新しい [Start] (スタート) 画面の設計に寄せられた多大な関心を受けて、検索というトピックについてさらに詳しく見ていきたいと思います。いただいたコメントではっきりと見られたのは、効率性や全体的な仕事の生産性を重視する傾向です。仕事で使用するシナリオでは、キー操作 1 回の違いも重要です。Windows 8 プラットフォームの新しい要素の一つとして、Metro スタイル アプリはカスタマイズされた検索 "コントラクト" を提供することができます。この記事では、Windows 7 の検索の後継機能となる、ファイル、設定、アプリを対象とした Windows 組み込みの検索機能を扱います。このトピックの詳細については、//build/ での検索についてのセッション (英語) でご覧いただけます。この視点を踏まえてお話しする今回の記事は、Search, View, and Command (検索、表示、およびコマンド) ユーザー エクスペリエンス チーム所属のプログラム管理者である Brian Uphoff が執筆しました。
--Steven

これまでの関連記事 (「[スタート] メニューの進化」、「[Start] (スタート) 画面のデザイン」、「[Start] (スタート) 画面についていただいたコメントを振り返る」) では、[スタート] メニューの進化と、設計の理論的な背景についてお話ししました。また、アプリを見つけて起動するうえで、整理のメカニズムと検索が強力なツールとなることについてもご紹介しました。インストールするアプリが増えるにつれ、こういったツールの重要性も増していきます。直近のいくつかのリリースで、[スタート] メニューからの検索は、特にキーボード ユーザーにとって、最もすばやくアプリを見つけて起動する方法としての地位を確立してきました。

Windows 8 を計画するにあたっては、Windows 7 の [スタート] メニューの効率性と操作性が、新しい [Start] (スタート) 画面でも確実に維持されるようにしたいと考えました。新しいエクスペリエンスの詳細に入る前に、[スタート] メニューでの検索がたどってきた進化の道のりと、ユーザーの現在の利用状況について簡単に見ていきましょう。

[スタート] メニューでの検索の進化

[スタート] メニューに現行の形式の検索ボックスが最初に採用されたのは、Windows Vista です。この機能によって、プログラムやアプリ、設定、そしてデスクトップや個人用フォルダー ([ドキュメント]、[ピクチャ]、[ミュージック]、[ビデオ] など) に置かれたファイルを検索するのが容易になりました。この検索機能のエクスペリエンスは、さまざまな種類の検索結果を単一のビューにまとめるもので、プログラムや設定が単一のグループで表示されていました。検索結果として表示されるアイテムの数は少なく、アイテムの分類に使用されるグループの大きさはヒューリスティックによって決まっていました。検索結果の残りを確認するには [検索結果をすべて表示] をクリックしてエクスプローラーを開く必要があり、しかもこの画面では検索結果が 1 つのビューにまとめられ、グループ分けも並べ替えもされていませんでした。

[スタート] メニューでの検索結果が [プログラム]、[お気に入りと履歴]、[ファイル] に分かれて表示されているようす図 1: Windows Vista の [スタート] メニューの検索機能

Windows 7 では検索結果が拡張され、コントロール パネルの主要ページだけでなく、コントロール パネルの詳細なタスクも含まれるようになりました。また、コントロール パネルの項目をプログラムとは別の専用のグループに分け、目的の検索結果を識別しやすいようにしました。

全体としては、さまざまな種類のアイテムが 1 つにまとめられており、表示できる検索結果数の上限が固定されていました。これは、検索結果の数が [スタート] メニューの大きさによって制限されていたからです。グループ ヘッダーをクリックすると、プログラムやファイルの場合はエクスプローラーが表示され、設定の場合はコントロール パネルが表示されます。それぞれ、アイテムの種類に固有のビューではありましたが、検索結果の並び順は [スタート] メニューの表示とは一致しませんでした。[スタート] メニュー内にまとめて検索結果を表示する方式は、スペースだけでなくパフォーマンス面でも妥協を強いるものでした。探しているのが特定のデータ タイプのアイテムであっても、検索対象はプログラム、コントロール パネル、ファイルのすべてとなってしまうためです。

検索結果が [プログラム] (38 件)、[コントロール パネル] (118 件)、[ドキュメント] (316 件)、[ミュージック] (24 件) に分かれて表示されているようす図 2 : Windows 7 の [スタート] メニューの検索機能

Windows 7 における [スタート] メニューの検索機能の利用状況を見てみると、ここでユーザーが行うアクティビティのうち最も頻度が高く重要なのは、明らかにプログラムの起動のための検索です。

遠隔測定のデータによれば、Windows 7 の [スタート] メニューで行われる検索のうち、67% がプログラムを見つけて起動するためのものでした。ファイルの検索は 22%、コントロール パネル項目の検索は約 9% であり、[スタート] メニューからの電子メール メッセージの検索は非常にまれです (0.05% 未満)。残り 2% は [ファイル名を指定して実行] 機能の利用でした。

プログラム 67%、ファイル 22%、コントロール パネル 9%、[ファイル名を指定して実行] (コマンド入力およびナビゲーション) 2% という比率を示した円グラフ3: Windows 7 の [スタート] メニューの検索機能の利用状況データ

Windows 8 の [Start] (スタート) 画面での検索

[スタート] メニューでの検索は、リリースごとに進化を続けてきました。Windows 8 の [Start] (スタート) 画面のエクスペリエンスは、Windows 7 の検索機能をさらに発展させたもので、[Apps] (アプリ)、[Settings] (設定)、[File] (ファイル) という 3 つのシステム グループで、それぞれ独自のビューが提供されます。各タイプの検索結果ビューは Windows 7 のグループの自然な進化形で、オペレーティング システムのどこからでも、[Search] (検索) チャームやキーボード ショートカットによって簡単にアクセスすることができます。検索結果を複数のビューに分けることで、各データ タイプに合わせてエクスペリエンスを調整することが可能になります。たとえば、ファイル検索のビューでは、クエリ入力中にフィルターや検索クエリの候補が表示され、入力をすばやく終えることができるようになっています。

Windows 8 では、ユーザーが入手しインストールするアプリの数は、これまでにないほど多くなるものと考えています。コントロール パネルの項目を探す際の検索インターフェイスが Windows 7 の [スタート] メニューと同じままだったとしたら、常にアプリやプログラムの検索結果が先に表示され、多くの場合、目的の項目は検索結果の先頭には表示されないでしょう。これをはじめとする既存のデザインの制約事項により、Windows 8 では新しいアプローチが必要でした。大型モニターや高 DPI の画面の使用が増えており、こういった環境では長いメニューの使用やナビゲーションがさらに難しくなることを考えると、これは特に重要なことです。Windows 7 では、[スタート] メニューに表示できる検索結果の総数が限られており、条件に一致する検索結果の数にもよりますが、各グループに表示できる件数は平均して 3 ~ 4 件でした。グループ内のすべての結果が表示できるケースはほとんどなく、検索結果の並び順も予想が困難でした。

一方、Windows 8 では、アプリ主導のモデルを採用しています。このモデルでは、各アプリのユーザーや扱うデータについて最も理解しているのは開発者であり、情報をユーザーに提示する方法についても同様だと考えます。検索でも同じモデルを適用し、設定やファイルの検索結果に直接たどりつくための迅速かつ一貫した方法を用意することで、目的の検索結果を正確かつ制御しやすい方法で表示できると考えています。Windows 8 では、各ビューが対象コンテンツの種類に合わせて調整されており、かつ、ウィンドウ内に収まる数だけではなくすべての結果が表示されます。

気付かれる方もいらっしゃるかと思いますが、ファイルの検索結果には、電子メール メッセージと連絡先が含まれないようになっています。メール クライアントの電子メール検索への対応は、少なくとも 1 種類のクライアントでは見られたものの、私たちが期待していたような一般的なサポートは結局得ることができませんでした ([スタート] メニューからの電子メール検索が検索数の 0.05% 未満という小さな割合にとどまった理由の一つがこれです)。アプリ主導のアプローチを採用した Windows 8 では、Metro スタイルの電子メール アプリは検索コントラクトを利用し、電子メール向けにカスタマイズされたビューで、フィルターされたリッチな検索結果を提供することができます。対照的に Windows 7 では、電子メール クライアントもその他のアプリも、検索結果でのデータの表示方法を左右することはできませんでした。

アプリや設定、ファイルを見つけて起動する際に必要なキー入力の回数を Windows 7 と同等またはそれ以下にするという点については、特に注意を払いました。新しいキーボード ショートカットによって、目的のタイプの検索結果 (Win + W で設定、Win + F でファイル) をすばやく表示することができ、設定やファイルを見つけて開くために必要なキー入力の回数が減少しています。各ビューにおけるキーボード操作の効率性の維持および向上については、この記事内でおって詳しくお話ししていきます。

アプリの検索

アプリ検索では、検索語句に一致する名前 ("フレンドリ名"、実行可能ファイル名とも) のアプリがすべて表示されます。インストールされたアプリの数が増えるにつれ、使用頻度の低いアプリを見つけるために長いリストに目を通すのは難しくなってきます。検索を使えば、わずかなキー入力回数で、アプリの長いリストをすばやくフィルターし、絞り込むことができます。Windows 7 でのキーボード使用パターンを維持するという点にも注意を払いました。検索を行うために [Search] (検索) チャームをクリックする必要はありません。[Start] (スタート) 画面でそのまま入力を始めれば、アプリのリストが絞り込まれていきます。

全画面表示を使ったアプリの検索結果で、検索ボックスの下に他のビュー ([Settings] (設定)、[Files] (ファイル)) が表示されているようす図 4: 全画面表示を使ったアプリの検索結果

また、アプリの検索結果が Windows 7 のように使用頻度 (MFU) ベースでランク付けされている点も注目に値します。たとえば、開発者プレビューで「paint」と入力すると、PaintPlay と Paint の 2 つのアプリが検索結果に表示されます。主に Paint を使用している場合、使用頻度を反映して Paint が PaintPlay より高い位置にランク付けされます。アプリ検索を使用すればするほど、Paint (あるいはその他の使用頻度の高いアプリ) を起動する際の効率性が増していくことになります。

[Start] (スタート) 画面で入力を行えば検索が始まるということに気付かないユーザーも多いのではないか、というご指摘もいただきました。検索はキー入力と強く関連付けられています。[スタート] メニューで検索を行う際の操作として最も一般的なのは、Windows キーを押すか [スタート] ボタンをクリックすることで [スタート] メニューを開き、入力を始めるというパターンです。この正確かつ効率的な動作は、ユーザーが最も重視するパターンであることがわかっているため、Windows 8 でもそのまま残されています。ユーザー テストの結果からも、//build/ カンファレンスで初めて Developer Preview を試してみたユーザーのようすからも、この機能が多くの場合、Windows 8 の使用の初期段階で偶発的に発見されることがわかっているため、ユーザビリティを妨げることはないものと確信しています。また、視認性の高い [Search] (検索) チャームから検索ボックスを呼び出す方法も用意されています。

Windows 7 の [スタート] メニューには、コマンド実行や Windows のナビゲーションを行う [ファイル名を指定して実行] の機能もありました。これは Windows 8 でも利用できるようになっており、ユーザーが PATH に設定した場所にあるスクリプトや .exe ファイルの実行などのタスクを、アプリ検索で行うことができます。フォルダーの完全なパスを入力してエクスプローラーで開く機能も、引き続きサポートされます。たとえば [Start] (スタート) 画面の検索機能で「C:\」と入力すれば、C ドライブのフォルダーが検索ボックスの下に表示されます。下方向キーを押すことで、リスト内のアイテムを順に選択して検索ボックス内にフォルダー名を補完することができ、引き続き入力すればさらにパスを絞り込むことができます。UNC パス (\\foo\example) も同様に扱うことができます。また、予想どおりかと思いますが、Win + R を押せば、デスクトップに移動して以前と同じ [ファイル名を指定して実行] ダイアログを表示することができます。

[Start] (スタート) 画面の検索でのパス入力図 5: [Start] (スタート) 画面の検索でのパス入力

設定の検索

設定検索では、システム内のすべての設定項目とコントロール パネル項目を 1 つのビューにまとめて表示します。設定検索ではコントロール パネル内のアプレットやタスクの名前だけでなく、それらを説明するさまざまなキーワードとの一致も表示されます。検索結果にシャットダウンが表示されないことへの不満もお寄せいただきましたので、[Start] (スタート) 画面のシャットダウンの UI 改良と共にこの点も盛り込む予定です (なお、電源ボタンを押すか、ふたを閉めることでもシャットダウンは可能です)。

設定検索で "notifications" (通知) を検索した結果。[Notifications] (通知)、[Turn notifications on or off] (通知のオン/オフ)、[Lock Screen] (ロック画面)、[Check for updates] (更新プログラムの確認) などが表示されている。図 6: 全画面表示を使った設定検索の結果

ファイルの検索

PC 内のファイルの数は、ユーザーがドキュメント、音楽、写真、ビデオなどを入手または作成することで増え続けていきます。ファイル検索を再設計するにあたっての目標は、シームレスで完全なエクスペリエンスを提供し、エクスプローラーに移動することなく迅速にファイルを見つけられるようにすることでした。

ファイル検索では、入力中に検索クエリの候補が表示され、検索を迅速かつ効率的に完了できるようになっています。検索クエリの候補は、インデクサーが把握しているファイルの内容やプロパティに基づいて表示されます。クエリ候補の表示は Web で普及し多用されている強力なコンセプトで、数回のキー入力で、関連性の高い検索語句を特定することができます。Windows 8 では、検索クエリ候補の表示は、ファイル検索のエクスペリエンスに組み込まれると共に、プラットフォームに備わっている機能としてすべての Metro スタイル アプリから利用できるようにもなっています。また、この機能は入力ミスやスペル ミスにも対応しており、入力中に自動修正した検索語句を提案します。提案された候補を方向キーで選択すると、ボックス内の語句が自動補完されます。これによってクエリにさらに語句を追加するのも容易になっており、目的に合わせて検索結果をすばやく絞り込むことができます。

また、Windows 7 と同様に AQS (高度な検索テクニック (英語)) も利用できます。AQS では、より精度と制御性の高いクエリを作成して、絞り込まれた検索結果を表示することができます。高度な検索テクニックを使った検索の例を次に示します。

クエリ

AQS 文法

Brian または David が作成したファイルをすべて見つける

author: (Brian OR David)

絞り値 2.8 でフラッシュ発光なしの写真をすべて見つける

f-stop:2.8 flashmode:no flash

ファイル名に "Metro" で始まる語が含まれ、サイズが 1 MB を超えるファイルをすべて見つける

filename:$<Metro* size:>1mb

"build"、"bui"、"Blog"、"Brian Uphoff"、"Bridge" などの候補が表示されている図 7: ファイルの内容とプロパティに基づく検索クエリ候補

ドキュメント、ビデオ、画像、その他の結果が含まれる図 8: 全画面表示を使ったファイル検索の結果

アプリ、設定、ファイルの検索のビューを分けることで、それぞれが自由に進化し、呼吸する余裕が生まれます。限られたスペースでの一括表示のために画一性が求められたこれまでのバージョンの単一リスト表示とは異なり、各ビューで最適な表示形式を提供することが可能です。たとえば、ファイル検索のビューでは、目的のファイル タイプに応じて検索結果を簡単に絞り込むことができるフィルターが用意されています。ファイル タイプによるフィルターは、ファイルの保存場所を問わず、効率的に検索結果を絞り込むことができる、強力な方法です。

また、より完全な検索のエクスペリエンスを提供するため、各ファイルについて従来よりも関連性やコンテキスト性の高い情報が表示されるようになっています。これによって類似の検索結果アイテムが区別しやすくなると共に、検索語句と一致したプロパティが強調表示され、アイテムが返された理由が明確になります。以前の [スタート] メニューでは不可能だったことです。たとえば "performance" (パフォーマンス) という語で検索すると、"performance" と一致した部分が強調表示されるようになっています。一方のアイテムでは一致したのは Title (タイトル) プロパティで、検索結果でもそのことがわかりやすく表示されています。また、ファイル タイプとサイズも表示され、アイテムどうしの比較が容易になっています。

ファイル検索で返された 2 件の結果で "Performance" という語が強調表示されている図 9: ファイル検索の結果では検索語句と一致したプロパティが強調表示される

マウスを使う場合、検索結果にカーソルを合わせるとリッチなヒントが表示され、さらに詳しい情報を確認することができます。たとえば次の画像では、検索結果として返されたビデオに、再生時間、フレーム高、フレーム幅、更新日時、そしてファイルへの完全パスを示した、リッチなヒントが表示されています。タッチ操作の場合、アイテムを長押しすることでヒントが表示されます。

BUILD のビデオのヒントに、00:51:52、540、960、9/16/2011 3:04 AM、C:\Users\srvaidya\Desktop\Session Video\121.wmv と表示されているようす図 10: ファイル検索ではリッチなヒントで詳しい情報を確認できる

[Start] (スタート) 画面の検索で操作性を確保する

効率性と操作性の確保は、[Start] (スタート) 画面の検索機能担当チームの主要な目標です。ですから、[Start] (スタート) 画面の検索のエクスペリエンスにおいて、キーボードを使ってアプリ、設定、ファイルを起動できることは非常に重要です。また、キーボード入力には平均的なユーザーも上級ユーザーも大きく頼るようになっており、運動記憶を蓄積しているため、既存の入力パターンを維持できるよう細心の注意を払いました。

遠隔測定データによると、多くのユーザーは Windows へのコマンド入力という用途で [スタート] メニューを活用しています。決まったキーの組み合わせによって、効率的にアプリを起動することができるのです。たとえば、Win キーを押して「calc」と入力し、Enter キーを押せば、電卓を起動することができます。また、多くの上級ユーザーがご存知のとおり、「cmd」と入力して Ctrl + Shift + Enter を押せばコマンド プロンプトを管理者特権で起動することができ、「notepad c:\mynotes」と入力すれば .txt ファイルを作成または開くことができます。//build/ の基調講演 (英語) で行われたキーボードのデモンストレーションでは、こういったテクニックが多用されているようすを見ることができます。

これらのキーボード入力パターンは、Windows 8 でも過去のバージョンと同じように動作します。Win キーを押すと [Start] (スタート) 画面が開きます。そのまま入力を始めれば [Search] (検索) ウィンドウが自動的に開いて、検索語句が検索ボックスに入力された状態となり、ビューは検索語句に合わせて絞り込まれた状態になります。

システム内の任意の場所から設定やファイルを検索する最もすばやい方法は、効率性向上のために導入された新しいキーボード ショートカットを使うことです。これらの新しいショートカットでは、設定やファイルを開くために必要なキー入力数を、Windows 7 と同じレベル (または多くの場合さらに低いレベル) に抑えます。また、[Search] (検索) ウィンドウにある、各ビューの検索結果数の表示から、アプリ、設定、ファイルの各検索を切り替えることもできます。

Windows アイコンキーを押して入力

 

アプリの検索

Windows アイコン+ W

 

設定の検索

Windows アイコン+ F

 

ファイルの検索

図 11: Windows 8 の [Start] (スタート) 画面の検索を呼び出すキーボード ショートカット

現在、デスクトップで [Search] (検索) チャームを選択した際、直接アプリ検索の画面が開くようにする変更に取り組んでおり、可能であればベータ リリースに盛り込む予定です。これにはこのブログでいただいたフィードバックも影響しています。

キーボード利用時の効率性向上の工夫は、入力するだけで検索を開始できることにとどまるものではありません。目的のアプリ、設定、またはファイルが、検索結果の先頭にないことがありますが、こういった場合に、方向キーで結果リスト内を移動して、目的のアイテムにすばやくたどりつき、Enter キーで起動できるようになっています。キーボードのフォーカス位置は白い枠で示され、どのアプリが起動されるかを判別することができます。検索条件に一致するすべてのアプリ、設定、ファイルを、効率的に起動することが可能です。Windows 7 では、同様の操作で起動できるのは、検索結果の上位 3 ~ 4 個のアイテムに限られていました。

ユーザーが一般的に検索するコントロール パネル項目 (たとえば「power」(電源) と入力して電源関連のオプションを検索) について見てみると、Windows 7 のデザインではアプリの検索結果が優先されるため、"Power options" (電源オプション) は PowerShell 関連のアイテムの後、4 番目に表示されていました。Office をインストールして PowerPoint を多用していれば、PowerShell (32 ビット版、64 ビット版、ヘルプ ファイル) と共に PowerPoint も "Power options" (電源オプション) より前に表示されます。仮に Windows 8 で同様のデザインを採用していれば、"Power options" の表示位置は、システムにインストールされたアプリの数と共に変動を続けることになっていたでしょう。特定のアプリ、設定、またはファイルを検索するたびに、増え続ける検索結果の中から目的のアイテムを探すことになってしまいます。

Windows 8 ではまた、各システム ビューの検索結果数が表示され、検索語句に一致するアプリ、設定、ファイルがそれぞれいくつあるか、即座に知ることができます。各検索ビュー間の切り替えも、キーボードから手を離すことなく、簡単に行うことができるようになっています。下の例では、設定検索に切り替えるには、下方向キーを押してリスト内を 1 つ下へ移動し、Enter キーを押すだけです。既に触れたとおり、そのまま続けて方向キーで目的のアイテムを選択し、Enter キーで起動することができます。Tab キーを押すことで、検索結果のリストと [Search] (検索) ウィンドウとをすばやく切り替えることができます。

検索ボックスの下に、[Apps] (アプリ) 0、[Settings] (設定) 17、[Files] (ファイル) 617 と表示されている。図 12: 一致するアプリはないが、方向キーを使って 17 件の一致がある設定検索ビューに移動できる

"Users" (ユーザー) が選択されているが、方向キーを使って "User Tile" (ユーザー タイル)、"Customize your user tile" (ユーザー タイルのカスタマイズ)、"User Accounts" (ユーザー アカウント) などに移動することができる図 13: 方向キーを使って設定検索の結果を選択

検索の効率性を維持するという目標については既に触れましたが、補足材料として、頻繁に使用するアプリを検索から起動する際のキー入力数の比較をいくつか示しておきます。Windows 7 でプログラムを起動するには、Win キーを押し、検索語句を入力し、Enter キーを押します。キー入力数は最初から最後まですべて数えることにしましょう。Windows 8 でアプリを検索する際もパターンは同じです (Win キー、検索語句入力、Enter キーを押して起動)。Word、電卓、ペイント、Media Player を起動するには、それぞれ Win キーを押してから「word」、「calc」、「電卓」、「ペイント」、「player」、「media」等を入力します。キー入力の回数は Windows 8 と Windows 7 でまったく同じです。

Windows 7 で設定項目を開くには、Win キーを押し、検索語句を入力し、方向キーで目的の項目まで移動し、Enter キーを押します。Windows 8 では、Win + W で設定検索を開き、検索語句を入力し、Enter キーを押して起動します。Windows 8 で Win + W を押して「uninstall」、「device manager」、「defender」等を入力すると、Windows 7 とまったく同じキー入力数で同じ結果を得ることができます。場合によってはキー入力数は Windows 7 よりも少なくなります (たとえば Win + W を押して「power」(電源) と入力し、Enter キーを押すだけで、電源オプションを起動することができます)。

操作性重視の設計についてご紹介してきましたが、検索の効率性向上のための取り組みはこれだけではありません。パフォーマンスについても、システム全体にわたって重要な部分に投資を行いました。現在行われているテストでは、検索パフォーマンス改善により、アプリ検索の所要時間は、デスクトップ PC およびノート PC で、従来の半分になっています。ネットブックではさらに大きな効果が出ています。

Windows 7 と Windows 8 とでの減少幅: x86 デスクトップで 58%、x64 デスクトップで 55%、x64 ノートで 45%、x86 ネットブックで 78%図 14: アプリ検索の所要時間減少率を示したパフォーマンス比較

タッチ操作も見据えた設計

検索機能の設計について、キーボードを使った場合の操作性に注目してお話ししてきましたが、この設計はタッチ操作でも同じように有効に機能します。[Start] (スタート) 画面で検索を行うには、画面の端をスワイプして [Search] (検索) チャームをタップするだけです。これで、インストールされたすべてのアプリが表示されます。タッチ キーボードを使って起動するプログラムを検索することもできますが、セマンティック ズーム (英語) を使うことも可能です。ズーム アウトし、目的のアプリが含まれるセクションをタップします。[Start] (スタート) 画面の検索は軽量ですばやく、滑らかで、アプリや設定、ファイルをパン操作で探していく際にも邪魔になりません。

[Search] (検索) ウィンドウによって、他のシステム ビューや Metro スタイル アプリへの切り替えも、タップ 1 回で行うことができます。タッチ フレンドリな検索クエリ候補の表示機能によってタッチ スクリーンでの入力を最小限に抑えることができ、検索コントラクトのフレームワークによって、開発者は Metro スタイル アプリでもクエリ候補を提供することができます。さらに、ファイル検索ビューでは、一致件数を表示するタッチ フレンドリなフィルターが用意されており、ユーザーは検索結果をすばやく絞り込むことができます。

新しい [Start] (スタート) 画面の検索では、PC 内やアプリ内のコンテンツをシステム内の任意の場所から行うことが、これまでになく簡単になっています。Windows が動作するさまざまなデバイスで、また、マウス、キーボード、タッチと入力メカニズムを問わず、シームレスかつ効率的に動作するよう設計されています。[Start] (スタート) 画面の検索では、アプリ、設定、ファイルと共に、検索コントラクトを利用する他の Metro スタイル アプリで、統一的で一貫性のある検索のエクスペリエンスを提供します。検索のエクスペリエンスと検索コントラクトについては、今後の投稿でもさらに詳しくお話ししていきます。また、//build/ での検索コントラクトについての講演 (英語) からも情報を入手していただけます。

次のビデオでは、キーボードを使ってシステムの任意の場所からアプリ、設定、ファイルの起動をすばやく行うようすを紹介しています。とても簡単で効率的な操作になっています。


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Windows 8 の [Start] (スタート) 画面の検索機能をぜひお試しください。引き続きフィードバックをお待ちしています!

お読みいただき、ありがとうございました。
Brian