ETロボコンの開発環境としてVisual Studio 2010を使おう!!

ETロボコンに参加を予定されている皆さん。コーディング&ビルド&ロード環境としてVisual Studio 2010を使ってみませんか?単なるテキストエディターよりずっと使い勝手が良いですよ。

ここで紹介する方法は、Visual Studio 2008やExpress Editionでも使えます。
Visual Studioは、外部ツールをあらかじめ登録しておいて、登録した外部ツールをメニューから起動することができます。また、ソースコード一式をVisual Studioの開発作業単位であるプロジェクトとして作っておけば、便利なC++コードエディタやその他もろもろの便利機能を活用することができます。

ではさっそく使い方を以下に説明しますね。

まず、準備として以下を実行します。

1.メニューの”ツール”→”外部ツール”を選択し、”外部ツールダイアログ”を開く

2.”追加”ボタンをクリック([新しいツール1]と表示される)し、”タイトル”、”コマンド”に下図のように入力し、”出力ウィンドウを使用”にチェックを入れる。そして、”OK”をクリックする。

 次に、ソースコードをエディット&ビルド&ロードするためのプロジェクトを作成します。

1.メニューの”ファイル”→“新規作成”→”プロジェクト”を選択

2.Visual Studio C++の”全般”を選択し、表示された”メイクファイルプロジェクト”を選択、”名前”を入力し、”ソリューションのディレクトリを作成”のチェックを外し、”OK”をクリック。表示されたダイアログの”完了”をクリック。

 プロジェクト一式が出来上がる。その状態で・・・

3.メニューの”プロジェクト”→”プロパティ”を選択。

 4.左ペインの、”構成”→”VC++ディレクトリ”を選択

 5.”インクルードディレクトリ”の欄に、以下を記入。

C:\cygwin\GNUARM\arm-elf\include; C:\cygwin\GNUARM\include; C:\cygwin\nxtOSEK\ecrobot\c; C:\cygwin\nxtOSEK\ecrobot\nxtcommfantom; C:\cygwin\nxtOSEK\ecrobot\nxtway_gs_balancer; C:\cygwin\nxtOSEK\ecrobot\bios; C:\cygwin\nxtOSEK\toppers_osek\include; C:\cygwin\nxtOSEK\toppers_osek\kernel; C:\cygwin\nxtOSEK\lejos_nxj\src\nxtvm\platform\nxt; C:\cygwin\nxtOSEK\toppers_osek\config\at91sam7s-gnu; C:\cygwin\nxtOSEK\toppers_osek\config\at91sam7s-gnu\lego_nxt

※cygwin、nxtOSEKをデフォルトでインストールした場合。

6.mk.cmdの作成
”ソリューションエクスプローラー”の”ETRoboConNXTプロジェクト”を右クリックし、”追加”→”新しい項目”を選択します。そして、ダイアログの左ペインで、”Visual C++”を選択し、リストから”テキスト”を選択し、”名前”にmk.cmdと記入して”追加”ボタンをクリックします。

mk.cmdをエディタで開き、以下の内容をインプットします。

echo off set path=C:\cygwin\usr\local\bin;C:\cygwin\usr\bin;C:\cygwin\bin del /Q *.rxe make all IF EXIST *.rxe sh rxeflash.sh

7.コンパイル対象ファイル群(ソースコード、ファイル、makefile等)をプロジェクトに追加
※既存ソースコードの追加は、”ソリューションエクスプローラー”の”ETRoboConNXTプロジェクト”を右クリックし、”追加”→”既存の項目”を選択、表示されたダイアログで、追加したいヘッダーファイル(.h)、ソースファイル(.cpp)を選択。
※新規にファイルを追加する場合は、”ソリューションエクスプローラー”の”ETRoboConNXTプロジェクト”を右クリックし、”追加”→”新しい項目”を選択、表示されたダイアログで、左ペインの”コード”を選択し、”C++ファイル”、”ヘッダーファイル”を適宜選択&名前を入力。

これで作業準備完了です。ソースコードを開いて、エディットすると、検索やインテリセンスの便利な機能が使えます。コーディングの生産が上がること間違いなしです。

さて、コーディングが終わったらコンパイルです。メニューの”ツール”→”NXTコンパイル”を選択すれば、コンパイルが始まります。

Visual Studio 2010の最上位エディションのUltimateにはUML Editerもあります。
このエディターでUMLのモデルの描画もトライしてみてください。また、有償版には、バージョン管理やチーム開発を支援する機能満載のTeam Foundation Server 2010も使えるので、そちらもご活用ください。

学生の皆さんには、DreamSparkというツールを無償で提供するプログラムもあるので、ぜひ、有償版を使ってね。

https://www.microsoft.com/japan/academic/DreamSpark/default.mspx

※Express Edition利用の場合は、”ツール”→”設定”で、”上級者向け設定”を、予め選択してください。