Dynamics CRM 2011 リボン エディターの紹介

みなさん、こんにちは。

今回は、以前紹介したサイトマップ エディターに続いて、リボン エディターを
紹介します。リボンのカスタマイズ自体は、以前シリーズで紹介しましたが、
このエディターを利用すれば、より容易にリボンの編集が可能になります。

※ただし現時点でこのツールはアルファー版です。不具合を多く含んでいる
可能性がありますので、事前にご了承ください。

リボン エディターのダウンロード

リボン エディターは CodePlex に公開されています。以下の手順で
ダウンロードしてください。

1. https://ribboneditor.codeplex.com にアクセスします。

2. 画面右端の Download ボタンをクリックします。

3. 使用許諾を一読いただき、同意できる場合 I Agree をクリックします。

4. 任意の場所にファイルを保存します。

5. 任意の場所にファイルを解凍します。

リボン エディターの使用方法

1. RibbonEditor.exe を起動します。

2. Open Solution ボタンをクリックします。

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3. Select Connection ウィンドウが開きますので、画面下部の
Create New Connection をクリックします。

4. Connection Name に任意の名前を入れます。また Server Information で
利用する環境を指定します。今回は CRM オンライン環境を試してみます。
Use CRM Online にチェックを入れて、 Login と Password に紐付いている
Windows Live ID の情報を入力、Server Name には crm5.dynamics.com を
入力します。

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5. Get Orgs ボタンをクリックすると、Windows Live ID に紐付いた組織の一覧が
取得できます。組織を選択したら、OK をクリックします。

6. Do you want to connect now to this server? とポップアップが出るので、
「はい」 をクリックします。

7. 該当する組織に存在するアンマネージドソリューション一覧が表示されます。
アンマネージドソリューションが無い場合には、New Solution ボタンをクリック
することで作成が可能です。

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8. 利用するソリューションを指定して、OK をクリックします。

9. メタデータの情報を読み取って、画面が表示されます。

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リボン エディターで編集を行う

今回は取引先企業グリッドのリボンから、新規のボタンを削除したいと思います。

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1. リボン エディターで取引先企業を選択し、中央画面より CustomActions を
右クリックします。メニューから Add Hide Action をクリックします。

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2. 作成された HideCustomAction をクリックすると、右画面に属性の入力画面が
表示されます。

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3. 新規ボタンを隠すために、以下のように入力します。

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4. Save ボタンをクリックします。

5. 保存が完了したら、Import Solution ボタンをクリックします。

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6. インポートが完了したら、取引先企業のグリッドを再度確認します。以下のように
新規ボタンが隠れていれば成功です。

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効率のよりカスタマイズ手段を提供

今回はボタンを隠す操作を紹介しましたが、CommandDefinition における
EnableRule 等、リボンでは ID を指定する必要があるカスタマイズが多数
あります。その場合にもこのツールを利用することで、単純なミスを減らす
ことが可能です。また各エレメントや属性に選択肢がある場合は、ドロップ
ダウンから選択できる等、効率よくカスタマイズが可能です。

例) EnableRule 追加時

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例) CommandDefinition で EnableRule を指定時

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まとめ

リボンは非常に強力で柔軟な UI を提供しますが、カスタマイズするには
メモ帳や Visual Studio 等でのテキストレベルでの編集が必要でした。
リボン エディターを利用することで、カスタマイズのスピードがあがるだけで
なく、不要なミスを防ぐことも可能です。

まだツールはアルファ版ですが、是非試して頂きフィードバックをお願いします。

- Dynamics CRM サポート 中村 憲一郎