【Hour of Code】ママエンジニアが自分の子どもに選んだはじめての無料プログラミング教材 (第1回) 全4回

皆さん、こんにちは。テクニカルエバンジェリスト戸倉彩です。

皆さんはプログラミングを始めたきっかけを覚えていますか?そして、どんな教材を使ってスキルを磨いていきましたか?
今後、全4回に分けて、最近話題になっている「子ども向けのプログラミング」に焦点をあてて、「Hour of Code」について実体験も交えてご紹介していきたいと思います。

1) 親の目線で語るHour of Code
2) 親の目線で語るMinecraft Hour of Code
3) メンターの目線で語るHour of Code
4) 教育機関の方々に知って欲しいHour of Codeとマインクラフトの世界

2016年12月5~11日は世界中でプログラミング教育が実施されるComputer Science Week (コンピュータサイエンスウィーク) でした。これは過去最大規模と言える教育イベントで、各学校や会場で Hour of Code (プログラミングの時間)」 が提供され世界的なムーブメントになっています。もちろん日本でも北は北海道から南は沖縄まで、たくさんの子ども達がこのイベントに参加をしました。そして私もメンターとして、一児の母として参加しました。

■Hour of Codeとの出会いと実際に参加した結果
国内のHour of Codeイベントは、小学生以上が対象となって実施されているケースが多いのですが、まずはどんな雰囲気なのか体験しようと、2016年5月のHour of Codeイベントに5歳の幼稚園児の娘と一緒に一度参加してみました。当時、キーボード入力どころか、やっと平仮名やアルファベットの読み書きを覚えはじめた頃で、ITリテラシーはゼロの状態でした。また集中力が維持できる時間も限られているため、60分も座っていられるか不安もありました。

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Hour of Codeについて説明が終わり、体験スタート。小学生は「Minecraftアドベンチャー」、幼児や初心者の子ども達は「アングリーバード」にチャレンジしました。途中で小休憩を取ったり、自由な雰囲気でした。
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コンテンツは、日本語にローカライズされていますが、説明文に漢字が含まれているので、はじめは漢字を読んであげたり、一緒に寄り添って進めるのが良さそうです。アングリーバードのステージ1では、「前に動く」ブロックを使って「実行」し、ブタを捕まえるミッションを授けられます。ブロックはタッチ操作で指で動かしたり、マウスだけで操作することができるので、キーボード操作スキルはゼロで進めることができます。「実行」して成功すると、「おめでとうございます!」と表示され、JavaScriptのプログラミング言語で書いた場合の中身も確認することができます。「出来た!」「みてみて!」とステージを進めた子供たちの歓声が、会場のあちらこちらから聞こえてきました。小さなお子さんでも、馴染みのあるキャラクターを自分で動かすことができることができる体験を通じて、パソコンの動きに興味深々になっていきます。
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イベント終了時の合図に、ほとんどのお子さんは夢中になって画面と向き合っていたため、「もう時間なの?あっという間だった。」「終わってないから早く続きをやりたい!」という気持ちが働いたようです。参加した子供たちに表彰状(Certificate of Completion)が手渡されました。ここで達成感と自信が湧いてくる子ども達の姿が見ることもでき、「早いタイミングでプログラミング体験をすることは非常に意義があることだ」と確信しました。
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結論!私自身は、Hour of Codeは自信をもって他のお子さんにもお勧めしたい気持ちになりました。

■Hour of Codeの魅力
1. 安心 & 安全
2. プログラミングに求められる能力を高める
3. 無料で公開
親の目線で、Hour of Codeの魅力を語るとするならば、こちらの3つに尽きます。
※Minecraftの世界観が盛り込まれたコンテンツのため、一部、「戦い」や「爆発」によって進めるステージもあります。
※ご家庭によって趣味嗜好が異なるため、気になる保護者の方はお子さんに体験していただく前にご自身で内容をご確認いただくことをお薦めいたします。

1. 安心 & 安全 世界中の教育機関や団体で利用されているコンテンツのため、表現豊かで子ども達が楽しめる内容となっています。

2. プログラミングに求められる能力を高める
コードを書かずにゲーム感覚で、コンピューター上で動作するプログラムというものが、どのように動くのかブロックの組み合わせで理解できるようになっています。また、繰り返し体験することで問題解決能力や実践力が培われていきます。

3. 無料で公開
基本的に、ユーザー登録や申込不要です。ちょっと試してみたいと思った瞬間から、すぐにアクセスして体験していただくことができます。また、イベント会場で参加できない場合でも、ご自宅で同じコンテンツ教材を利用して体験いただくことが可能です。
※サービス内容によって登録が必要な場合もあります。

■必要なもの
・インターネット回線
・WEBブラウザ ※タブレットでも可能ですが、できればパソコンとキーボード、マウスを使うことをお勧めします。また、コンテンツによって対応しているデバイスが異なります。

■Hour of Code使い方
①Hour of CodeのLearnサイトにアクセスする。
②画面右上の言語設定を「日本語」に設定し、日本語化されたHour of Codeの教材一覧を表示させる。
➂好みのアイコンをクリックし、進める。

※2016年12月現在、Disneyの子ども達にも大人気の「Anna and Elsa(アナと雪の女王より)」や「Moana(モアナと伝説の海より)」や、Star Wars、Minecraftなど、複数の魅力的なキャラクターコンテンツも用意されています。
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■Minecraft Hour of Codeについて
2016年12月のHour of Codeでは、新しく加わったMinecraftのゲームに登場するニワトリ、羊、ゾンビなどをプログラムして、自分だけのオリジナルなMinecraftの世界を創れる 「Minecraftデザイナー」 が展開されました。こちらのコンテンツは小学校2年生以上推奨となっていますが、幼稚園児の娘も一緒に解説動画を見ながらチャレンジしてみました。こちらも、過去に試したアングリーバードと同様にミッションの内容やアイコンの一部に漢字が含まれているため、多少サポートしつつ、基本的には、やるべきことを理解する→どうすればよいか解決方法を考える(論理的に考える)→ブロックを動かす(実装)→実行する(デバッグ)→上手くいかない時はもう一回考える→再度ブロックを動かして実行する(何回でもデバッグ)→上手くいったら次のステージにチャレンジする(成功体験)の流れを本人に実施させていきます。

あっという間に時間は過ぎていき、気づいたらどんどんレベルを上げていきました。こちらも最後まで達成できると修了書(Certificate of Completion)が得られます。「name(名前)」を入力して「送信」すると印刷できる状態で画面が表示されます。印刷したり、SNSでシェアすることができます。Minecraftデザイナーは、これまでに公開されてきたコンテンツと異なり、より創造性を高め、よりプログラミングの面白さを体験し、誰かと共有できるかたちとなっています。次回の第2回のときに詳しくお伝えしたいと思います。
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毎日、2020年度から小学校でプログラミング教育が必須化される話題や、さまざまなプログラミング教材が誕生していますが、未就学児の保護者は知らない、他人事では済まされなくなってきています。プログラミング教育は、将来エンジニアを目指す子ども達だけのものではなく、すべての子ども達に必要なものになってきています。Hour of Codeは、Code.orgによって運営され、世界中の400以上のパートナーと、20万名以上の教育者によってサポートされている社会的貢献度も高いコンテンツです。プログラミングと聞くと、身構えてしまう方も少なくはないと思いますが、一度サイトへアクセスして実際にコンテンツに触れてみてください。プログラミングの経験がある大人の方であれば、誰もが一度は通った夢中になった瞬間を思い出し、プログラミングの経験が無い方であれば、面白い!子供と一緒に自分もやってみよう!と感じることでしょう。そして、その体験こそが次に繋がる価値をもたらしてくれると私は信じています。プログラミング教育はいつ始めてもベストです!

次回もお楽しみに。Have a nice Code♪

※Twitterで最新情報発信中 @ayatokura