Microsoft Dynamics CRM Online 2012 年 12月サービスアップデートと SharePoint Online の最新アップデートが SharePoint 統合機能に与える影響

みなさん、こんにちは。

今日は北米 CRM サポートブログより、Microsoft Dynamics CRM 2011 の
2012年 12月 サービスアップデートによるSharePoint Online 連携への影響に
ついての情報をお届けします。

元記事: Impact of Dynamics CRM December 2012 Service Update and SharePoint Online Service Update on CRM-SharePoint Integration

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今後数週間に渡り、 Microsoft Dynamics CRM Online 環境に対して、2012年
12月 サービスアップデートの機能が展開されますが、同時期に SharePoint
Online の最新サービスアップデートも実際される予定です。詳細(英語)

これらの更新は、SharePoint 連携機能を利用しているお客様に影響が出る
恐れがあるため、この記事でその詳細と対処方法をご案内します。

前提として、SharePoint 統合機能を利用するには、別途リストコンポーネントを
ダウンロードして適用する必要があります。このコンポーネントは SharePoint に
インストールするものであり、12月に SharePoint Server 2013 に対応したものを
リリースしました。そのため現在 2 種類のコンポーネントがダウンロードできます。

Microsoft SharePoint Server 2010 用および Microsoft SharePoint Server 2013 用の Microsoft Dynamics CRM 2011 リスト コンポーネント

a) Microsoft Dynamics CRM List Component for SharePoint 2013
このバージョンは Microsoft SharePoint Server 2013、Microsoft SharePoint
Foundation 2013、最新のサービスアップデート適用後の SharePoint Online
で機能しますが、SharePoint 2010 では機能しません。

b) Microsoft Dynamics CRM List Component for SharePoint 2010
一方こちらのバージョンは Microsoft SharePoint 2010、Microsoft SharePoint
Foundation 2010、現行の SharePoint Online で機能しますが、SharePoint 2013
では機能しません。

2012年 12月サービスアップデートの影響

まず、2012年 12月のサービスアップデートでは、これらのコンポーネントを
マルチブラウザに対応させます。

では今回のアップデートでどのような影響があるか説明します。

問題
2012年 12月 サービスアップデートが適用された Microsoft Dynamics CRM
Online は、既存の SharePoint リストコンポーネントと互換性がありません。

解決策
現状利用しているリストコンポーネントをマルチブラウザ対応版に更新します。
現在公開中のものがマルチブラウザ対応版となります。もし現在利用中の
Microsoft Dynamics CRM Online でまだ 2012年 12月 サービスアップデートが
適用されていない場合でも、新しいリストコンポーネントを利用できます。

既知の問題
もし Microsoft Dynamics CRM Online での更新が完了しており、SharePoint の
リストコンポーネントが古いままだと、以下の問題が発生します。

ブラウザー: Internet Explorer 7,8,9,10 の場合

1. 自動フォルダー作成機能の問題
ドキュメント管理構成において、以下の画面で処理中アイコンが表示されたまま
処理が完了しません。(注:画面は英語環境です)

もしすでに構成済の場合でも、新しいレコードでドキュメントリンクをクリックした場合、
自動でフォルダーが作成されません。デバッグした場合、以下エラーを確認できます。

2. 既存レコードの表示
すでにドキュメントフォルダーが作成済みのレコードを開いた場合、ドキュメントグリッドが
正常に表示されません。

ブラウザー: Chrome, Firefox, Safari の場合

Browser: - Chrome, Firefox, Safari

1. 自動フォルダー作成機能
新規レコードでフォルダーを作成する場合、以下のエラーが出ます。(以下画面は英語環境)

2. 既存レコードの表示
リストコンポーネントではなく、 SharePoint サイト全体が表示されます。

SharePoint Online 最新アップデートの影響

問題
最新のアップデートが適用された SharePoint Online は、SharePoint 2010 用のリスト
コンポーネントと互換性がありません。

解決策
SharePoint 2013 用リストコンポーネントにアップグレードします。

既存の問題
SharePoint Online のアップデート完了後、リストコンポーネントを更新していない場合は、
以下の問題が出ます

1. ドキュメント管理の構成画面で以下のエラーが出ます。

"An error occurred while loading the page. The URL may not have been mapped in the SharePoint Server. Ask your system
administrator to check the Configure alternate access mappings settings in the SharePoint Central Administration.
"

2. すでに構成済みの場合、既存レコードを開くと、リストコンポーネントではなく、
SharePoint サイト全体が表示されます。

3. ファイルの検索を行った場合、検索結果が表示されない場合があります。

4. PowerPoint ドキュメントをクリックしても開きません。

まとめ

上記の内容より、以下に正しい組み合わせを紹介します。

SharePoint Online を利用している場合

1. 最新のアップデート適用前
List Component for Microsoft SharePoint Server 2010 (マルチブラウザ対応版)

2. 最新のアップデート適用後
List Component for Microsoft SharePoint Server 2013 (マルチブラウザ対応版)

SharePoint 設置型を利用している場合

1. SharePoint 2010 を利用している場合
List Component for Microsoft SharePoint Server 2010 (マルチブラウザ対応版)

2. SharePoint 2013 を利用している場合
List Component for Microsoft SharePoint Server 2013 (マルチブラウザ対応版)

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- Dynamics CRM サポート 中村 憲一郎