Windows Azure ストレージにフラットネットワーク導入、帯域幅を大幅に改善

Windows Azure の全てのデータセンターにおいて ストレージ に flat network (フラットネットワーク) が導入され、より高い帯域幅のネットワークによる接続が実現できるようになったことが公表されました。

Windows Azure 仮想マシン では 展開する 仮想マシン イメージ (VHD) を Windows Azure ストレージ 上に保持しており、今回公表された "第 2 世代" と呼ばれる ストレージの導入により、大幅に通信速度が向上します。また、コンピューティング サービス と ストレージ の間に多くの帯域幅を必要とする Map/Reduce や HPC にも対応した設計となっています。

この "第2世代" は、コンピューティングのマルチテナントへの対応を強化、独立して拡張性を高めるために、ストレージからの分離が行わたため、ネットワークの拡張とスループットの大幅な改善を実現するべく開発・導入が進められました。Quantum 10 (Q10) と呼ばれる ノンブロック型の 10 Gbps フラットネットワークが採用されており、また、ハードウェア ロードバランサーから ソフトウェア ロードバランサーに変更されています。

 

ストレージノード ネットワーク速度 

コンピューティング⇔ストレージ 間のネットワーク

ロードバランサー 

ジャーナリング用 デバイス

第1世代  1 Gbps  ヒエラルキー型ネットワーク  ハードウェア ハードディスクドライブ 
第2世代  10 Gbps  フラットネットワーク  ソフトウェア SSD

 

なお、今回の拡張性アップデートは、2012 年 6 月 7 日以降 に新規作成された ストレージ に対して提供されます。

  • ストレージアカウントにおける機能拡張
    • 容量上限: 200 TB
    • トランザクション上限: 20,000 / 秒
    • 地域冗長 (Geo Redundant) 上限: 受信 5 gigabit / 秒, 送信 10 gigabit / 秒
    • ローカル冗長 (Locally Redundant) 上限: 10 gigabit / 秒, 送信 15 gigabit / 秒
  • パーティションにおける機能拡張
    • 1 キュー当たり上限: 2,000 メッセージ / 秒
    • 1 テーブルパーティション当たり上限: 2,000 エントリ / 秒 (→ 1 テーブル当たり 20,000 エントリ / 秒)
    • 1 ブロブ当たり上限: 60 MB / 秒

ストレージの作成日付は、Windows Azure ポータルから 該当するストレージを選択、詳細情報から確認できます。

 

Windows Azure Team Blog > Windows Azure’s Flat Network Storage and 2012 Scalability Target