上質のアップグレード エクスペリエンスを提供する


この投稿は少々書きにくい内容です。というのも、みなさんにはWindows 7 ベータ版 を使用してくださるようお願いしてきましたが、それは手間がかかる作業です。そして次のマイルストーンでも私たちは同じことを皆さんにお願いしようとしています。しかしベータ版のリリースは、大変な数のとても厳しいテストや使用により、Windows にとって実に価値があり有益なテストサイクルでした。1 月以来、何百万もの人が ベータ 版をインストールして使用してきました。そして、お話したように、フィードバックや遠隔測定は、製品を仕上げるうえで実に価値のあるものでした。ベータ テスターのみなさんの貢献により、高品質の製品を何億ものユーザーに提供できるようになりました。私たちはすでにまとめられている計画に従っており、この投稿は計画について新しいニュースや変更を発表するものではありません。多くの人は ベータ 版を使用中だと思われるので、アップグレードに関する RC (Release Candidate) 版の動作についての注意を申し上げたいと思います。もちろん、私たちは RC 版に対し、自ら課したスケジュールに従って懸命に取り組んでいます。

ベータ プロセスの大部分は、できるだけ多くの「実世界」のシナリオやエクスペリエンスをカバーし、そのエクスペリエンス全体を遠隔測定でモニターすることです。エンジニアにとって最も挑戦的な分野のひとつに、ある Windows リリースから他の Windows へのアップグレード プロセスがあります。考えてみてください、アップグレードを行う前、基本的にシステムのすべてを「知る」ために、一度に膨大な量のコードを実行しなければなりません。Windows 7 の開発中、何百回とオリジナル OEM イメージの Windows Vista からのアップグレードを日常的にテストし、そしてアップグレードの成否を検証するために自動テストを実施しました。また、何千ものアプリケーションと何千ものデバイスについても、アップグレード プロセスで正しく移行できるかテストしました。

多くの人は Vista が動いていた PC に Windows 7 ベータ版をインストールしていました。遠隔測定でそれが判明し、それに対応してきました。ベータテストの期間中、アップグレードのエクスペリエンスを改善し続けることができたと信じています。同様に、遠隔測定によると、大多数の人は新しいパーティションに新規インストールしていました。この遠隔測定を通して、デバイスのエコシステムと、どのドライバーがすでにあり、どれが足りないかがわかりました。また、ボタンやコネクター、その他のハードウェア コンポーネントのサポートを有効にするために、(XP または Vista からの) ドライバーやアプリケーションのインストールが必要な PC に固有の機能についてもわかりました。あわせて、私たちはセットアップ エクスペリエンスの広いエリアをカバーできました。

また、(何百万もの) 多くの人は Windows 7 ベータ版を常時使用していることもわかりました。みなさんは最新版を心待ちにしていらっしゃることでしょう。みなさんは、すべてのアプリケーションをインストールし、システムを設定してカスタマイズされてきました。そして、RC 版を入手して、すぐにでも ベータ版からアップグレードしたいと思っていらっしゃることでしょう。しかしながら、RC 版は、実世界のシナリオで製品を検証するために、広範囲で使用されることを目的としています。そのため、みなさんには、既存の ベータ版からアップグレードするのではなく、Vista イメージの状態に戻してからアップグレードまたは新規インストールされることをお勧めします。それは再インストール、再カスタマイズ、再設定、などを意味することはわかっています。そして、それはとても面倒なことです。しかし現実は、あるプレリリース版から他のプレリリース版へのアップグレードは重きを置いているシナリオではありません。なぜなら、それは実世界のユーザーが体験することではないからです。開発中、製品 (の中身) に変更を加えますが、私たちが「ビルドからビルド」へのアップグレードと呼ぶものに対して、常に互換性があるとは限りません。サポートされたアップグレードのシナリオは、Windows Vista から Windows 7 です。ビルド間のアップグレードが絶対に必要であれば、そのメカニズムを提供したいと思いますので、このブログのコメント セクションへ移動する前にお読みください。開発チームのメンバーの一員として、また ベータプログラムの参加者として、みなさんには、実世界のセットアップを体験し、実世界の遠隔測定データを提供してくださるようお願いいたします。

下記の手順を踏むと、アップグレードに奇妙な現象に遭遇するかもしれません。マイクロソフト社内でもたまに経験しますが、問題を突き止めて修正することはしていません。なぜなら、この問題は一回限りのプレリリース版での作業でしか現れないので、他のバグに時間をかけたいからです。ときどき、私たちがオフィシャルにリリースしていないビルドを使用して、アップグレード後の「不安定さ」について不満を言っているブログを見かけます。が、たいがいの問題は、ビルド間の問題によるものです。メッセンジャー クライアントが動かなくなった、プリンターやデバイスが「消えた」、スタート メニューのショートカットが2重になっている、といったことを言う人を見てきました。多くの場合は問題になりませんが、最悪の場合はソフトウェアやデバイスをインストールしなおさなければなりません。

私たちは決定論的で、実世界で役に立つ製品を作ろうとしているだけです。実世界と言ったとき、多くの人は Windows XP からのアップグレードがどうなるか疑問に思っているでしょう。それについては、これまで多くのフォーラムで説明してきたように、計画に変更はありません。このプロジェクトを始めた時、XP からの「アップグレード」はすばらしいエクスペリエンスをもたらさないであろうことがわかりました。なぜなら、PC の設定方法 (アプレット、ハードウェア サポート、ドライバー モデルなど) に膨大な変更があり、それらを Windows 7 へ持ち越してサポートするのは、新規インストールするほど高品質な結果になりそうにないからです。このことは、多くの人がわかっていて、すでに経験されていることです。私たちはファイルや設定の移行のサポートを提供し、セットアップ時にも指示するようにする予定ですが、アプリケーションは再インストールする必要があるでしょう。あるユーザーにとっては、このトレードオフは割が合わないものかもしれませんが、先行投資する時間は十分に価値のあるものだと思います。

RC より前のビルドからアップグレードしようとしたとき、実際にはできなくて、そのまま終了しないといけないということがわかるでしょう。新規インストールは可能で、もしアカウント、設定、ファイルなどを移行したければ Windows Easy Transfer の機能も使用可能です (もちろん、現在インストールされているところから起動します)。バージョン チェックをスキップするには、下記の手順のように企業ユーザーのために用意されているメカニズムを使用します (私たちもこれはテストしています)。単純なコマンド ライン スイッチではありません。わざと複数の手順にしたわけではなく、実績があり、ドキュメント化され、テストされたメカニズムを使うことにこだわりました。

この説明書は簡略版です。これを読まれているみなさんは、経験豊かで精通したベータテスターですから、いかなる OS でもインストールを実行する前にはいつもマシンのバックアップを取ることと、OS を自分のデータが 1つしかない環境ではテストしないことはご存知でしょう。プレリリース製品をテストするということはそういうことです—これはテストであり、正式にリリースする前のものです。たとえ、RC (製品候補) 版であったとしても、まだ製品はテスト中です。私たちは非常に強い自信がありますが、万が一エラーが発生するかもしれないので、みなさんには通常のプレリリース製品と同様に予防策を講じるようお願いいたします。

関連した注意事項として、Microsoft からオフィシャルにリリースされたビルドのみをインストールすることがあげられます。「最先端」のビルドを入手することは常に心をそそることですが、そのビルドに対して何がされているか本当のところはわかりません。最新のものを手に入れるのはワクワクしますが、定量化すらできないリスクも伴います。RC では、ハッシュ値またはそのほかの方法でビルドを認証できるようにする予定ですが、ベストな方法は常に Microsoft から直接ダウンロードすることです。

下記は、もし本当に必要なら、プレリリース アップグレードのチェックをスキップするための方法です。

  1. ISO イメージをダウンロードし、DVD に焼きます。
  2. アップグレードを実行したいストレージの場所 (ブート可能なフラッシュ ドライブ、またはプレリリース ビルドが動いているマシンのいずれかのパーティション内のディレクトリ) に全イメージをコピーします。
  3. [sources] ディレクトリに移動します。
  4. メモ帳などのテキスト エディターで cversion.ini ファイルを開きます。
  5. MinClient のビルド番号を、古いビルド番号より小さい数字に変更します。たとえば、7100 を 7000 に変更します (下記の図を参照)。
  6. ファイルを同じ場所に同じ名前で保存します。
  7. この変更したイメージから、通常どおりにセットアップを起動します。するとバージョン チェックがスキップされます。

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同様の手順が、RC のマイルストーンから RTM (最終製品) のマイルストーンへ移行する際にも必要になる予定です。

繰り返しになりますが、多くの人 (Microsoft 社内の何万人も含めて) は、Windows 7 のプレリリース ビルドを基幹業務や毎日の仕事で頼りにしており、この手順は決して便利とはいえないことはわかっています。私たちは非常に高品質な製品を提供するために一生懸命取り組んでおり、このテストの最終段階ではできるだけ実世界のシナリオをサポートするようにしたいと考えています。つまり、ビルドからビルドへの上書きアップグレードは、そのようなシナリオではないのです。同時に、ベータ版の時みなさんは大変すばらしかったので、少なくとも、自身の専門性を活用して十分な説明を受けたうえで、アップグレードをどう処理するかについて選択のチャンスを提供したいと思いました。

私たちは常に、リリース前後の興奮やプレリリース版の実行を選んだ人々のサポートや熱意を謙虚に受け止めています。私たちはプレリリース版を実行するために費やされたみなさんの時間や努力に対して大変感謝しています。お返しに、製品の進化の各段階で、すばらしいリリースを提供したいと思っています。次は RC です。では、そこでお会いしましょう!

ありがとうございます!

--Windows 7 チーム

追伸: 上記の手順 1 において、多くの人は「なぜ DVD に焼かないといけないのか? ISO をマウントするだけではいけないのか?」と思われるかもしれません。そのようなフィードバックをこれまでにもいただいており、それは当然のことです。Windows 7 にはこの機能はありませんが、あるべきだと思っています。マウントするためのサードパーティー製のツールがいくつかあるので、Vista のイメージがあれば、PC にそのようなツールが付いてきているかもしれません。

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