Dynamics CRM 2015 Outlook 同期に関するホワイトペーパー その 2


みなさん、こんにちは。

前回に引き続き Outlook クライアントの同期に関するホワイトペーパーを紹介します。
本記事はシリーズもののため、前回の記事を見られていない方はご覧ください。

Dynamics CRM 2015 Outlook 同期に関するホワイトペーパー その 1

Microsoft Dynamics CRM: How it works documentation:   
http://www.microsoft.com/en-us/download/details.aspx?id=48718

今回は、予定、タスクといった情報がどのようなルールに基づき同期されるかを紹介します。
また、同期の観点で Outlook クライアントのベストプラクティスを紹介します。

予定、取引先担当者、タスク

以下は、Outlook クライアントで操作したアイテムがどのように同期されるかを示しています。
Outlook 上のグリッドで一覧表示されている画面を”一覧”、その一覧からアイテムをダブルクリックすると
表示されるフォームのことを”フォーム”と記載しています。

アイテム

説明

フォームから追跡 ユーザーがアイテムを保存した直後に追跡される
フォームから更新 ユーザーがフォームを閉じた直後に同期される
フォームから追跡を解除 ユーザーがフォームを閉じた直後に同期される
フォームから削除 削除ルールに従って CRM へ同期される
一覧から追跡 アイテムはすぐに CRM に追跡される
一覧から関連付け アイテムはすぐに CRM と同期される
一覧から削除 削除ルールに従って CRM へ同期される

注意事項
– Outlook クライアントから過去の予定を追跡しても、CRM へ同期されない
– 終了日がない定期的な予定は、12 か月または、例外的に修正された予定として CRM に作成される
– サービス活動やサービスの予定を Outlook で変更することは推奨しない
– クローズしたタスクを Outlook で変更しても、CRM へは反映されない

電子メール

電子メールの同期については、送受信したメールと下書き保存したメールで動きが異なります。

送受信されたメールの同期

アイテム

説明

フォームから追跡 ユーザーが追跡ボタンをクリックした直後に追跡される
フォームから更新 関連するプロパティの変更は、メールを送受信したタイミングでのみ更新されるため即座に同期される
フォームから追跡を解除 ユーザーが追跡しないボタンをクリックした直後に同期される
フォームから削除 削除ルールに従って CRM へ同期される
一覧から追跡 ユーザーが追跡ボタンをクリックした直後に追跡される
一覧から関連付け ユーザーが関連付けボタンをクリックした直後に同期される
一覧から削除 削除ルールに従って CRM へ同期される

 

下書きメール

下書きメールは、CRM に同期されません。ユーザーが下書きメールを送付する際、
追跡を選択した場合は、送信後追跡されます。

一括操作

追跡は、一括操作がサポートされています。複数のメールを一括で追跡すると、
アイテムのプロパティが更新され、画面上も追跡状態に変わります。なお、これら変更操作は
非同期で Outlook クライアントにキャッシュ(SQL CE データベース)されるため、
パフォーマンスを考慮する必要があります。なお、追跡解除の一括操作はできません。

自動追跡

Outlook クライアントには、電子メールの自動追跡オプションがあります。
選択された自動追跡オプションに従い電子メールが自動追跡されます。

image

自動追跡の動作には、スマートマッチングと追跡トークンのアルゴリズムも関係します。
これら 2 つのアルゴリズムは、受信メールにのみ適用されます。

自動タグ付け

追跡している電子メールの状態や関連情報が CRM サーバーで変更されていることを検索する
自動タグ付け機能があります。ガイドでは、これを有効にする場合、以下の追跡オプションは
OFF にすることを推奨しています。

image

削除ルール

同期処理における削除ルールについて記載します。特定のアイテムを
Outlook クライアント側で削除したケース、または CRM 側で削除したケースそれぞれで紹介します。

Outlook で削除したケース

削除したエンティティ

説明

電子メール – Outlook で削除した電子メールは、次回同期時に CRM から削除されない
– Outlook で追跡を解除した電子メールは、次回同期時に CRM から削除される(ユーザーが指定している場合)
予定 以下の条件において Outlook で削除または追跡しないに設定した予定は、次回同期時に CRM から削除される
– オープン、またはスケジュールされた予定
– 開始時間が未来の予定
– 予定の所有者、または管理者が削除を実行した予定
取引先担当者 – Outlook で削除した取引先担当者は、次回同期時に CRM から削除されない
– Outlook で追跡を解除した取引先担当者は、次回同期時に CRM から削除される(ユーザーが指定している場合)
タスク Outlook で削除したタスクは、次回同期時に CRM から削除される
– 完了していないタスク
– タスクの所有者、または管理者が削除を実行したタスク


CRM で削除したケース

削除したエンティティ

説明

電子メール CRM で削除した電子メールは、Outlook から削除されない
予定 CRM で削除した予定は、開始時間が未来の場合、次回同期時に Outlook から削除される
取引先担当者 CRM で削除した取引先担当者は、所有者でない場合、次回同期時に Outlook から削除される。もし、所有者の場合、Outlook のデータは CRM との関連付けが解除される。
タスク CRM で削除したタスクは、完了していない場合、次回同期時に Outlook から削除される

ガイドには移行やアップグレード時のシナリオも記載されています。

ベストプラクティス

ガイドには Outlook の設定に関するベストプラクティスが記載されています。

Exchange キャッシュモードを利用する

Outlook クライアントを利用する場合、Outlook は Exchange キャッシュモードを利用する必要がある。

image

フィールドレベルの同期

フィールドレベルの同期を利用することで、CRM と Outlook クライアントの間で
どのフィールドを同期をとるか、また同期の方向をコントロールできます。
既定ではさまざまなフィールドが同期されますが、導入前に必要なものだけに設定する必要があります。

What fields can be synchronized between CRM and CRM for Outlook?:
https://technet.microsoft.com/library/dn832089.aspx

Microsoft Dynamics CRM 2015 Outlook クライアント同期の新機能 1:
http://blogs.msdn.com/b/crmjapan/archive/2015/02/17/microsoft-dynamics-crm-2015-outlook-1.aspx

まとめ

次回は、Dynamics CRM 2013 / 2015 の特定のシナリオにおいて、
各コンポーネントやプロセスがどのように関わって同期されるかを紹介します。

– プレミアフィールドエンジニアリング 河野 高也

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