Azure Application Insights の一般提供を開始

執筆者: Shiva Sivakumar (Director of Progam Management, Application Insights)

このポストは、11 月 16 日に投稿された General availability of Azure Application Insights の翻訳です。

 

このたびニューヨークで開催された Connect() 2016 (英語) において、Azure Application Insights (英語) (旧称 Visual Studio Application Insights) の一般提供開始と新しい料金体系が発表されました。この発表により、99.9% の可用性を保証する返金制度付きの SLA が Application Insights に適用されるようになります。

Application Insights は統合型のアプリケーション パフォーマンス管理 (APM) およびアプリケーション分析ソリューションです。アプリケーションのパフォーマンスがユーザー エクスペリエンスにどう関連し、業績にどのような影響を与えているかを開発チームが把握できるようになります。

次のビデオでは、Application Insights の簡単な概要とデモをご覧いただけます。

 

Application Insights の主な機能は次のとおりです。

  • インテリジェントな APM: 高度なツールを通じて、開発中のアプリケーションのパフォーマンスについてプロアクティブな監視と改善を可能にします。視覚的なアプリケーション マップ (英語) では、パフォーマンスに関する問題を特定できます。組み込み済みの診断機能では、機械学習を利用したプロアクティブ検出によってアラートを発行できます。Live Metrics Stream (英語) では、アプリケーションに変更を加えながらリアルタイムにアプリケーションの正常性に関する指標を監視できます。
  • 分析: 高機能なクエリ言語 (英語) が備わっているため、アプリケーションのパフォーマンスや使用状況について複雑な問い合わせができ、回答もすぐに得られます。インタラクティブなクエリでアプリケーションのパフォーマンスや動作について柔軟に問い合わせを行い、クエリを微調整しながら目標とする業績の阻害要因を正確に特定することができます。アドホック クエリからインサイトが得られたら、カスタマイズ可能なダッシュボードまたは Power BI (英語) を使用して視覚的な形で社内全体で共有できます。
  • DevOps の統合と拡張: Visual Studio 製品ファミリに緊密に統合されています。Visual Studio IDE では、アプリケーションのコード上で直接パフォーマンスに関するデータを確認できます。Visual Studio Team Services (英語)、Team Foundation Server、GitHub (英語) との統合により、DevOps ワークフローで品質に関する問題を早期に発見し修正することができます。また、System Center および Operations Management Suite との統合により、アプリケーション パフォーマンスやシステム パフォーマンスに関する指標をチームの境界を越えて共有し、問題の根本的な原因を迅速に発見できます。

一般提供開始に伴い、料金体系も新しくなりました。今後も無料のプランから使用を開始できるほか、APM や分析ツールに制限はなく、すべての機能を無料で利用できます。アプリケーションのスケールアップに応じて Application Insights へのアプリケーション テレメトリの送信量が増加したときのみ料金が発生しますが、お支払い額はお客様が調整できます。

ほかにも Application Insights の新機能や機能強化が発表されましたので、ここでご紹介します。

  1. 分析クエリ (英語) に使用される生データの保持期間が 90 日間に拡大されました。
  2. Application Insights のデータをヨーロッパのデータ センターに保存できるようになりました。
  3. アプリケーション パフォーマンス管理で次のような機能強化を行いました。
  4. Visual Studio 内部機能の Codelens と Application Insights Search が強化され (英語)、コンテキストに応じた情報が提供されるため、問題を速やかに特定して修正できます。
  5. Application Insights REST API (英語) のプレビューが開始され、クエリ、イベント、メトリックス データのすべてにアクセスできるようになりました。

マイクロソフトでは、今後も皆様の声に耳を傾けながら Application Insights に新機能を追加し、お客様のニーズに対応してまいります。また、Azure のプライバシー標準とセキュリティおよびコンプライアンス ポリシーについても全力で取り組み、データの安全確保に努めます。

最後に、世界大手の塗料メーカーである AkzoNobel の導入事例 (英語) の中から印象的な言葉をご紹介します。

「Application Insights のおかげで、これまでは気付くまでに長い時間を要していた問題に何倍も意識が向くようになりました。その結果、当社のアプリケーションに必要なサービス レベルを維持できるようになりました」

– Rob Reijers 氏 (AkzoNobel、ColorApps 開発担当マネージャー)

 

新機能や機能強化についてのご提案がありましたら、お気軽に Application Insights の UserVoice (英語) までご投稿ください。ご不明な点がありましたら Application Insights フォーラム (英語) をご利用ください。