Silverlightの開発環境を整えるために必要な情報

※ MSDNフォーラムにも投稿しましたが、Silverlightの開発環境を整えるために必要な情報をまとめてみたいと思います。

Silverlight 2が正式リリースされて約2か月近くになりました。いろんなお客様とお話しますと、「Silverlightについてのドキュメントが少ない」、「開発環境をうまく作れない」といった声が聞こえてきます。

日本語ドキュメントが充実していないというのは過去の話になっています。Silverlightの開発に必要となる多くのドキュメントはSilverlight 2RTW用に日本語化されております。加えて、ツールのインストール方法がわかりづらいことについては、"Service Pack 1”という存在が既存のインストールに対するアップグレード用のソフトウェアであることや、Visual Studio 2008の試用版が.EXEではなく.ISOというDVD用のイメージファイルで提供されていることが考えられます。一度のすべての問題は解決できないかもしれませんが、Silverlightの開発環境を整えて試してみたい人に向けて情報を整理したいと思います。

まずインターネットからアクセスできる次の3つのURLをご確認ください。

Silverlight開発に関連するツールとリンクの紹介(日本語)
https://www.microsoft.com/japan/silverlight/resources/tools.aspx

このページに多くの情報が集約されています。マイクロソフト製品での開発に慣れている方は、これを頼りにどんどんインストールを進めることができるかもしれません。

Silverlightのドキュメント (日本語MSDNライブラリ - オンライン版)
https://msdn.microsoft.com/ja-jp/library/cc838158(vs.95).aspx

開発用のドキュメントはインターネットを通じてオンラインでご覧いただけます。このドキュメントに含まれているいろんな文書を参考にしていただきたいと思います。

Silverlight 2 SDK日本語ドキュメント(CHM)
https://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=bce7684a-507b-4fc6-bc99-6933cd690cab&DisplayLang=ja

開発環境によってはインターネットへのアクセスが制限されてしまう場合があります。そんな場合、Visual Studioヘルプ用のSilverlightのドキュメントを見るのも手ですが、そこまでは必要ない場合、オフラインでヘルプファイルを参照するのが便利です。このCHMファイルを正しく開けない場合は、セキュリティの設定によるものです。CHM を開いてコンテンツを表示できない場合は、下記に従って問題を解決してください。
- CHM ファイルを右クリックしてから、[プロパティ] をクリックします。
- [ブロックの解除] をクリックします。
- .chm ファイルをダブルクリックして、ファイルを開きます。

Visual Studioをお持ちでない方がSilverlightの開発を始める(試してみる)には、次のような手順で環境を整えるとよいかと思います。Visual Web Developer Expressの代わりにVisual Studio 2008の試用版のダウンロードという方法もありますが、ISO形式のイメージファイルであるので、ダウンロードした後に、DVDメディアに展開するか、ISO形式のイメージファイルをマウントするソフトウェアが必要になりますので、ご注意ください。

1.Visual Web Developer Express with SP1 日本語版
https://go.microsoft.com/?LinkId=9348305 (直接インストーラが起動します)

コンパイラ・リンカー・エディタ・デバッガ・ヘルプへのアクセスが可能な統合開発環境です。.NET Framework 3.5 SP1を利用しますので、この製品をインストールすればExpression Blend 2のインストール要件を満たすことができます。

2.Silverlight Tools for Visual Studio 2008日本語版
https://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=c22d6a7b-546f-4407-8ef6-d60c8ee221ed&DisplayLang=ja

Visual Studio 2008でSilverlightのアプリケーション開発を行うために必要なツールをインストールできます。

3.Expression Blend 2 試用版 日本語版
https://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=5ff08106-b9f4-43cd-abad-4cc9d9c208d7&DisplayLang=ja

SilverlightやWPFによる.NETアプリケーションの開発において画面のデザインを行うためのツールです。
XAMLで手で書く、という方には不要ですが、多くの場合はExpression Blend 2を利用するのが楽です。
この製品だけでは、Silverlight 2に対応していません。

4.Expression Blend 2 Service Pack 1 日本語版
https://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?familyid=EB9B5C48-BA2B-4C39-A1C3-135C60BBBE66&displaylang=ja

Expression Blend 2をSilverlight 2の開発に対応させるためのアップグレード用ソフトウェアです。これを適用しない場合は、SilverlightをJavaScript API(Silverlight 1.0機能レベル)でしか開発できません。

5.Deep Zoom Composer (英語のみ)
https://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?FamilyID=457B17B7-52BF-4BDA-87A3-FA8A4673F8BF&displaylang=en

Silverlight 2の大きな機能であるDeep Zoomを利用したアプリケーションを作成するために必要です。

※ サーバーサイドでDeep Zoomのコンテンツを生成したい場合は、JellyFishが役に立つでしょう。https://www.codeplex.com/jellyfishDZ

6.Silverlight Toolkit 英語のみ (Downloads & Filesにあるリンクをクリックします)https://www.codeplex.com/Silverlight/Release/ProjectReleases.aspx?ReleaseId=18804

7. Silverlight Dynamic Language SDKを利用して動的言語での開発を行う場合は、CodePlexにアクセスします。
https://www.codeplex.com/sdlsdk/Release/ProjectReleases.aspx?ReleaseId=17839

使い方については、弊社の荒井のブログが参考になるでしょう。
https://blogs.msdn.com/shozoa/archive/2008/10/19/silverlight-dynamic-language-sdk-1.aspx

8. Silverligth Streamingのアカウント
https://silverlight.live.com/account/create.aspx
できあがったアプリケーションをホストする環境を無償で手に入れましょう。ビデオの配信にも利用できます。WMV(Windows Media Video)以外の形式からWMVへ変換するトランスコーダーとしての機能も有しているので、お手持ちのビデオを有効活用できると思います。