Visual Studio 2012でC++ソースコードの構造を可視化する

Visual Studio 2012ではC++開発に関する機能が強化されています。このポストでは、機能強化の一つである、ソースコードの構造の可視化を紹介します。

プログラムは常に成長するものです。例え、趣味でちょっとしたプログラムを書いているときでも、あれもやってみよう、これもやってみよう…とプログラムの規模はだんだん大きくなってきます。そして気がつけば人間の頭の中だけでは手に負えない状況になったりします。通常の製品レベルのプログラムでは言うまでもないでしょう。C#やVisual Basicでは、Visual Studio 2010の時代からアーキテクチャエクスプローラの機能を使ってソースコードの可視化ができていました。Visual Studio 2012ではC++でもソースコードの可視化ができるようになっています。

※この機能は、有償版のUltimateでご利用いただけます。

先ず試しに、Visual Studio 2012を立ち上げて、VC++のストアアプリ、グリッドアプリケーションテンプレートでプロジェクトを一つ作ります。プロジェクトが出来上がったら、メニューで「アーキテクチャ」→「依存関係グラフの生成」→「ソリューション」を選択します。

これで、以下の様なダイアグラムが生成されます。

おう

ダイアグラムのApp14.exeの濃紺のアイコンにカーソルを持っていくと左にマークが表示されます。それをクリックすると、App14.exeの中身が展開され、

中身の名前空間構造が表示されます。更に濃紺の名前空間のアイコンを展開していくと、

と、クラスの依存関係、クラス内部のメソッドやプロパティが表示されます。この様に簡単な操作で、ソースコードの構造の俯瞰が可能です。

また、アーキテクチャメニューで、「インクルードファイルの場合」を選択すると、

ソースファイルとヘッダーファイルのインクルード関係が図示化されます。C++では、名前空間やクラス/テンプレートライブラリを使うのにヘッダーファイルをインクルードする必要があるので、サンプルコードの実装方法の確認などでも、便利でしょう。