祝:マイクロソフト勤続15年

私は1996年8月1日にマイクロソフト(株)に入社したので、マイクロソフト勤続15年になりました。

MS20周年記念品

入社したころに頂いた Microsoft 創立20周年記念の腕時計(1995年に配られたもののようです)

Softimage が原点です

入社したときは Softimage という 3D コンテンツ制作ツールのドキュメントやトレーニングの日本語化などを担当していました。Softimage 社はモントリオールに本社があり、形式的にはマイクロソフト(株)に入社ですが、実質的には Softimage 社に入社でした。Microsoft は Softimage 社を 1994年に買収しましたが、1998年に Avid Technology に売却しました(その後2008年に Autodesk が買収)。ですから Softimage の仕事をしたのは正味2年くらいでしたが、このころの上司・同僚・パートナー・競合・出版の方々などとは今も交流があり、たった2年とは思えません。

Avid に売却されたとき、本来は人も移動しなければならなかったのですが、DirectX, Direct3D のテクノロジーに興味があったので、DirectX エバンジェリストとしてマイクロソフトに残留する道を選択しました。

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Softimage お宝 Tシャツ

DirectX に育ててもらいました

1998年に移動したとき、DirectX 関連で5~6人いたメンバーはあっという間に二人に減り、毎年のようにマーケティング関連の部署をあちこち移動しましたが、幸いなことに DirectX というブランドは大きかったので、クビにもならずエバンジェリストとして比較的自由に活動できました。DirectX 6 ~ 9 を担当しましたが、技術的にも GPU の処理が拡大し、ゲームやグラフィックス分野でシェーダー プログラミングが普及した非常に面白い時代でした。

2000年に DirectX 8 の、2002年と2004年に DirectX 9 の SDK ドキュメントを日本語化しました。1999年に CEDEC を立ち上げたり、2001年にGame Programming Gems 日本語版を出版したり、外での活動が活発でした。また、2004年から2008年まで早稲田大学で3D グラフィックス プログラミングを授業し、後半には客員教授という肩書もいただきました。

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DirectX お宝 Tシャツ

2004年の Game Developer Conference で XNA がアナウンスされたころ、米国本社で DirectX SDK の開発(Direct3D を除く)とマーケティングが Xbox チームに移動したため、日本でも2006年頃までにDirectX のオーナーシップを Xbox チームに移管しました。

今は Windows User Experience

2006年以降は Windows のグラフィックス テクノロジーおよびユーザー エクスペリエンスのエバンジェリストとして活動しています。このブログを始めたのはちょうどそのころです。一人仕事が多かった DirectX の時代と違って、社内の同僚たちとの共同作業が増え、XAML プログラミングSilverlight 大全など社内の同僚たちとの共著も出版できました。

Windows デスクトップ(desktop window manager)や WPF、さらに Silverlight  や IE9 も GPU ネイティブになってきて、Windows Phone も GPU グラフィックスをベースにしています。これからは Windows 8(コードネーム)が楽しみです。

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勤続10年(左のガラスの鈍器)と勤続5年(右の目覚まし時計、今も現役)の記念品、おそらく勤続15年の記念品はもっと大きな鈍器