小型組込み機器を.NET Micro Frameworkで実開発するときのイメージ


1~2か月に一回ほど、OTCで、.NET Micro Frameworkに関するハンズオンセミナーを実施してます。そこで話している内容をちょっぴり紹介。

.NET Gadgeteerなどでプロトタイプを作っていろいろ試した後、実デバイス開発の流れは、以下の様になります。

アプリケーション開発は、.NET Micro FrameworkのAPI上で、Emulatorや.NET Gadgeteerボードで実行ロジック確認をしながら進めていくことができます。.NET Micro Frameworkは、ポーティング用にPAL(Platform Abstraction Layer)とHAL(Hardware Abstraction Layer)という層があるので、アプリケーション開発とハードウェア開発は基本、並行して進められます。ハードウェアが出来たら、.NET Micro Frameworkをポーティングします。この作業も、アプリケーション開発とは並行して進められます。
アプリはアプリで、ハードウェアはハードウェアで、徹底的にモジュールテストが行えます。TFSのリモートテスト機能を使えば(実はここまだ検証していないので、多分出来るはずというレベルです。ごめんなさい)、自動テストに小型組込み機器のソフトウェアテストを組み込むことも可能です。(実時間制約やセンサーやモーター等ハードウェアに絡む部分は多分自動テストは無理ですが、アルゴリズムやロジックはテスト可能ですね)

出来上がった、アプリのソフトウェアは、Visual Studioで実行ターゲットを変えるだけでF5実行すれば(MFDeployを使ってアプリを配置するのが正当ですが)、実機で動き出すはず。後はシステムテストをすれば、OK。

.NET Gadgeteerを使っている方、Visual Studioのエディターで、ハードウェアの構成を定義できることはご存知ですよね。

 CPUのメインボードと、周辺ボードのモジュールは、ツールボックスからドラッグ&ドロップできるわけですが、この仕組み、GHI Electronics社の専売特許と思っていませんか?独自に開発したCPUボード、モジュールも、この環境に組み込むことが出来るんです。

http://gadgeteer.codeplex.com/

から公開されているSDKをインストールすると、以下の3つのプロジェクトテンプレートがVisual Studioにインストールされます。

  • .NET Gadgeteer Mainboard
  • .NET Gadgeteer Module
  • .NET Gadgeteer Kit

これを使うと、上から順番に、自前のCPUボード、自前の周辺ボード、ツールボックスの部品群とライブラリ一式、を作れます。つまり、GHI Electronics社が公開しているSDKのようなものを、各自のハードウェア構成でも作成可能ということです。この仕組みを使えば、単に、ソフトとハードの並行開発にとどまらず、

こんな感じで、各開発組織ごとの専用Gadgeteer SDKが出来上がる訳です。大抵の組込み機器は、大枠のアーキテクチャは決まっていて、製品構成オプションによるバリエーション開発というのが一般的?なので、規律ある製品開発活動を進めるのにこの仕組みはとても便利です。

さて、.NET Micro Frameworkを適用するのに具合の良い組込み機器の種類の一つとして、クラウド等ネットワークサービスと連携する機器があります。ネットワーク上のサービスへのアクセスは、プロトコルやセキュリティなどアクセスの仕方が規定されていて、組込み機器もその規定に従わないといけません。つまり、組込み機器側に、その規定に従うためのロジックが必要になる訳です。
.NET Micro Frameworkの特徴を考えてみると、Managed APIの上に構築されたソフトウェアは、HWが変わっても、同じように動きますね。ならば、サービスベンダーがサービスに接続するための規定を満たす.NET Micro Frameworkで動作するライブラリを公開して、組込み機器側のアプリケーションがそのライブラリを使ってサービスにアクセスするようにしてもらえば、サービスベンダーは、組込み機器の内部事情をほとんど考慮せずに、組込み機器側に対する要件を提供することができるわけです。サービスベンダーが提供しなければならないのは、ライブラリと、Emulator上で動作するサンプルコードだけで十分です。

図にすると以下の様になります。

この構成、実は、スマートフォンアプリや、PC、タブレット向けには既によく見られる仕組みですよね。組込み機器も含めた仕組みが実現できます。.NET Micro Frameworkは既に、T-KernelやLinux上へのポーティング事例があるので、組込み機器側のPlatformが元々.NET Micro Frameworkベースでなくても、PICや16BitのCPUでない限り、この仕組みを活用することができるわけです。
勿論、組込み機器開発側が、クラウドからのアクセス用に.NET Micro Frameworkを活用したSDKを公開しても構いません。

皆さん、是非トライしてみてくださいね。

 

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