SIGGRAPH 2009

今年の SIGGRAPH 2009 は久々にニューオーリンズで開催されます、ニューオーリンズは2005年にハリケーン カトリーナで壊滅的被害を受けたため、2000年以来の開催です。その前は 1996年に開催されていました。1996年は私が Softimage(当時は Microsoft の子会社で、日本ではマイクロソフト㈱内の単一のビジネス グループでした)に入社した年で、他の日本のメンバーは既にSIGGRAPHに出張してしまっていたため、初日にオフィスに行っても Softimage のメンバーはだれもおらず、私も翌日一人でニューオーリンズに向かった思い出があります。

SIGGRAPH(Special Interest Group on Computer Graphics and Interactive Techniques)は、ACM(Association for Computing Machinary)が主催する学会です。学会ですので論文発表はもちろん連日行われていますが、フィルムやゲームをはじめとするCG業界の展示・デモ・講義・発表・フィルム上映・求人・パーティなど様々な催しも繰り広げられ、学術分野以外にも幅広いCGアーティスト・技術者・研究者などが世界中から毎年数万人参加します。日本の大学からも、毎年 PosterEmerging Technology に多くの学生・研究者が参加しています。また、今年の12月には SIGGRAPH Asia がパシフィコ横浜で開催されます。

私は今年も SIGGRAPH に行く予定なので、ニューオーリンズでのスケジュールを準備するために、公開されている Advance Program を見て、今年はどういうセッションがあるのかと調べてみました。

Paper(論文)では、これまでの Technical PaperArt PaperGame Paper が追加されました。でも論文集(Transactions of Graphics)に載るのはTechnical Paperだけのようです。Game Paperは ACM SIGGRAPH Sabdbox Symposium が統合されたもので、Art Paper では Leonardo(International Society for the arts, sciences and technolgy) の論文から選抜されたものが発表されるとのことです。

Course(講義) では、AMD(ATI) の Natalia Tatarchuk らが主催する “Advances in Real-Time Rendering in 3D Graphics and Games”と、Intel の Aaron Lefohnら が主催する次世代 GPU 系の “Beyond Programmable Shading” が開催されます。去年も同じタイトル同じようなメンバーで開催されていたので、デジャブ感がありますが、昨年後者で聞いたLarrabeeは刺激的だったので、今年も期待しましょう。8月3日(月)と6日(木)はこれで埋まったと、今年は Larrabee のデモとかしてくれないかな...