Dynamics CRM 2016 Online 新機能: Outlook 用 Dynamics CRM アプリケーション その 1

みなさん、こんにちは。

今回は、Dynamics CRM 2016 Online で提供される Outlook 用 Dynamics CRM アプリケーションを
紹介します。 この機能は Dynamics CRM 設置型では利用できません。

概要

Outlook 用 Dynamics CRM アプリケーション(Outlook アプリ)は、
Dynamics CRM Online 2015 Update 1 でプレビュー版としてリリースされていましたが、
本バージョンで正式に機能提供されました。Outlookアプリはサーバー側同期を前提とした機能です。

Outlook クライアントとの違い

Outlook クライアント用 Microsoft Dynamics CRM のアドインとは違い
Outlook アプリは Outlook Web App (OWA) 上に展開される Web ベースのアプリケーションです。
そのため、オンラインの状態でのみ利用できます。利用者はブラウザから OWA にアクセスして
利用するため Mac や 携帯電話、タブレットからも利用できます。
Outlook アプリは受信電子メールのみ追跡可能です。詳細は以下を参照ください。

機能 Outlook 用 Dynamics CRM アプリケーション Outlook 用 Dynamics CRM
追跡できるもの 受信電子メールのみ 電子メール、予定、連絡先、およびタスク
Web 上で操作 できる できない
デスクトップで利用 できる できる
Mac で利用 できる できない
電話端末で利用 できる できない
CRM​​ レコードを直接開き作成する できる できる
カスタムフォーム、ビジネスロジックの適用 できる できる
オフライン作業 できない できる
CRM​​ 電子メール テンプレートを適用し、営業資料またはサポート技術情報の記事を添付する できない できる
リスト (ビュー) の並び替え、フィルター、グループ、および分類 できない できる
[Word] の差し込み印刷文書の作成 できない できる
フィールド同期のコントロール できない できる

ユーザーガイド(英語):
https://www.microsoft.com/en-us/dynamics/crm-customer-center/crm-app-for-outlook-user-s-guide-lightweight-app.aspx#Overview

早速、Outlook アプリを構成してみましょう。

サーバー側同期の有効化

1. Dynamics CRM Online にアクセスします。

2. 設定 | 電子メールアクセス構成 | メールボックスを選択します。

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3. ユーザーのメールボックスを選択し、電子メールの承認を実行します。

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4. メールボックスのテストと有効化を実行します。

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5. 受信メールと、送信メールのテストが成功することを確認します。
成功が表示されない場合は、しばらく時間をおいてください。

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Outlook 用アプリをユーザーに追加

1. 設定 | Outlook 用 CRM アプリを選択します。

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2. 検索ウィンドウにアプリ追加するユーザーを検索します。
追加できるユーザーは、アプリの使用特権を持ち、かつ受信電子メールに
サーバー側同期が設定されている必要があります。

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3. ユーザーを選択し、アプリを追加します。

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4. 保留中になるため、15 分ほど待ちます。

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5. 追加済みとなったら完了です。

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動作確認

1. Outlook Web App に接続します。

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2. 特定の受信メールを表示します。

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3. Dynamics CRM のアプリをクリックします。

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4. 組織に接続する処理が実行されます。

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5. 接続処理が完了すれば構成完了です。

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6. 追跡ボタンをクリックします。

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7. 電子メールを追跡するメニューが出てきます。

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まとめ

次回は、Outlook アプリの詳細な機能について紹介します。

- プレミアフィールドエンジニアリング 河野 高也

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