開発者リソースが掲載される Web Platform Docs のリリース

本日、私たちは開発者がマークアップ共通化によって相互運用性の目標を達成できるようにするステップを 1 つ進めることになります。Web Platform Docs (WPD) (英語) の作成に参加できることを嬉しく思っています。これは、オープンな Web 標準を使用する開発者およびデザイナー向けに W3C が主催するコミュニティ リソースです。開発者にとって、Web はすばらしいエクスペリエンスを構築するためのものであり、相互運用可能なサイトとアプリケーションを記述することで、世界中の数百万ものユーザーに利用してもらうことができます。私たちは、同じ結果を生み出す同じ標準ベースのマークアップによる相互運用性の可能性について、回も (英語) 話し合ってきました。

Web Platform Docs (WPD)

W3C (英語)、Adobe、Apple、Facebook、Google、HP、Microsoft、Mozilla、Nokia、Opera は、Web 開発者ドキュメントの中央リポジトリとなることを目指した、コミュニティ中心のこの新しいサイトを共同で作成し、リリースしました。

  • 導入率を示す、正確かつ徹底的で明確なリファレンス ドキュメント
  • 既存のテクノロジと新しいテクノロジに関する、よく考えられたチュートリアル
  • 実際のシナリオを考慮に入れたサンプル ライブラリ
  • 標準に沿ったテクノロジと、機能の安定性および実装ステータスをひとめで把握可能

WPD では、そのプラットフォームとして MediaWiki が使用されており、Wikipedia のモデルが採用されているため、世界中から集まった開発者のボランティア寄稿者が WPD の強みになります。だれでもメンバーになったり、寄稿したりすることができるため、結果として形成されるコミュニティにより共同作業や助け合いをとおしてコンテンツが作成、管理されます。W3C は、サイトの主催者であり、管理者です。創設組織 (およびプロジェクトを金銭的にサポートすることで参加することを希望する他の組織) は、"スチュワード" と呼ばれます。スチュワードは、インフラストラクチャの決定をサポートし、独自に参加する他のすべてのメンバーと同じ権限でメンバーが寄稿者として活動できるようにします。また、スチュワードは既に公開されているコンテンツのトピック (MSDN の 3,200 以上のトピック) と共に WPD をリリースしましたが、今後もコンテンツを引き続き追加します。

これは、より大きな価値を全体で生み出す方法により、私たちの情報と他の開発者コンテンツ作成者の情報を組み合わせるチャンスであると私たちは考えています。開発者コンテンツを WPD に集めることで、皆さんの計画にとって重要なデータが中央にまとめられ、正確になります。競合するサイトを調べ、矛盾する情報に悩む必要はなくなります。同時に、進化する API や独自の API が追加され、その違いは明確にわかるようになります。トピックの情報が不足していたり、間違いがある場合、フラグを付けてコミュニティ メンバーに更新してもらうことや、自分で更新することができます。

さまざまなグローバル パートナーと連携してこのサイトを実現できたことを光栄に思います。ただし、これは WPD の始まりにすぎません。標準の採用を促す総合的な標準リファレンス ライブラリを作成するために、連携した作業が継続されることになります。私たちは、相互運用性の高い Web ブラウザーを構築する作業の一環として、こうした努力により、コードおよびマークアップの共通化から同じ結果が生じる環境を実現するためのリソースを開発者に提供できると信じています。また、すべてのユーザー (英語) にとって Web はよりすばらしいものになるでしょう。

— Internet Explorer コンテンツ発行担当、Eliot Graff