Dynamics CRM Online : 記憶域と通知について理解する

みなさん、こんにちは。

今回は Microsoft Dynamics CRM Online をご利用中の管理者の方
向けに、記憶域に関する情報を提供します。画面キャプチャについては
一部英語のままですが、ご了承ください。

情報元: Understanding Storage and Storage Notifications in Microsoft Dynamics CRM Online

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Microsoft Dynamics CRM Online を利用いただいている組織の管理者の方にとって、
どのように記憶域が算出されるか、通知がどのタイミングで送付されるか、記憶域を
最大活用するにはどうすればいいか、等を知ることはとても重要です。

この記事で、それらの疑問に対する回答や、よくある質問を紹介します。

利用可能な記憶域

まずは利用可能な記憶域の理解から始めましょう。既定では各組織に 5 GB の容量が
割り当てられます。Office 365 で Microsoft Dynamics CRM Online をご利用の場合は、
いつでも追加の記憶域を、使用中のリソースページより購入していただけます。

1. ブラウザで Microsoft Dynamics CRM Online に接続します。

2. 設定 | 管理 | 使用中のリソースをクリックします。

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Office 365 版をご利用出ない場合は、設定 | 管理 | サブスクリプション管理より
使用状況を確認可能です。

通知について

記憶域の制限に近づくか、制限を超えてしまった場合、管理者の方は電子メールに
よる通知を受け取ることになります。スパムメールとならないよう、記憶域の制限に
達した回数にかかわらず、1 日に 1 通のみ通知メールが送信されます。

現在記憶域の 80% を消費した時点以降から通知が送信されますが、閾値は将来
変更される可能性があります。

電子メールでの通知の他にも、設定 | 管理 | システム通知のページにも同様の
メッセージが表示されます。

記憶域に関する通知は、利用量が一定容量に達した通知と最大容量を超過した通知の
2 種類が存在します。

一定容量に達した通知について

現在最大容量の 80% に達した時点で通知が表示されます。最大容量に達さない
ようにデータ量を調整するか追加の記憶域を購入する必要があります。以下に
一般的な通知の画面を紹介します。

最大容量超過の通知について

既に最大容量を超えてしまった場合、こちらの通知が表示されるほか、データの
追加が行えない状況となるため、新規レコードの作成などに影響が出ます。よって
即時に対処が求められます。以下に一般的な通知の画面を紹介します。

よくある質問

Q. 記憶域の使用状況はどのように計算されますか?

A. 組織データベースのデータのサイズとインデックスサイズがサイズが計算対象
に含まれます。一方でトランザクションログのサイズは除外されます。また新しい
バージョンにアップグレードした際に増加した容量も除外されます。

Office 365 環境において複数インスタンスを契約している場合、全ての組織の
容量の合計が計算されます。そのため記憶域を有効に活用できます。

Q. 通知の閾値を 80% から 85% に変更できますか?

A. 残念ながらできません。

Q. 追加の記憶域を購入しましたが、いつ反映されますか?

Office 365 環境をご利用の場合、追加購入の情報は計算対象として非同期ジョブに
登録され、その後非同期サービスにより記憶域の最大容量が計算されます。通常
ジョブの登録は数分で完了します。

Office 365 環境でボリュームライセンスをご利用の場合は、いくつかのステップが
必要です。そのためすべての作業が完了するのに通常 1 週間程度は必要です。
よって記憶域の追加は余裕を以て行っていただくようお勧めいたします。

Office 365 環境ではない場合、課金サービスチームがオンラインチームに追加購入
の旨を知らせるようになっており、その後の処理は数分で完了します。

Q. 記憶域の使用量を減らすにはどうすればいいですか?

今までの経験上、最も記憶域を消費しているものは以下のものです。

・電子メールの添付ファイル
・メモ
・ワークフロー
・システムジョブ

必要に応じてこれらのデータを定期的に削除することで容量を確保できます。
一括削除ジョブが活用できますので、以下の記事を参考に不要なデータの
管理を行ってください。

Dynamics CRM 2011 : 一括削除を利用してデータの整理

また Matt Cooper 氏のブログにも参考となる情報があります。(英語)
https://blogs.msdn.com/b/crm/archive/2009/01/15/dude-where-s-my-space.aspx

・ワークフローを多用している場合、頻繁に実行されるワークフローの動作を
見直して、不要なステップ等を削除してください。
・非同期プラグインを利用している場合、成功した場合にはログを残さない
設定が可能です。プラグイン登録ツールより設定を確認してください。

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まとめ

最近よくオンラインの記憶域に関するご質問をいただくため、今回こちらの
記事を紹介しましたが、追加で不明な点があれば是非コメントをお願いします。

- Dynamics CRM サポート 中村 憲一郎