SIGGRAPH 2008 (8/15)

今日は午前中「A Gentle Introduction to Bilateral Filtering and Its Applications」、午後は「Advanced Global Illumination Using Photn Mapping」に出席しました。どちらもこれまであまり接したことのない内容なので、勉強になるかなと思い選びました。

「Bilateral Filtering」の講義録(Course Notes)はhttps://people.csail.mit.edu/sparis/bf_course/ にあります。Bilateral Filteringの用途は、ノイズ削減やHDRのトーンマッピングなどで、通常のガウスフィルタと同じですが、エッジを保持するという特徴が魅力的なフィルタです。簡単に言ってしまうと、エッジ部分でガウスフィルタをカットする、あるいはエッジの両側で別のフィルタを適用するというものです(だからBilateral両側の)。画像からエッジを検出してカットするマスクを作るのが大変です。CGなら深度なども使えますが、画像だけですとそういうとっかかりが少ないですからね。そのための、Separableカーネル、Boxカーネル、3Dカーネルが紹介されていました。

「Global Illumination Using Photon Mapping」ではフォトンマッピングの基本から、表面下散乱(Subsurface Scattering)まで説明していました。フォトンのトレース(分布?)もモンテカルロのような確率手法を使い、終わらせるのも確率的に終わらせます(ある場所のフォトンがそこで終了させるかどうかは、乱数の値が反射率より大きいかどうかなどで決める)。フォトンは束(Flux)であり(単位はW、仕事量)、輝度(Radiance)ではない。フォトンは全て同じ「仕事量」を持たせ、確率的にだんだん数を減らして終わらせるんですね。University of California San Diegoの人たちが講師でした。(昨日偶然Beeさんに会いましたが、彼はUCSDで勉強しているとのことなので、この人といっしょに研究しているんでしょうね。)

SIGGRAPHとは直接関係ありませんが、LAのコンベンションセンターの食事は高くておいしくない(危険ともいう)ので、毎日歩いて15分(バスで5分)くらいの7th+Figフードコートでビビンバを食べていました。このフードコートには、日本食・中華・韓国食があり、体調が良くない時には助かります。