Dynamics CRM Online 2015 Update 1: ロールアップ列と計算列の新機能

みなさん、こんにちは。

今回は Dynamics CRM Online 2015 Update 1 で追加されたロールアップ列と
計算列の新機能をまとめて紹介します。

ロールアップ列の新機能

関連した活動レコードのロールアップ

これまでレコードに関連した活動を集計したい場合、電話、電子メール、
タスクなど個別に集計した結果を、計算列で合計する必要がありました。
今回のリリースではこれらを一括して集計することが可能です。

以下手順で利用できます。

1. 任意のエンティティで、新規に列を追加します。ここでは取引先企業に
列を追加してみます。

image

2. 「データの種類」で「整数」を選択し、「フィールドの種類」から
「ロールアップ」を選択して、「編集」ボタンをクリックします。

image

3. 関連より「活動 (関連) 」を選択します。

image

4. 任意の集計を設定して保存します。

計算列の新機能

NOW() 日付関数のサポート

今回のリリースで計算実行時の日付を取得できるようになりました。

DIFF() 関数のサポート

2 つの日付型の値より、以下の粒度で差分を取得できるようになりました。

- DIFFMINUTES() : 分
- DIFFHOURS() : 時間
- DIFFDAYS() : 日
- DIFFWEEKS(): 週
- DIFFMONTHS() : 月
- DIFFYEARS() : 年

早速これらを組み合わせて列を作成してみましょう。

今回はサポート案件が作成されてからの経過時間を計算してみます。

1. サポート案件のカスタマイズよりフィールドを追加します。

image

2. 任意の表示名と名前を付けます。「データの種類」で「整数」を選択し、
「フィールドの種類」から「計算」を選択して「編集」をクリックします。

image

3. 条件でサポート案件が調査中か処理中を選択します。

image

4. 操作に以下の式を追加します。

image

5. 「保存して閉じる」をクリックします。

6. 作成したフィールドをフォームの任意の場所に設置してカスタマイズを
公開します。

7. 任意のサポート案件レコードを開いて、意図した結果が出ていることを
確認します。

image

まとめ

今回リリースされた機能で、これまれ実現できなかったシナリオも実現出来る
ようになりました。個人的には NOW() 関数と DIFF 系関数が非常に嬉しいです。
是非お試しください!

- 中村 憲一郎