次のエンジニアリング マイルストーンについて


この投稿は Windows チーム全体を代表して、Windows 7 Beta をインストールし使用してくださっていることに対する特別の感謝で始めたいと思います。遠隔測定によると Windows 7 は何百万もインストールされているようですが、これは実にすばらしいことです。そして、[フィードバックの送信] ボタンをクリックしてくださった方から、詳細なバグ報告と当然ながらたくさんの提案を受け取っています。開発サイクルにおいて、このような広いカバレージとみなさんの取り組み無くしては、Windows 7 をBeta から最終製品へ持っていくことはできません。このようにすばらしい反応が返ってきていますし、みなさんの中にはどのように Windows 7 Beta を自分のマシンにインストールしたかや、とても快適に使用できていることなどについてブログに書いていらっしゃる方もたくさんいます。最もよく聞かれる質問は「ベータ版が 8 月に期限切れになったらどうすればよいでしょうか? 古い (原文ママ) OS には戻りたくないんですが。」というものです。ベータ版のリリースは補足物ですが、私たちは親切な反応に感謝しています。

この投稿は、現在私たちのいる地点であるベータ版から RTM (= Release To Manufacturing、正式版) までの道のりについて、PDC でお話したトピックを基に議論を進めたいと思います。この投稿は出荷日、計画の変更、これまでに説明したプロセスの変更などのお知らせではなく、どちらかというと RTM や一般に提供されるようになるまでの道のりについて、追加の詳細や前向きな見方を提供するものです。この動機は、Windows 7 に対するハイレベルな興味に加え、Windows をリリースするということはマイクロソフトが「単独」で行うことではなく、PC エコシステム全体の一部として行うことだと思っているところにあります。もちろん、私たちは自分の役割を果たすことに重大な責任があり、重く受け止めています。Windows リリースの最終ステージは、エコシステム全体にわたるパートナーシップであり、バラエティ豊かな PC、ソフトウェア、周辺機器が一緒に動作して完全で満足できる Windows 7 のエクスペリエンスをユーザーのみなさんへもたらすようにすることです。

Windows 7 の開発の次のマイルストーンは「RC」 (= Release Candidate、リリース候補版) です。歴史的に RC は「もうすぐ完成するのでテストを始めてください。特に、すべての機能は入っていますので。」というサインでした。以前に申し上げたように、Windows 7 では少し違ったアプローチをとることにしました。それは正直に実情を公開することで、現在みなさんと一緒に体験していることです。PDC で配布したプリベータ版では大体の API は完成したと申し上げました。まだ含まれていない部分についても、 API やエクスペリエンスの詳細について PDC のセッションで説明しました。同時に、2009 年初めのベータ版は API と機能の両方が完成したものであり、広く提供するもので、唯一のベータ テストであろうことをお知らせしました。WinHEC でもこのことについてハードウェア パートナーにお伝えしました。また、PC メーカー、ソフトウェア ベンダー、ハードウェア メーカーといった多くのエコシステム パートナーに対し、これまでどおり定期的に中間ビルドを提供していくつもりであることをお伝えしました。これが現在の私たちの立場です。機能が完成したベータ版をリリースし、世界中で広く利用できるようにしました (もっと多くの言語版に対する要望があったことは知っていますが)。開発チームとして、私たちはみなさんの多くがやっていることを行っています。つまり、自宅や会社のたくさんの PC でいつもベータ版を使用し (個人的には 9 台以上のマシンで使用しています)、マイクロソフト社内でも何千もの個人用マシンとラボのマシンで実行しています。

ベータ版を実行している人は積極的にベータ版の修正に貢献していただいていることになります。私たちは、遠隔測定のパフォーマンス、アプリケーションの互換性データ、使用状況の情報、他の分野でのデバイス要件の詳細などを受け取っています。これらのデータはとても体系的で実用的です。私たちはパートナーと非常に強い関係を築いており、すばらしいエクスペリエンスを提供するためにすぐれたツールを使用しています。ハードウェアおよびソフトウェア メーカーが Windows 7 用に改良されたアップデート版のドライバーやソフトウェアを試しているのをご覧になったかもしれません。たとえば、アンチウィルス ソフトのメーカーの多くはすでに互換パックまたはアップデート版をリリースしており、インストール時に自動的に適用されます。お気づきかもしれませんが、多くの GPU のチップセットは自動認識され、Windows 7 はアップデートされた WDDM 1.1 対応ドライバーをダウンロードしてきます。Windows Vista 用のドライバーでも動きますが、新しい 1.1 ドライバーは改良されたパフォーマンスを提供し、メモリのフットプリントも削減されます。これは、1GB しかメモリを搭載していないマシンでは大きな違いです。また、デバイスを挿入して最新のアップデート版のドライバーを入手されたかもしれません。私もLogitech の QuickCam でそれが自動実行されたことを確認しました。他の例として、ベータ版をインストールしたら、Skype ソフトウェアを現在テスト中のアップデート版にするよう要求された方がいらっしゃるかもしれません。古いバージョンをインストールしようとすると、エラーメッセージが出て、続いて問題と解決方法が書かれたユーザー インターフェースが表示され、ベータのサイトへリダイレクトされます。この種のエラー ハンドリングは、よく知られるにつれ、またエコシステムが新たなサポートを築くにつれ、リアルタイムで展開されていきます。これは、エコシステム全体にわたるパートナーシップがあるからこそ、ベータ期間であってもこのような取り組みが実現するのです。

もちろん、設計の目標は、現在Windows Vista で動いていて、メーカーがまだサポートしているデバイスとソフトウェアは、Windows 7 でも同じソフトウェアで動くことであることです。これまでお話したように、さまざまな理由により、Windows のバージョンを限定したソフトウェアおよびデバイスがありますが、Windows 7 ですぐれたソリューションを提供できるように一緒に取り組み続けています。人々に対し、ありとあらゆる選択肢を提供して Windows プラットフォームの情報を開示することにより、これらのすべてが壮大な取り組みになります。私たちは改善し続けていくと同時に、エコシステム全体の健全性と多様性にとって非常に重要である選択と差別化のチャンスを提供し続けていくようにします。パートナーと一緒に行っているデータと取り組みは、RC の段階へ到達するために現在進行している大変重要な仕事です。

また、ベータ期間中に収集したすべての品質測定も注意深く見ています。クラッシュ、ハング、アプリケーションの互換性の問題、主要なシナリオにおける現実のパフォーマンスなどについて調査しています。ベータから RC への道のりにおいて、ほとんどの力を品質とパフォーマンスにフォーカスして注いでいます。お客様が実際に使用して体験したバグも、広範囲にわたる一連のテストや自動化テストで見つかったバグも、修正したいと考えています。この仕事の中核は、人々が実際に遭遇したバグを修正することであり、どのバグを修正するか順番や優先度を考えながら収集したデータに注力しています。Internet Explorer が RC へ移行した際、この取り組みがうまく作用しました。詳しくは IE Blog をお読みください。

もちろん他の作業もしていて、実世界の使用状況やフィードバックに基づき最終製品に磨きをかけています。私たちはユーザー エクスペリエンスに関してたくさんの詳細なフィードバックを受け取っています。例を挙げると、デフォルト設定、キーボードのショートカット、望ましいオプションなどについてです。言うまでもなく、このフィードバックを処理し、構成し、「集計」するだけでも壮大な活動であり、私たちの中にはこれだけに専念している人もいます。ピーク時には「フィードバックの送信」によるレポートを 15秒おきに受け取っていました! このブログでもお話したように、受け取った意見の内容をはかりにかけてよく考える必要があります。というのも、期待されていたことではありますが、論点のあらゆる側面からの意見があるからで、核となる設計の難問です。また、私たちが単純またはこれでよいと思っていたことが、フィードバックをいただいて実際には調整や改良が必要だとわかったこともあります。これから数週間のうちに、このような製品に対する特定の変更点についてブログでお話しする予定です。変更点はプロセスの一部およびベータから RC の間に予定していた時間の一部です。

さて、私たちは毎日問題を調査し、解決し、その解決策が製品を (パフォーマンス、動作、互換性、または信頼性の面で) 退化させる原因となっていないか確認しています。RC までの道のりは、内部的な観点からも外部的な観点からも (ベータ版の使用、およびパートナー エコシステムの準備が整うこと)、製品が周知され出荷可能な状態にすることに尽きます。

そして、RC をベータの更新版として提供していきます。ベータ版での経験からすると、大変多くの方々に強い興味を持っていただけると期待しています。

RC でも、遠隔測定に基づくフィードバックのプロセスは引き継がれます。ただし、このマイルストーンでは、RC から最終製品の間で何を変更するかについて、選択が極めて厳しくなるでしょう。それについて明確にお伝えしていく予定です。RC の趣旨は、みなさんのリリースに対する準備を確実にすることと、PC メーカーへリリースするまでの間にプリベータ版以降に行ったすべての作業を検証することです。繰り返しになりますが、コードに対する変更はとても限られたものになるでしょう。この時期は、開発チームの生産性が最低だとよく「冗談」を言っています。なぜなら、みんな製品に集中して作業していますが、ほとんどコードは書かないからです。世の中そういうものです - 宇宙船は発射台に設置されており、すべての工具は万が一の場合に備えて道具箱に片付けられています。

先にも述べましたが、これはパートナーシップであり、プロジェクトのこの段階で行われる主たることは正にエコシステムの準備を整えることです。PC メーカー、ソフトウェア ベンダー、ハードウェア メーカーはそれぞれ準備期間が必要です。新製品、新しい構成、ソフトウェアの更新、その他すべての付随物を準備する時間ですが、つまり、Windows 7 は全員が一緒に準備が整うまで (いわば) 登場できないのです。Web サイト、ダウンロード ページ、手引書、トレーニング教材、周辺機器のパッケージなど、作成しなければいけないものを考えてみてください。これには時間がかかります。RC は公でテストする最後のコードで、エコシステムを安心させるものです。私たちの目標は、慎重で、予測可能で、信頼性があることにより、完全な PC エクスペリエンスをお客様に提供することです。

互換性リストの作成も引き続き行っています。まずロゴ製品から着手しており、どんな製品があるか知りたい方はhttp://www.microsoft.com/windows/compatibility サイトで確認するとよいでしょう。これらはすべて、ソフトウェア、ハードウェア、ドライバーを含む Windows 7 PC の完全な「イメージ」を作成する PC メーカーと協力して行っています。これは次のステップのためのリハーサルのようなものです。

その時点で、製品はリリースできる状態になるわけで、これがまさに私たちのやることです。その後でささやかなお祝いもするかもしれません!

もうひとつ、GA (= General Availability、一般供給) と呼んでいる追加の段階があります。この段階は、Windows 7 がインストールされた PC が文字どおり「流通経路を埋め尽くし」、ソフトウェアが (オンラインまたは実際の) 店頭に陳列される時です。多くの人は RTM 版をすぐにダウンロードできるようにして欲しいと思っているでしょうが、今回のリリースではより確立したパターンでいく予定です。また、GA に向けてローカライゼーションのための時間を確保でき、比較的短期間で (以前のどのリリースよりも短い時間で) まさに世界中に Windows 7 をお届けすることができます。なお、RC は十分長い期間機能し続けるようにできているので、安心して RC を使い続けていただけます。

簡単にまとめると:

  • プリベータ – PDC で配布され、開発者コミュニティーに Windows 7 を紹介しました。また、プラットフォームが完成し、機能を公表したリリースです。
  • ベータ (Beta) – 200万人に対して機能が完成した Windows 7 を使用する機会を提供したリリースです。また、品質、信頼性、互換性、および Windows 7 のエクスペリエンスを検証するために必要な遠隔測定やフィードバック システムも提供しました。前述のように、ベータに移行するにあたり、Windows 7 ベースの製品のテスト、検証、および開発が最終段階に入るようエコシステム中のパートナーと協働しています。
  • RC (Release Candidate) – Windows 7 を出荷するつもりのリリースです。引き続きフィードバックや遠隔測定を受け付けますが、あがってきた問題のうち最も重大な件のみにフォーカスして対処します。製品に対して可視的なインパクトがある変更について明確に伝えていきます。このリリースは、エコシステム全体が周知された状態になり、全員が一緒に RTM に向けて準備ができていることを確認するためのものです。RC に達すると、次の段階に備えた「舞台稽古」モードになります。
  • RTM (Release to Manufacturing) – PC メーカーや小売店に対し、またボリューム ライセンス製品として利用可能とすることになるの最終的な Windows 7 のビルドによるリリースです。
  • GA (General Availability) – ビジネス的なマイルストーンで、Windows 7 がインストールされた PC や Windows 7 のパッケージ製品を購入できる時を意味します。

プリベータは 2008 年 10 月 28 日で、ベータは 2009 年 1 月 7 日でした。では、RC はいつになるでしょう? RTM はどうでしょうか? 答えは近いうちに明らかになるでしょう。現在、フィードバックや遠隔測定を評価し、予測可能な形で適正なレベルの品質にするための健全なスケジュールを立てている最中です。多くの人々がより具体的な情報を知りたいと思っていることは十分に承知しています。私たちは順調に道を進んでおり、前進しています。製品を完成させるにあたり、品質重視のアプローチを採っており、あらかじめ決められた締め切り日に左右されることはありません。内部的な評価指標とマイルストーンがあり、パートナーは定期的にビルドを受け取るようになっています。ですので、RC になるときでさえ、私たちはパートナーとして一緒に到達するのです。そして、ベータをテストしてくださるみなさんと、一緒にゴールインするために協業させていただいているパートナーの皆様の評価に、かなり大きく依存しています。

これまでの説明でお分かりいただけるとうれしいのですが、Windows を出荷するということはまさに業界全体にわたるパートナーシップを具現化することです。最初の投稿でお話したように、私たちは今までの Windowsリリースのうち一番良いものをお届けすることをお約束しています。それが私たちの目標です。ご一緒に、そしてもう少しの辛抱で、その目標を達成します。

私たちは Windows 7 への反応に謙虚であり続け、皆様のニーズ、そして業界全体のニーズを満たし続けるような製品を提供できるよう、懸命に取り組んでいきます。

--Steven、Windows 7 チームを代表して

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