Larrabee @ CEDEC 2008

今年のCEDECでは、Intel さんが「今後のインテル Visual Computingの方向性」という話を9月9日(火)にされます(私たちのSilverlightセッションの次のセッション)。そのなかで SIGGRAPH 2008でも紹介された、Larrabeeを説明するそうです。

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SIGGRAPH 2008 が終って

SIGGRAPH 2008で印象的だったのは、IntelがLarrabeeを担いで気合が入っていたなというのと、GPUをスキャンライン ラスタライザ ベースのプログラマブル アクセラレータとしてだけ使うのではなく、並列マシンとしてもっと汎用的なグラフィックス アクセラレータとして使おうという試みでした。これまでのGPUはパイプライン内の頂点処理とピクセル処理の部分をプログラマブルにしたのですが、これらの試みはパイプライン自身を破壊あるいは再構築してしまおうというものです。 GPUハードウェアの自由度が上がり、その自由度を使いこなすためのライブラリやAPIが用意されてきていることと、あくまでグラフィックスの高速化に使おうとしている点が、以前のGPGPUと違うかなという印象です。これまでのNVIDIA対ATIにIntelも参戦して、プログラミング環境も群雄割拠の状態で、まだ混沌としています(今のところCUDA+NVIDIAが先行していますが)。Id Softwareの人が言うようなプログラマビリティにはまだ2世代ほど時間がかかるかもしれませんが、ここ数年はこの新しいGPUの使い方での様々な挑戦が発表されることでしょう。すでに今年もCUDAを使って何秒という論文発表がありましたね。 Direct3D 11についてはGame Fest 08で発表されているのだと思いますが(私は出席していないので知りませんでした)、SIGGRAPH 2008で聞いた範囲では、テセレータ、ディスプレイリスト、Compute Shaderがサポートされるようです。[このブログはMicrosoftの公式なアナウンスではないのでご注意ください] SIGGRAPHの求人ブース(Job Fair)の様子です。ここだけではなく、ディズニーやILMのような大きなCGプロダクションはメインの展示ブースで求人をやってました。  

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SIGGRAPH 2008 (8/15)

今日は午前中「A Gentle Introduction to Bilateral Filtering and Its Applications」、午後は「Advanced Global Illumination Using Photn Mapping」に出席しました。どちらもこれまであまり接したことのない内容なので、勉強になるかなと思い選びました。 「Bilateral Filtering」の講義録(Course Notes)はhttp://people.csail.mit.edu/sparis/bf_course/ にあります。Bilateral Filteringの用途は、ノイズ削減やHDRのトーンマッピングなどで、通常のガウスフィルタと同じですが、エッジを保持するという特徴が魅力的なフィルタです。簡単に言ってしまうと、エッジ部分でガウスフィルタをカットする、あるいはエッジの両側で別のフィルタを適用するというものです(だからBilateral両側の)。画像からエッジを検出してカットするマスクを作るのが大変です。CGなら深度なども使えますが、画像だけですとそういうとっかかりが少ないですからね。そのための、Separableカーネル、Boxカーネル、3Dカーネルが紹介されていました。 「Global Illumination Using Photon Mapping」ではフォトンマッピングの基本から、表面下化散乱(Subsurface Scattering)まで説明していました。フォトンのトレース(分布?)もモンテカルロのような確率手法を使い、終わらせるのも確率的に終わらせます(ある場所のフォトンがそこで終了させるかどうかは、乱数の値が反射率より大きいかどうかなどで決める)。フォトンは束(Flux)であり(単位はW、仕事量)、輝度(Radiance)ではない。フォトンは全て同じ「仕事量」を持たせ、確率的にだんだん数を減らして終わらせるんですね。University of California San Diegoの人たちが講師でした。(昨日偶然Beeさんに会いましたが、彼はUCSDで勉強しているとのことなので、この人といっしょに研究しているんでしょうね。) SIGGRAPHとは直接関係ありませんが、LAのコンベンションセンターの食事は高くておいしくない(危険ともいう)ので、毎日歩いて15分(バスで5分)くらいの7th+Figフードコートでビビンバを食べていました。このフードコートには、日本食・中華・韓国食があり、体調が良くない時には助かります。

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SIGGRAPH 2008 (8/14)

今日は「Beyond Programmable Shading」に終日出ていました。午前中が「Fundamental」で、午後が「In Action」と名付けられていました。GPUを並列マシンとして使って、空間分割やレイトレースやグローバルイルミネーションのような、より高度なインタラクティブ(リアルタイム)グラフィックスに活用しようという話でした。この講義録(Course Note)はhttp://s08.idav.ucdavis.edu/ にあります。 午前中は、NVIDIA、ATI、Intelのハードウェア的な話と、並列プログラミングなどの話がUC DavisのJohn Owens氏、NVIDA(CUDA)、ATI(Stream SDK)、Intel(Larrabee)、MS(DirectX 11)、Munshi氏(OpenCL)から行われました。MS以外は、既存のラスタライザベースのパイプラインを使わずに、並列マシンとして効率的にGPUを利用するためのAPIとして紹介されていました。既存のAPIとの距離は、DirectX 11(Conpute Shader)→CUDA→Stream SDK→OpenCLのような印象でした。OpenCLではメモリー共有の仕組みもその中で提供されていました。 午後は、Id SoftのJon Olick氏が現在のGPUと将来のGPUでできること、やりたいことを説明し、ハードウェア レイ キャスティングの例をデモンストレーションしました。そのあとは、NVIDIA、ATI、Intelがその使用例を紹介しました。なんでもできるようになると、プログラマはいろんなアルゴリズムを理解しなきゃいけないので、たいへんですね…(ラスタライザベースの)シェーダでもたいへんなのに… 今日のシアターにはこんな人(?)たちがいました。   [更新] 講義録のURLが間違っていたので修正しました。

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SIGGRAPH 2008 (8/13)

今日は以下のセッションに参加しました。 Real-Time Rendering (Technical Papers) Teaching with Graphics (Talks) Global Illumination (Technical Papers) Geometry (Talks) Real-Time Renderingでは、影や煙や屈折などのGPUベースのテクニックが発表されていましたが、Microsoft Research Asiaの人が多かったのにびっくりしました。 Global Illuminationではシャドウマップの論文が2つ(Resolution Matched Shadow Map、Logarithmic Perspective Shadow)発表されていました。前者はIntel社の人の発表で、毎フレーム適応的に空間分割を行って、必要な解像度でシャドウマップを作るという方法で、並列化とGPUをうまく活用していました。今回のSIGGRAPHではいろいろな手法のエイリアスフリーシャドウマップが紹介されていましたが、これが一番印象的でした。 昨日もでしたが、夕方にもAnimation Festivalがカンファレンス会場の隣にあるNokia Theatreで開催されているので、それを観ました。去年までは毎日1回か2回だけElectronic Theatreとして審査をパスした総集編が2時間ほど公開されていたのですが、それはなくなり、Animation Festivalの会場が立派な映画館になって(去年までは普通の部屋を暗くして使っていました)、1日中上映されています。ただ来年は会場がNew Orleansなのでどうなるかわかりませんが…

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SIGGRAPH 2008 (8/12)

今日は以下のセッションに参加しました。SIGGRAPHのセッションは複数あり、Talksは去年までSketchと呼ばれていた、実践的・試験的な内容を30分単位で説明していくもので、200人くらいの部屋でおこなわれていました。Technical Papersは論文発表で一番広い会場が使われています。昨日参加したClassesは去年までCourseと呼ばれていた講義で、多くは半日とか1日の長さで開催されます。それ以外にも小規模なディスカッションのBirds of a Featherも多数開催されています。 Effect Omlette (Talks) Parallelism (Technical Papers) Caspian Challenges of the Sequel (Talks) Computer Animation Festival Effect OmlettではSony Picrureの人が2DでのDOF(被写界深度)の話をし、EntitlyFXの人がXFileムービーでの雪を付加するMayaプラグインの話、Rhythm&Husesの人がライラの冒険でのオーロラの話を、最後にILMの人がインディジョーンズでの破壊シーンの話をしていました。  Parallelismでは、Intel社のx86ベースの並列マシン(といっても製品ではありませんが)Larrabeeが発表されていました。その他はGPUをどう並列マシンとして使うか、すると何ができるかという論文でした。空間分割にもGPUを使おうという試みがありました。 Caspian …は映画「カスピアン王子の角笛」のメイキング(制作の自慢話・苦労話など)でした。この映画は4つのプロダクションで制作されそうです。ここで驚いたのは、MPC社が4つのプロダクションのリソース管理だけでなくワークフロー管理を行ったという話でした。そのためのツールやデータベースを開発したそうです。チェックインから承認、あるいはプッシュやプルのコンテンツ アクセスなどのツールです。 もちろん各プロダクションのデータフォーマットは異なるので、そのアセット・コンテンツ管理は大変であり、いつもSIGGRAPHやGDCで語られていました、そのためのソフトウェアもいくつかリリースされています。でも、制作のワークフロー管理というのはまだ、あまり語られることがなかったので驚きました。これって業務アプリのワークフローと手法は同じですから、Windows Workflow Foundation も使えるかもしれませんね。 今日から展示が始まりました。

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SIGGRAPH 2008 (8/11)

今週は Los Angeles, CA, USA で開催されている SIGGRAPH 2008に参加しているので、その様子を書きます。 8/11は初日で、「Advances in Real-Time Rendering in 3D Graphics and Games」のクラスに終日参加しました。このクラスはAMD(ATI)が主宰して、GPUを使ったレンダリングの例を紹介するものでした。2月のGDCでも同じようなセッションが開催されたようです。 Bangieの人がHalo3のグローバル イルミネーションの話をしました。球面調和関数とCook Torranceを使ってスペキュラだけで3種類持たせたとのことでした。 Crytekの人がテクスチャキャッシングの話をして、LOD+タイルで効率化したということでした。 ATIの人がAI on GPUの話をし、GPUでパス探索をするというデモを行いました。 Emergentの人がマルチコア&コマンドバッファの話をして、D3D9でもディスプレイ リストを使えるようにする手法を話しました。D3D11にディスプレイ リストの機能が入るような話もしていました。 Boulton氏がウェーブレット基底関数「2D Haar」を使ったグローバル イルミネーションの話をしました。球面調和は周波数しか圧縮できないけど、ウェーブレットなら周波数と位置を圧縮できるが、ウェーブレットは回転が苦手なのが難点とのことでした。 最後に、Blizzardの人がStarCraftⅡでのForward & Defered Rendererの話をしました。 この日の講義録(Course Note)はhttp://ati.amd.com/developer/techreports.html に載せるとのことでした。

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