でのサインインを選択しました。Microsoft アカウントでサインインすると、Windows 8 によって PC 上にマイ アカウントが作成されます。このマイ アカウントは、Windows Live のプロフィール情報 (氏名やプロフィール写真など) に基づいて作成されます。この氏名と写真は、後にスタート画面の右上に表示されるマイ ユーザー タイルに使用されます。Windows 8 では、新規のユーザー アカウントでサインインする場合にも、Microsoft アカウントのパスワードが使用されます。私は Microsoft アカウントを使用したので、この PC 用に別のユーザー名やパスワードを作成する必要はありませんでした。Windows 8 PC の設定やアプリケーションは、Live を介して別の Windows 8 PC にローミングすることができます。ただし、現在の Windows 8 Developer Preview では、この機能は無効になっています。Windows 8 で新規ユーザー アカウントを設定するときに、自分の Microsoft アカウントを使用しないという選択も可能ですが、クラウドの真価を発揮させるためには、ぜひこの方法を検討してみてください。

一連の手順が完了すると、新しいユーザー アカウントで Windows 8 にサインインします。

Windows 8 のスタート画面

サインインが完了するとすぐに、Windows 8 の新しい Metro スタイル UI を使用したスタート画面が表示されました。これは私にとって感動の瞬間でした。私は直感的に指で画面を左から右になぞりました。スタート画面はこのようにしてナビゲートします。スタート画面では、すべてのものが 1 つの階層に配置されています。操作も軽快で、非常に高速です。スタート画面は、PC 上のあらゆるアプリやコンテンツへの入り口です。アプリは、アイコンではなくタイルによって表示されます。アイコンとは異なり、タイルではそのアプリ内部のアクティビティを反映することができます。つまり、最も重要な情報はアプリのタイル ("ライブ タイル") に表示されるので、アプリを開いて詳細を確認しなくても済むようになります。今の天気を知りたいだけなのに、わざわざ天気情報アプリを開くのは面倒ですよね? 上記のスタート画面にはアプリがいくつか固定されていて、そこに情報が表示されています。

スタート画面は、"アプリケーション起動プログラム" を美化しただけのものではありません。なぜなら、そうではないからです。スタート画面には、お気に入りの連絡先、フォト アルバム、音楽再生リスト、Web サイトなどを固定することもできます。アプリ内の項目は、基本的にスタート画面に固定することができます。ただし、Windows 8 Developer Preview ではまだこの機能の一部しか実装されていません。

Skydrive, Chris Jones and Steven

Steven Sinofsky の keynote では、Mail (メール)、Calendar (予定表)、Photos (写真)、People (人)、Messaging (メッセージング) などの Windows Live の接続アプリのデモが行われましたが、これらは Windows 8 Developer Preview には含まれていません。

スタート画面はカスタマイズすることもできます。Windows 8 に初めてログインすると、スタート画面には Windows 8 Developer Preview に入っているアプリが並んでいます。その中には、Windows 8 のアプリケーションで何ができるのかを示すためにインターンの学生たちが開発したサンプル アプリもありました。下の写真は、BUILD の keynote で前列に座ったインターン学生たちの様子です。

Interns_3407

Windows 8 Developer Preview に入っているアプリには、天気情報、株式、ニュースなどのアプリや、Tweet@rama、Socialite などがあります。また、Windows 8 アプリを作成するために必要な開発者用ツールもすべて含まれています。スタート画面上には、私が個人的に必要としないアプリもいくつかありました。それらのアプリを画面上から消すには、そのタイル上に指を置き、下向きにスワイプするだけです。すると画面下に 3 つのアプリケーション コマンドが表示され、このアプリケーションを固定解除できるようになります。

Windows 8 の小さなタイル

タイルには、大きなタイル (長方形) と小さなタイル (正方形) があります。タイルのサイズを変更するには、タイルを固定解除するのと同様に、タイル上で指を下向きにスワイプします。

Windows 8 Developer Preview に入っているアプリの中でも特に私が気に入っているのは、Tweet@rama です。これは私が Twitter で頻繁にツイート (そして閲覧) しているためです。また、制限時間内に指で英単語をスワイプして消していく Word Hunt というゲームや Socialite もお気に入りとなりつつあります。

Windows8 の Tweet@rama Windows8 の Word_Hunt

これらのアプリは Metro スタイル アプリと呼ばれるもので、Adobe Photoshop のようなデスクトップ アプリケーションとは異なります。Metro スタイル アプリは全画面で表示されるうえ、エクスペリエンスも没入感 (臨場感) のあるものになっているため、枠にとらわれることなくそのエクスペリエンスに "没頭" することができます。

画面の右側を右から左にスワイプすると、左下部分に時計と日付、そしてワイヤレス接続とバッテリ残量のアイコンが表示されます。また、画面右側には一連のコマンドが現れます。このアイコン バーに表示されるのは、Windows の基本機能である [Search (検索)]、[Share (共有)]、[Start (スタート)]、[Devices (デバイス)]、および [Settiings (設定)] にアクセスするための、5 つの "チャーム" と呼ばれているものです。

チャーム

PC 内で何かを検索したければ、チャームを表示し、[Search] チャームを選択します。これで、アプリでも、設定でも、もちろんファイルでも、PC 内のあらゆるものを検索できます。

Search

検索は、アプリ内からも実行することができます。たとえば、#bldwin というハッシュタグを使用して BUILD から発信されている最新のツイートをすべて確認したい場合には、検索ボックスに #bldwin と入力して Tweet@rama を選択すると、そのハッシュタグを使用している人たちのツイートを取得できます。

Search 2

私たちは皆、自分の身近な人とコンテンツを共有しています。それは電子メール中の写真だったり、Facebook であったり、ツイートで見つけたインターネット上の記事へのリンクだったりします。Windows 8 では、アプリ間の共有が簡単になりました。私は、Internet Explorer 内の BUILD Web サイトへのリンクを Twitter と共有してみました。

Share 1

チャームを表示して [Share] チャームをクリックし、Tweet@rama を選択すると、その後私がフォロワーにツイートするメッセージ内に、BUILD Web サイトへのリンクが自動的に挿入されます。ここで重要なのは、Windows 8 ではアプリ同士が協力して、シナリオを完成できるということです。

Share 2

[Start] チャームを使用すると、すぐにスタート画面へ戻れます。

また [Devices] チャームでは、写真や音楽やビデオを共有するためのデバイスを選択したり、プリンターを管理したりすることができます。残念ながら、このブログ記事を書いたときには適当なデバイスがなかったため、この機能を試すことはできませんでした。ハードウェアのパートナー企業は、自社のデバイスを管理するために、このチャームから直接起動できる独自の Metro スタイル アプリを作成できます。

[Settings] チャームを使うと、各アプリ内からそれぞれの設定にすばやくアクセスできるようになります。その他にも、ワイヤレス ネットワーク、ボリューム コントロール、画面の明るさ、通知 (をオフにする機能) などにアクセスしたり、PC をシャットダウン/再起動/スリープしたりすることもできます。

nw_cp

PC を自分の好みに合わせて構成できるよう、Windows 8 には Metro スタイルのコントロール パネル アプリが用意されています。これにより、ユーザーはタイルの写真やロック画面の背景など、気になる要素をすばやく変更できるようになっています。私はロック画面の背景を、最近撮ったお気に入りのレイニアー山の写真に変更しました。

2011-09-13 Win8 002

私はロック画面のオプションを調べているうちに、あることに気付きました。それは、ある 1 つのアプリを選択すると、そのアプリの詳細な状態がロック画面上に表示されるということ、そして、最大 6 つまでのアプリの状態をバッジとして表示できるということです。ということは、きっと、ダイレクト メッセージを受け取ったのか、"@" リプライを受け取ったのかを教えてくれる Twitter アプリ用の状態バッジも実現可能でしょう。

2011-09-13 Win8 001

Windows 8 では、PC をロック解除するための方法として、"Picture Password (画像パスワード)" を作成することもできます (上の写真を参照)。この方法で PC をロック解除するには、写真と写真上の 3 つの点 (またはジェスチャ) を選択します。(ただし、必要な場合は通常のパスワードに切り替えることもできます)。

その他の Metro スタイルのコントロール パネルのオプションとしては、ワイヤレス (飛行機での移動中に PC を "airplane mode (機内モード)" に設定可能)、プライバシー (どのアプリがどのような方法で個人情報にアクセスできるかをコントロール)、検索履歴、共有や送信のオプションのほか、デバイス、PC の同期、ホームグループ、Windows Update などが含まれます。

通知の動作については、Windows 8 がインストールされた PC に実際に USB ドライブを挿入して確認しました。Windows でおなじみのベル音と共に、小さな通知ポップアップが画面の右下隅に表示されました。

Windows 8 の通知

この通知は、挿入したストレージ デバイスでどのような処理をしたいかを確認するものでした。通知をクリックすると、選択可能なオプションの一覧が表示されました。

Windows 8 の通知その 2

下の画像は、サンプルのアラーム アプリのアラーム通知の例です。

アラーム

Windows 8 を語るなら、Internet Explorer 10 を忘れてはいけません。Windows 8 には Metro スタイル バージョンの Internet Explorer が組み込まれていて、特にタッチ操作においては Web の閲覧を非常に高速で滑らかなものにしています。

IE 10

Internet Explorer 10 は、Web 標準をサポートし、GPU アクセラレーションを使用した HTML5 解析を実現した画期的な Internet Explorer 9 をベースとしているため、Web サイトの読み込みが非常に高速です。上のスクリーンショットを見ていただければ、Windows 8 の Internet Explorer ではタブの切り替えが簡単であることがよくわかると思います。また、お気に入りの Web サイトを Internet Explorer に直接固定したり、スタート画面に固定することもできます。

私が Tweet@rama でツイートをしているときに、私がフォローしているある人がシアトルの天気について書き込みをしました。そのとき私はアナハイムにいたので、ふとアナハイムの天気が気になりました。天気情報アプリは既に起動していたので、そのアプリを再度画面に表示させるには、PC 画面の左側を指で左から右にスワイプするだけでした。このように、開かれているアプリにはすぐに切り替えることができます。

スナップ

あるアプリの使用中に、左から別のアプリをゆっくり引き出してそれを "スナップ" し、2 つのアプリケーションを同時に実行させることもできます。上のスクリーンショットでは、Metro スタイル アプリを別のアプリ (メイン アプリケーション) にスナップし、小さなウィンドウ内で実行しています。こうすることで、私はツイートを続けながら、アナハイムの天気をすばやく確認することができました。

では、デスクトップ アプリケーションはどうなるのでしょうか。Windows 7 上で実行されていたアプリケーションは、Windows 8 でも問題なく実行できます。実際、このブログ記事のスクリーンショットを作成するために、Paint.NET をダウンロードしました。Paint.NET のインストールは何の問題もなく完了し、インストール後には、Metro スタイル アプリと全く同様にスタート画面上に表示されました。これをタップすると、Windows 7 と同じ様に Windows デスクトップ上で起動します。Windows 8 にも Windows デスクトップがあり、スタート画面上でアプリのように動作します。

もう 1 つ重要な点があります。これまで私が説明してきたすべての操作はタッチで行ったものですが、マウスとキーボードを使用しても、同様のシナリオを完全に実行できます。

ゆくゆくは、開発者の皆さんが開発した Windows 8 アプリが、Windows Store から購入、ダウンロードできるようになるでしょう。ただし、Windows 8 Developer Preview には Windows Store は用意されていません。

Windows 8 Developer Preview には、この記事ではカバーしきれない機能がたくさん含まれています。ここでは、Windows 8 の新しいユーザー エクスペリエンスに絞って説明させていただきました。スタート画面は、Windows 95 におけるスタート ボタンのようなもので、まさに Windows の刷新です。Windows 8 は PC の使い方を大きく変化させるでしょう。

これから何年経ったとしても、私は Windows 8 に最初にログインし、スタート画面が表示された瞬間のことを忘れません。Windows 8 について、今回私が最も期待しているのはスタート画面です。しかしながら、私が実際に実機を手にできたのは、1 日にも満たないわずかな時間でした。Windows 8 には、私の知らないことがまだまだたくさんあるはずです。

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