プライバシーに関する今週のイベント


本記事は、マイクロソフト本社の IE チームのブログ から記事を抜粋し、翻訳したものです。 
【元記事】This Week in Privacy January 25, 2012 8:53 AM

編注: この記事の英語版 (原文) は 2012 年 1 月 24 日に公開されました。

過去 10 年の間 (英語)、Microsoft はユーザーのプライバシー保護に対して真剣に取り組んできました。セキュリティと同じように、プライバシーについてはすべての Microsoft 製品で十分に考慮されています。Microsoft が提出したユーザーのプライバシー保護を目的としたインターネット標準に関する提案 (英語) が、長期にわたって Web を進化させるためのオープン スタンダードを開発する国際的なコミュニティである World Wide Web コンソーシアム (W3C) (英語) によって受理、公開 (英語) されてから、ほぼ 1 年になります。W3C が Tracking Protection ワーキング グループ (英語) の発足を発表 (英語) した経緯については、昨年 9 月のブログ記事でお話ししました。このワーキング グループは、業界全体から幅広く利害関係者を集めて "追跡拒否" (Do Not Track) テクノロジの標準化に取り組むためのものであり、発足以来努力を続けています。

今週は、オンライン プライバシーに関する重要なイベントが 3 つ開催されます。

これらのフォーラムでは、学界をはじめ、業界、政府からオピニオン リーダーや利害関係者が一堂に会し、情報技術、プライバシー、データ保護に関して議論を繰り広げます。

W3C の Tracking Protection ワーキング グループによる第 3 回対面ミーティング

W3C の Tracking Protection ワーキング グループでは、次の 3 つの文書を成果物として作成します。

  • Tracking Preference Expression Definitions and Compliance (追跡設定表現の定義およびコンプライアンス)
    業界や政府から大勢のエキスパートを招集する場合、合意に関して、当人の意思が周囲から実際とは逆の意味に受け取られるといった誤解を防ぐために、用語を確認することが必要です。このドキュメントの公開草案初版 (FPWD) は 11 月に公開 (英語) されました。そして今週、それ以降に編集者草案 (英語) で加えられた変更について、ワーキング グループによる議論が交わされます。このドキュメントには、ワーキング グループが取り組んでいる数多くの未解決の問題が示されています。
  • Tracking Preference Expression (Do Not Track) (追跡設定表現 (追跡拒否))
    2 つ目のドキュメントは、ブラウザーや他のアプリケーションで使用されるメカニズムを定義する技術仕様書です。このメカニズムは、ユーザー設定がオンラインで追跡されないよう通知を行うためのものです。現在、Internet Explorer 9 では、ユーザーが追跡防止リスト (英語) を有効にした場合に、この "DNT" (追跡拒否) 通知が送信されます。このドキュメントの FPWD は同じく 11 月に公開 (英語) されました。また、最新の編集者草案 (英語) に対する議論についても、同様に今週行われます。ユーザーの追跡拒否要求を正しく把握して処理するために、DNT 通知の送信は Web サイトに依存しています。現時点では、通知を受け取った場合に対応を行っている Web サイトはほとんどありません。
  • Tracking Selection Lists (追跡選択リスト)
    Tracking Protection ワーキング グループが作成する 3 つ目の文書は、Tracking Selection List (追跡選択リスト) の相互運用可能な形式を定義する仕様書です。Tracking Selection List には、ブラウザーが Web ページで追跡要素を許可またはブロックできるルールが定義されます。現在使用されている多くのブラウザーでは、直接またはアドインを介して、このようなリストがサポートされています。このリストは、Internet Explorer では追跡防止リスト (TPL) と呼ばれています。Internet Explorer 9 では、ユーザーが Web で受ける追跡を制御できるよう特化して設計された TPL のビルトイン サポート (英語) が提供されています。

    このようなリストの形式を定義する Web 標準によって、この機能をサポートするすべてのブラウザーに対応できるリストの提供元が増え、リッチなエコシステムが形成されていくはずです。ワーキング グループは Tracking Selection Lists の FPWD をまだ公開していませんが、Microsoft と Opera からの参加者によって執筆された編集者草案 (英語) について、今朝のミーティングで議論が交わされる予定です。

Tracking Selection List の目的は DNT 通知を補完することですが、これが効果を発揮するには、まだある程度の時間がかかるでしょう。すべてのサイトが必ずしも DNT のユーザー設定に配慮するとは限りません。そこで、Tracking Selection List では、このようなサイトからの追跡を防ぐため、ユーザーが追加の制御を行うことができるようにします。Tracking Selection List が有効になっている場合、ブラウザーはリストにあるサイトへのアクセスを回避します。IE9 の追跡防止機能の詳細については、以前のブログ記事 (こちら (英語) とこちら) を参照してください。

Computers, Privacy and Data Protection カンファレンス

私は、CPDP (Computers, Privacy and Data Protection) カンファレンスで明日の午後に行われる Tracking Protection Workshop (追跡防止に関するワークショップ) (英語) に参加することをとても楽しみにしています。このワークショップでは、LSE の研究員であり Privacy International の取締役 (英語) でもある Simon Davies 氏と、Privacy International の Digital Privacy (デジタル プライバシー) ポートフォリオの責任者である Alexander Hanff 氏により、Tracking Protection List のダイナミズムを掘り下げるパネル ディスカッションが開催されます。これはとても興味深いセッションなので、ぜひあらゆる参加者の方々の質問やコメントを伺いたいと思っています。

今後の予定

W3C のワーキング グループでは、今後の数か月の間に協議を進め、各種関連グループからの合意を得て、仕様書が W3C プロセス (英語) を通過できるよう、積極的な予定を組んでいます。この進捗状況はグループのメーリング リストのアーカイブ (英語) からご確認いただけます。今後新しい情報が入りましたら、IE ブログでお知らせしていきます。今週のミーティングの議事録については、グループのホーム ページ (英語) で公開される予定です。

—Internet Explorer 担当グループ プログラム マネージャー Adrian Bateman


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