アプリケーションの電力効率を向上させる

最大限の応答性と実用性 (“すばやく滑らか” な動作) を実現しながら消費電力を最低限に抑えることは、エンジニアリング面の課題としてかなり大きなものです。この取り組みのスタート地点となるのは、Windows が適切なリソース使用レベルをサポートできるようにする私たちの努力ですが、アプリ開発者の皆さんによるリソース使用量を意識した開発なくしては、達成することはできません。電力効率はあらゆるフォーム ファクターと利用シナリオに影響します。つまり、消費電力を抑えることはだれにとっても良いことなのです。Windows 8 PC はこの分野において大きく前進しますが、このイノベーションは WinRT に含まれる新しいランタイム モデルを基盤とするものとなります。既存のデスクトップ アプリケーションに、機能や互換性を維持しながら後付けできる類のものではないためです。既にこのブログで触れた状態移行やセットアップと同様に、電力消費は Windows 8 において新しいシナリオに向けた刷新が行われた分野の一つです。既存の x86 ベースの PC では、従来どおりのサポートが引き続きすべて提供され、デスクトップでの作業はすべてこれまでどおりに維持されます (そしてもちろん、これまで見てきたように、多くの改善も施されています)。さまざまな SoC ハードウェア (Intel を含め) において新しい製品が登場してくるにつれ、このレベルの電力効率はより一般的なものとなってくるはずです。ここではデスクトップ アプリの電力消費量を改善するために行われた取り組みについても一部お話ししますが、一日中使用、常時接続というシナリオを実現するうえで主役となるのは、新しい電源管理機能に対応した新世代のハードウェアで動作する、WinRT 向けに書かれた新しいアプリです。 今回の記事は、それぞれ Fundamentals (基礎技術) チームと User Experience (ユーザー エクスペリエンス) チームのリード プログラム マネージャーである Sharif Farag と Ben Srour が執筆しました。 –Steven Windows 8 におけるバッテリ寿命向上に向けた取り組みについては、既にいくつか記事を公開してきました。Pat Stemen の「電力効率と汎用性に優れた Windows の実現」では、System-on-a-Chip (SOC) ハードウェアで提供予定の、スマートフォンに似た新しい電力モード、Connected…

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電力効率と汎用性に優れた Windows の実現

この記事では、電力消費量を抑える OS の開発という幅広いトピックを扱います。OS における電源管理の重要性は、2 つの観点から高まり続けています。まず、Windows 8 が市場に出る際、出荷される全 PC の 3 分の 2 が、常時であれ部分的にであれバッテリで駆動されるポータブル デバイスとなることは容易に推定できます。第二に、あらゆる場面で電力の節約が求められており、職場でもカーボン フットプリントの小さいデスクトップ マシンへの需要が高まっています。いずれの場合についても、スタンバイ/休止/再開の際のパフォーマンスといったレベルを超えて、OS 全体の電力消費量削減や、近代的なハードウェアの節電性能への対応について考える必要があり、この記事ではそういった点に迫りたいと思います。今回の記事は Kernel (カーネル) チーム所属のプログラム管理者である Pat Stemen が執筆しました。–Steven バッテリ寿命と電力消費量というトピックは、コンピューター業界において非常に重要な地位を占め続けています。この記事では、Windows 8 における電源管理の考え方と、私たちが毎日行っている電力消費量計測の方法についてご紹介したいと思います。Windows において、電源管理は OS のコア性能の一つであり、チップ アーキテクチャや PC のフォーム ファクターを問わず、きわめて重要な要素として捉えています。 目標 Windows 8 の電源管理は、次の 3 つの目標を念頭に設計しています。 ハードウェアを活かす。Windows 8 は、SoC ベースの Windows タブレットであろうと、SLI 搭載のゲーム用 PC であろうと、そのハードウェア プラットフォームの節電能力を十分に活用できるように設計されています。すべてのプラットフォームに一貫して、標準化された電源管理のインターフェイスが使用されており、ハードウェア パートナーやアプリケーション開発者が、各プラットフォームのハードウェアや電源管理面の差異に気を取られることなく、独自のイノベーションやエクスペリエンスの提供に注力できるようになっています。 優れたバッテリ寿命を維持する。Windows 7 では電力消費量が大幅に低減され、エネルギー効率が大きく向上しました。特にモバイル PC のバッテリ寿命には大きな改善が見られました…

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64 個以上の論理プロセッサをタスク マネージャーで扱う

今回は、User Experience (ユーザー エクスペリエンス) チーム所属のグループ プログラム管理者である Ryan Haveson から、Windows Developer Preview リリース以降のタスク マネージャーの進歩についてご紹介します。この記事では、多数の論理プロセッサを備えるシステムの管理に使用する、新しくなったタスク マネージャーのツールを扱います。これはデスクトップ PC の範囲を大きく超えたスケーラビリティを実現する機能であり、サーバーやデータ センター向けに設計されたものです。Windows の開発においては、幅広いフォーム ファクターや CPU アーキテクチャに対応することも、大きな比重を占めています。 コメントについて: コメントの質はコミュニティにふさわしい水準に保つようお願いします。自動的なスパム対策以外にはコメントの審査は行っていないことを、改めて申し添えておきます。  –Steven Sinofsky 新しいタスク マネージャーについては、以前の記事で扱ったほか、Developer Preview (英語) をインストールして実際にご覧になっている方も多いと思います。このトピックにはまとまった関心が集まっているようでしたので、デイリー ビルドに登場したばかりの新機能について、ベータ リリースで体験していただく前に、取り急ぎ簡単にご紹介しようと思います。 下に示すいくつかの画像では、サーバー管理者や、大量の論理プロセッサを備えた巨大な PC 環境を利用するユーザーが主に使用する機能を扱います。前もって確認しておくと、ここで扱うのは論理プロセッサです。ハイパースレッディング対応のシステムをお使いの場合、各物理プロセッサがそれぞれ複数の論理プロセッサとして動作することになります。 こういった多数のプロセッサを備えるシステムを使用されている方はご存知かと思いますが、Windows 7 のタスク マネージャーの CPU 使用率グラフには、いくつかの制約があります。 リアルタイムの比較機能がない: 大量の論理プロセッサを CPU グラフで監視している場合、重要なのは変則的な動きです。こういった規模になると、過去 60 秒間の各 CPU の使用率を表した、変動し続ける折れ線グラフを相互に比較して、何が起こっているかを把握するのはかなり困難です。 グラフが小さい: 論理プロセッサ数 64 個以上の規模では、個々のグラフはかなり小さなものになります。どのプロセッサの負荷が高まっているかを確認しようと思えば、小さなグラフを目を細めて読み取らなければなりません。論理プロセッサが 256 個を超えると、グラフを読むこと自体が困難になってきます。…

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Windows 8 のタスク マネージャー

//build/ での Windows 8 基調講演でお話ししたように、タスク マネージャーは 15 年に 1 度更新されることになっています。というのはもちろん冗談で、このユーティリティは Windows のリリースがあるたびにほぼ毎回、増分的に改良されてきたわけですが、Windows 8 ではタスク マネージャーを新たな目で見直し、いくつかの新しいシナリオを検討すると共に、いわば “スペクトルの両端”、つまりエンド ユーザーと、PC の状態を非常にきめ細かく管理する必要があるユーザーの両方に向けて、このツールをチューニングする新しい方法を模索しました。この記事は、In Control of Your PC (PC のコントロール) チーム所属のグループ プログラム管理者である Ryan Haveson が執筆しました。なお、念のためですが、この記事では Metro スタイルのアプリケーションを閉じる方法ではなく、あくまでタスク マネージャーを扱いますので、どうぞお忘れなく。–Steven Windows 8 のタスク マネージャーの改良点の一部をこの場でご紹介できることを嬉しく思います。タスク マネージャーは最も広く使われているアプリの一つです。その歴史も長く、Windows の初期のバージョンでプログラムの終了や切り替えを行うシンプルなユーティリティとして登場して以来、その後何度かのリリースを重ねて機能が追加されていき、今日の姿に至っています。 図 1: Windows 3.0 のタスク リスト 図 2: Windows NT 4.0 のタスク マネージャー (“新しいタスク” 機能が追加されている) 図 3:…

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